かざすのはもう古い?】時代はキャッシュレスの次「タッチレス」へ
時代はキャッシュレスの次、「タッチレス」に突入しようとしている。現行の「おサイフケータイ」の主要な技術を開発したソニーとドコモが実証実験をスタート。タッチレス決済が標準化すれば、買い物のスタイルも大きく変わるだろう。
かざすのはもう古い!? スマホをポケットやカバンに入れたまま「タッチレス決済」へ!
●NTTドコモ、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズタッチレス対応おサイフケータイ
タッチレス決済が実現すれば、レジ前に立っているだけで決済が完了したり、ドライブスルーで窓の外に手を伸ばさなくても、スマホ操作だけで支払いできたりするようになる。
昨年はキャッシュレス決済元年だったが、時代はキャッシュレスの次、「タッチレス」に突入しようとしている。
タッチレス決済とは、スマホなどの端末を使い、読み取り機にタッチしたりかざしたりする必要がない決済方法のこと。
例えば、スマホをバッグやポケットに入れたまま、レジ前に立つだけで決済が完了したり、ドライブスルーで買い物をしたときに、スマホを窓から出さずに決済が完了したりできる。
このタッチレス決済の実証実験が、昨年末からスタートした。
実験の主体は、ソニーとドコモ。現行のタッチ決済に使用する「おサイフケータイ」の主要な技術を開発した2社である。
現在は、NFC(近接通信)によって決済するユーザーを特定しているが、将来は、UWBやブルートゥースの位置情報でユーザーを特定する。
タッチレス決済では、決済する人を確実に特定することが重要。決済する人を見失ったり、違う人を認識したりするのは厳禁だ。そのため、決済する人の位置情報を正確に把握することが肝となる。
実験では、位置情報の把握にUWB(Ultra Wide Bandの略。超広帯域無線)の技術が使われる。
これは現在のスマホに使われるNFCのように、近接距離での高速無線通信の一つで、低消費電力、誤差数センチの高精度な位置情報検出といった特徴がある。
今回の実験では、UWBの機能を追加したスマホを用い、既存のブルートゥースも利用しつつ、タッチレス決済を行っている。
加えて、スマホを使った「デジタルキー」による自動車の解錠/施錠や、デジタルサイネージからの広告・クーポン配信の実験も行われる。
UWBは、すでにiPhone 11シリーズに採用されており、今後の普及が期待される。タッチレス決済が標準化すれば、買い物のスタイルも大きく変わるだろう。
●解説/福多利夫ホビーや家電、デジタルグッズが大好きで、その仕組みが気になっちゃうフリーライター。家電製品協会認定の家電総合アドバイザーでもある。
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