空と鉄路

私の趣味の紹介です。「空」は飛行機プラモデル
の写真、「鉄路」は蒸気機関車の写真です。

近頃の温泉-私見

2007-08-06 21:32:17 | 生活
  温泉の定義が緩和されたせいで、日本の宿泊施設には温泉と露天風呂がないといけないような風潮になっている。われわれ客の方も温泉といわれれば、よろこんで、飛びつくようだ。たしかに、いい温泉にのんびりつかるのは快感であるが、問題は温泉の質にある。先日の宿では、源泉の温度が11度とある。これを40度前後にわかしているのに温泉の表示がある。また、源泉の湧出量が毎分数百リットルとあるが、これを十数軒の旅館に配分しているので、一軒あたりほんのちょろちょろしかでてこない。これでも温泉旅館の看板がある。

  街中では、千メートル以上掘削して、地下にたまっている水をポンプでくみ上げた温泉施設がいたるところできている。このような”温泉”は褐色か、黒っぽい
色で、石油成分が溶け込んでいるような気がしてならない。にもかかわらず、近くにある温泉ということで人気がある。しかし、自治体の条例で毎分百リットル以下のくみ上げ量の制限があるので、施設の全てが”温泉”とはいかないはずだ。

  温泉の効能も脱衣場にはまことしやかなことが書き出されているが、証明されているものでない。通常の風呂に入る効果と変わるものでないとおもっている。よく温泉のツアーにいくと「温泉には3回はいらねばならない。温泉のマークのタテの3本線はこのことを表している。」「温泉にはいったら、上がり湯をかけてはならない。体についた温泉成分がながれるからである。」というようなことをバスガイドや添乗員がいうのである。浴槽には人的な不衛生成分もおおいはずで、やはり、上がり湯は必要である。人からの聞きかじりだろうけど、こんなデタラメがよくいえると思う。
  やはり温泉は自然湧出のもにかぎるべきで、この意味では日本には新しい温泉は存在しないとおもう。われわれも温泉崇拝の風潮をあらためるべきで、もっと実質的な入浴の意味を考えなおしてほしい。