串屋マスターの幸せ。

日々の出来事や、思ったこと趣味のことなどを書いていきたいと思います。

十代の煌めき

2007-07-13 12:43:28 | バイク
あまりの寝苦しさにうちをコッソリ抜け出し、久しぶりに一人ナイトツーしてきました。

あ、今回はかなり、「クサイ台詞」をならべてみようと思います。
笑われたっていいんです、バイク乗りのロマンってやつですから。




AM3時にトリップを0㌔にして近所に気を使いながら静かに出発、
R129に出てからタバコ1本分の暖機。
どこを走るか・・朝日が見たいな、出来ればその前の紫の空が見たい。
そんなことを思ってR134を東へ、海沿いをひたすら走ることにした。
久しぶりの夜風、きれいに並んだ街路灯が滑走路灯のよう。
等間隔に並んだその灯りは右手の動きに比例して「点」から「線」になる。
その光の線の中を、まるで泳ぐように走る。
信号を読みながらなるべく止まらないように・・止まらないように。
いいリズムにハマリ、伸び上がるエキゾーストに思いっきり酔う。
「いい歳になって何してんだろ」なんて思いながらも右手はそのまま・・。


(R134江ノ島付近)
江ノ島を過ぎると街路灯がまばらになりはじめた。
こんな時間だってのに、結構車がいるもので、
コナかけてくる4輪と少し遊んであげながら稲村ガ崎から鎌倉へ。

何が楽しいのか、結構車間を詰めてくる、おいおい結構いい速度だぜ?
女連れでイキがってるらしく、ウザイのでチギルことに。

ミラーで見ると金髪のニーちゃんが運転しているのがみてとれた。
三河漫才のような音楽を大音量で垂れ流している。
R32Gtsか、アホ丸出しだな。

そんなに、きついコーナーのないR134、小坪トンネルまで1??㌔で引っ張っていく。ふ~ん、がんばるねぇ。
次のゆるい高速左からつながる110度右できめましょうかね。
ゆるい下り、ブレーキはまだまだ、センターによる。
5速から3速へシフトダウン、薄くブレーキング。
ククッとフロントフォークが沈み込み制動感が伝わってくる。

まだ後ろにいるね?これくらいでいなくなるなよ?
つついてきたんだから少しは楽しませろや、などとヤンチャ心が顔を出す。

体重を左にずらしブレーキリリースからバンク、失速させないように内肘に注意しながら旋回、フル加速!4速。
コンビニに照らされた右コーナー。フルブレーキング!ファンファンと2速へ。
尻を後ろにずらし直し少し膝を開く、外足をつま先をステップへ。準備完了!
ブレーキリリースから一気に倒しこみ奥のクリップを目指し強く向きを変える。
その先はゆるーい右、そのままフル加速。
チラッとミラーを見るとライトはついて来てない。

な~んだ、たいしたこと無いんでやんの・・・。

と同時に「大人気ないなぁ~」なんて自戒する。
でもしょうがない、まだ気は若いつもりなんだから。
本当に出来なくなるまで足掻こうではないか!Happy 40th’

でも、ちょっと飛ばすとやっぱり疲れる。
と言うよりここまでノンストップだったためタバコが吸いたくなったとしておこう。

渚橋のコンビニにすべりこむ、ヘルメットを脱ぎタバコに火をつけると、
さっきの車がやっぱり三河漫才をけたたましく鳴らしながら走り去っていった。

(渚橋交差点)

海沿いをひた走る為、ここからK207へ。
くねっちい市街地をヒラヒラと楽しむ。
少し明るくなってきた・・。
でもあいにくの曇り空、葉山をすぎ、三浦方面へ。
城ヶ島まで下り、そのまま宮川の風車で休憩。
夜明けの海をしばし眺め一服。

(夜明けの風車)

ここで、心配してるといけないので、ビッケにメール。
帰ってきた返信は・・やばっ!やっぱり怒ってる・・。

でも、もう止まらない走りへの欲求。
胸の奥から湧き上がってくるような衝動。
男の本能の中にある何かのスイッチが入ってしまっている。
すまないと思いつつも、冷めるまでは帰れないね。
完全に十代のころの感じに戻ってしまっている自分に気が付いた。


三浦半島の東側の海岸線をバシバシ飛ばし、またR134にでた。
すこし、ペースを落とし、東京湾の景色を楽しむ。
むこうに房総半島が見えて少し驚いた。
ここが一番狭いところ、大型船もたくさん航行している。
普段見ている相模湾とは違う海の景色。

前方にでかい塔が立っている、なんだあれは?
かなり距離があるのにこの大きさはなんだ?

いって見たくなった、子供のような好奇心が顔を出す。
ゆっくりペースから一気に加速する、探検モードだ。

いったん山に隠れて、見えなくなった。山勘で交差点を曲がりその塔をめざす。
塔の先っちょが見えてきてワクワクしてきたぞ。
カーブを曲がると目の前に、ドーンとそびえる二本の塔。
圧倒される高さ!すごい!
正門らしきところに看板が、

おぉ~ここがそうだったのかぁ~はじめて来た。
でかすぎて携帯のカメラじゃ撮りきれない。
しばし、人工のモニュメント(稼働中)を堪能した。
人智のスゴサに素直に感動できた。

さてさて、そろそろ車も増えてきたので帰路に着くことに。
込む前には帰り着きたかった。渋滞はゴメンだ。

帰りは、時間短縮と、絶対速度の欲求を満たすべく、横横道路を選択。

佐原から乗った途端、全開!全開! 全開!
リミットいっぱいまでブン回す!
みるみる非日常の域まで加速していくと、景色が溶けて流れ出す。
エンドルフィン出まくり、やばいなぁ~。
最近のストレスを全部置き去りにするかのようにアクセルを開ける。
ここんとこ、キツかったからたまにはね。

あっという間にスピードリミッターが効いてしまう。
威勢のいいFCとプチバトルしながらハイスピードランに酔いしれる。
けして嫌いじゃないが、この快楽に比べたら盛り場遊びなんかやってられない。
一人じゃなきゃ味わえない極上の快楽、官能の時間。

朝比奈で降りて、原宿から帰ろうかとも思ったが、もう少し泳いでいたかったので、
狩場まで、そこから横浜新道へ流れ込む、まだスロットルは開けたまま。

新道を降りてR1、そこからは自分のクールダウンのためにペースを落とす。
すり抜けもしない、車線変更もなし、わざとゆっくり、一般車に合わせて走る。


帰り際が危険なのを体験的に知っているからだが、それだけか?
日常に自分を戻す為?いやいや、「小僧ゴコロ」をしまいこむ為か。
そうかもしれない、精神年齢を「今」に戻さなきゃね。
ゆっくり普段の「大人ズラ」に戻るとしよう。

まるで、翼をたたむように自宅に戻ってエンジンを切る。
キン、キンと、エンジンが鳴いてる。
ヘルメットを置くとヒザがわらってた・・。

心の開放、自分との対話、生きていることへの感謝。
鉄馬乗りのロマンなんていうとオッサンくさいかね?







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5 コメント

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Unknown (れいさま)
2007-07-14 05:48:19
おはようございます。
オトコのロマンを感じちゃいました。
近場でいい旅が出来るって恵まれた環境ですよね(^^)v
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Unknown (ぷれさん)
2007-07-14 06:51:03
おはようございます。
ん~いいっすね。
同じ歳通し何故かバイクに跨るとガキの頃にタイムスリップしてしまいますね。
三河漫才ってラップの事ですか?
思わず笑ってしまって(笑)
昔はユーロビートだったのにね。

しかし、串屋さんと俺は本当に同じ血の色をしていますね。
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Unknown (☆よっしー)
2007-07-14 11:34:45
 どもぉ~(*^^)v
いやぁ、小説を読んでるみたいですわ。
串屋さん、文才ありますよ~☆

奥様を気遣っての伊豆ツーでの羊走りと、今回の狼走り!
ぷれさんが書かれているように、串屋さんとぷれさん
同じにおいがしますよ~(*^。^*)
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Unknown (串屋)
2007-07-15 18:13:07
あらためて読み返すと、かなりクサイですね~。
でも、皆さんこんなこと考えながら走ってたりしません?
今までは、「書く」って行為自体があまりなかったし、こんな便利な道具もありませんでしたからね。

れいさま>
結構、れいさまもロマン系ですよね。

都内なら、また違った風景と情緒があるでしょうから。今度は首都高でも走ってみようかしら。

ぷれさん>
あはは、お互いHOTなタイプですからね~。
常に熱く生きなきゃね!オトコなんだから、もったいない!
でもガキのころは、余計なことは何にも考えずに走れたんですけどね。そうもいかないのが何か歯がゆいねぇ~。

三河漫才、わかっていただけてうれしいです。
現実、三河漫才はすばらしい古典芸能ですが・・。
ロック、ユーロ世代としてはね、最近の洋物はチョットね????ですわ。

せっかくまた翼が持てたんですから目一杯たのしみましょう!

☆よっしーさん>

今回は少し、エッセイ風にしてみました。
文才って・・そんなことはないですよ~。
☆よっしーさん位の方にそういって頂くと文章としてはおかしくなかったと、ほっとしました。

串屋さんとぷれさん
同じにおいがしますよ~って、何いってんですか!
☆よっしーさんもプンプンですよ!


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Unknown (寺田)
2007-07-18 18:08:47
自分だったら煽ってくる車には急ブレーキ攻撃をお見舞いしていますwww

一人旅っていいものですよね♪
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