野生動物の幸せとはなんでしょうか?
野生動物の一生を考えてみましょう。野生動物の生活の殆どは、餌を探す、餌を確保、餌を食べるです。そのために争いも起こります。発情期になれば子孫を残すため、雄と雌はそれぞれ相手をを巡って争います。野生動物の一生とは、餌の確保と子孫繁栄の為に汲々としています。餌の確保と子孫繁栄に成功した種または個体が生き残ります。
単体の野生動物の幸せは餌の確保と子孫繁栄の成功にあると言えます。有史以前の人間もそうだったでしょう。野生動物の親子睦まじい姿は、餌の確保と子孫繁栄競争のある一面です。競争に負けたものや生存に的さない子供は見捨てられます。
一方、現代の人間社会を考えます。この人間社会はペットや家畜を含みます。
基本的に人間社会(特に先進国)では餌の確保と子孫繁栄に疑問はありません。一定の職にありつけば、餌の確保と子孫繁栄を行う事が出来ます。またペットや家畜は、子孫の繁栄に制限はありますが、その恩恵にあずかります。血統のいいペットや家畜は人間が勝手に子孫繁栄してくれます。また、動物園の動物も同様です。人間もある意味「家畜」となりました。医学の力で子孫繁栄も出来、生存に適さない子供も生き残る事が出来ます。
現代の人間社会は野生動物の幸せを達成しました。もう野生動物に戻る事はできません。動物園の動物が子孫繁栄に意欲が無かったり育児放棄するのはおそらく野生の競争原理を失った代償だと考えられます。
人間社会の社会不安も野生の競争原理を失った代償なのかもしれません。ただ動物の姿から癒しを求めるだけでは現実逃避のように感じられます。
動物から学ぶものがあるとすれば、せめて教養としてでも野生の競争原理を学び、人間社会が失った厳しさに思いをはせ、社会の健全化に役立てる事ではないのかと思います。
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