木曜日は 『 プレバト 』 の日!
所謂 、 いつき組の云うところの プレバト ナイト
は
「 雪景色と鐵道 」
第2位 海鳴りも凍る夕暮れ雪列車 (60点)
海鳴りの凍れる夕暮れの列車
「凍る」があれば「雪」は要らないっ!
第3位 年の暮れ雪降る窓に母の顔 (52点)
望郷や雪の車窓に母の顔
第4位 吹雪抜け車窓の外は白昼夢 (50点)
吹雪抜け車窓にひらく白昼夢
「車窓」があれば「外」は要らないっ!
第5位 大晦日古里向かう母想い (35点)
古里へ向かう車窓や大晦日
凡人以下の人はなぜスグ母を思いたがるんでしょうねぇ
「古里」「母」「思う」 3点セットはありきたりな発想
具体的な映像を持たず ぼんやりとした映像になってしまう
「車窓」と入れることで「列車の中にいる」映像になる
第6位 いつ動く墨絵のなかで凍てる宿 (30点)
列車いつ動く墨絵のごとく凍て
先ず、動くものが何なのかをハッキリさせましょう
そして、「何を何に例えたか」を明確に!
「宿」では止まっている列車の例えだと伝わらない
最下位 雪帽子被り走るぞ夢乗せて (15点)
雪被る列車や子らの夢乗せて
ランキング 1位 は 羽田圭介さん
ジオラマがアクリル性の冬の波 (70点)
夏井いつき先生の解説~
「ジオラマ」が全く気に入らない! 先に消しちゃうっ!
けど、あの写真から「アクリル性の冬の波」の比喩は凄い!
冬の波の冷たさ とか 、三角形の波の形とか
こんな比喩は尋常じゃないですよ! この人の感覚!
もうひとつ褒めたいのが 「性」
「製品の製」 アクリル製の冬の波になってしまうところを
アクリルの性質を持った冬の波が 今押し寄せている
これによって作者は 冬の波音が届かない 遠い離れた所 、
あるいは 車窓の中 、波音が聞こえない所で
「アクリル性の冬の波を」見ているのではないか
中七・下五だけで一つの詩になっている
これだけで 才能アリッ!
上五を 遠い所に居るのが分かるように 、描写の言葉に
音が聞こえない 「無音なる」
無音なるアクリル性の冬の波
音の聞こえない無音のアクリル性の冬の波が押し寄せてくる
17音が1行の詩のような大変素敵な作品になる
そして 、 今回も 特待生の昇格試験がっ!
ワンランク上の 厳しい査定に挑むのはっ!
特待生4級の 梅沢富美男さんっ!
車窓にはじょんがらのごと雪しまく
五能線(青森~秋田の日本海沿いを走るローカル線)
最後尾の車両はお座敷列車になっていて三味線を聴かせてくれる
車窓から表をふっと見ると じょんがら節のように
激しく雪が舞っている 、 雪しまく
雪しまく 【冬】 吹雪が激しく荒れる様子
夏井いつき先生の解説~
作品としてはとてもよく工夫されている
しまく 「し」風の古語
「雪」「風」が「巻く」 = 「雪しまく」
「じょんがらのごと」の比喩 、
聴覚の表現を映像の季語の比喩に使う
一気に音と映像が立ち上がってくる
「車窓」「じょんがら」「雪しまく」
これらの言葉の意味もイメージも被る事なく
それぞれの働きをして一句の中に置かれている
やっぱり そこは 褒めるしかない
果たして 査定はっ ‥‥‥ 現状維持ーーっ!
言葉の位置への配慮が足りん!
最後の詰めが甘い!
「じょんがらのごと」を生かす
比喩は 意外性がとっても大事
「まさかこの言葉がここにつながってくる」
まず じょんがらの音から始まり
最後に車窓の光景が出てくると 1番効果的
何よりも 比喩に対して効果的
最後は「かな」と詠嘆しましょうよ
じょんがらのごと雪しまく車窓かな
‥ んで 、 私はこれといって 愛してない
(番組 をご覧になった方は分かるのです
)