初めて、そう生まれて初めて日本映画を映画館に見に行った。
どうしてなんだろう?原作を読んだ後で、いても立ってもいられない位、映画が見たくなってしまった。
映画を見終わった後、友人と思わず言い合った言葉「重いね~」
おもしろいとか、くだらないとかではなく、兎に角「重い」映画。
人間は人間としての尊厳を持ち合わせているけれど、その尊厳を滅茶苦茶に切り刻まれたら、私とて人を殺しかねないと思う。
殺された女の子は言葉で祐一を殺してしまった。言葉で殺された祐一は実際に女の子を殺してしまった。どちらが悪人なのか・・本当に考えさせられてしまう。
それにしても、いつもながら樹木希林の演技力は素晴らしいの一言。
あの祐一の祖母役の彼女が居なければ、この映画は全く違ったものになっていただろうと思える程、枯れた迫力があった。
ほぼ、原作に忠実に描かれていた映画だったのに最後だけが違っていた。
原作では逮捕された祐一が光代の事をこう語っている。
「自分は苦しんでいる女とSEXするのが好きなだけで、あの女(光代)の事は何とも思っとらん」
何という光代への祐一の愛なのだろう?
何という優しさなのだろう?
愛する彼女を救いたいがために、こんな嘘の供述をし、彼女を一日も早く平穏な生活にもどしてやろうとする祐一の愛。
こんなにも祐一は深く深く光代を愛していたんだと感動した原作の部分が
何故、映画ではカットされていたのか意味が全くわからない。
人間にとって一番大切なものは何なのか?
・・・深く考えさせられた、名作である。
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