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どちらを選ぶかは自分次第

多数決の落とし穴

2015年11月09日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
少し前になりますが、11月1日の東京新聞の社説が、わかりやすく、よい内容だったので。
多数決の結果が罪なき人々の基本的人権を脅かすものであるなら、それは正しい判断と言えない。




週のはじめに考える 多数決がのし歩いては

 安全保障関連法の強行可決にみられるように、国会ではますます「数の論理」が幅をきかせています。でも、多数決は本当に万能なのでしょうか。
 掃除当番は面倒なものです。誰も進んでやりたくない仕事です。でも、毎日、誰かが引き受けなければなりません。そこで、こんな提案がありました。
 「誰か一人にやってもらおう」
 そうして、「誰か」にA君が指名されてしまいました。来る日も、来る日もA君が一人で掃除当番を引き受けるという案です。
 みんなで多数決をした結果、「A君が毎日、一人で掃除当番をする」という案が過半数になってしまいました。

◆掃除当番の押しつけは

 さて、こんな投票は許されることなのでしょうか。こんな多数決は有効なのでしょうか。
 実は掃除当番のエピソードは、弁護士の伊藤真さんが書いた憲法の絵本「あなたこそ たからもの」に出てきます。絵本には、こんな説明があります。

 <たとえ、たくさんのひとがさんせいしても、ただしくないこともあるんだ。わたしたちは、ぜったいまちがえない、とはいえない。わたしたちが、えらんだだいひょうも、いつも、ただしいことをするとは、かぎらない>

 確かに面倒だからといって、A君に掃除当番を押しつけたことは正しくありません。提案自体も多数決の結果も間違っているわけです。では、なぜ間違いだといえるのでしょうか。
 ずばり、A君の人権が侵されているからでしょう。毎日、苦痛な掃除当番を一人に背負わせるのは、基本的人権の観点から許されません。A君という「個人の尊重」からも問題でしょう。絵本の文章はこう続きます。

 <だから、ほんとうにたいせつなことをけんぽうに、かいておくことにしたんだ>

◆民主政治の落とし穴は

 日本国憲法の三大柱は、基本的人権国民主権、そして平和主義です。憲法前文にはとりわけ基本的人権が優先する形で書かれています。しばしば国民の間で行われた多数決の結果を「民意」と呼んだりしますが、たとえ民意が過半数であっても、基本的人権は奪うことができません。
 「A君に毎日、掃除当番をさせる」という多数決の結論は、「多数の横暴」そのものです。立憲主義憲法では、それを許しません。立憲主義は暴走しかねない権力に対する鎖であると同時に、民意さえ絶対視しない考え方です。いかなる絶対主義も排するわけです。民意もまた正しくないことがあるからです。
ナチス・ドイツのときが典型例でしょう。

 初めはわずか七人だったナチス党は国民の人気を得て、民主的な手続きによって、一九三三年にドイツ国会の第一党となりました。内閣を組閣したヒトラーは議会の多数決を利用しました。そして、政府に行政権ばかりでなく立法権をも与える法律をつくりました。「全権委任法」です。
 議会は無用の存在となり、完全な独裁主義の国となりました。戦後間もないころ、旧文部省がつくった高校生向けの「民主主義」という教科書では、このテーマを「民主政治の落とし穴」というタイトルで描いています。

 <多数決という方法は、用い方によっては、多数党の横暴という弊を招くばかりでなく、民主主義そのものの根底を破壊するような結果に陥ることがある>
 <多数の力さえ獲得すればどんなことでもできるということになると、多数の勢いに乗じて一つの政治方針だけを絶対に正しいものにまでまつり上げ、いっさいの反対や批判を封じ去って、一挙に独裁政治体制を作り上げてしまうことができる>


 旧文部省の教科書は何とうまく「多数の横暴」の危うさを指摘していることでしょう。多数決を制したからといって、正しいとは限りません。それどころか、多数決を乱発して、独裁政治に至る危険性もあるわけです。
 確かに多数決は民主的手続きの一つの方法には違いありません。しかし、少数派の意見にも十分耳を傾けることや、多数決による結論に対する検証作業も同時に欠かせない手続きといえます。

◆「4分の1」の尊重を

 臨時国会の召集を野党が憲法五三条の規定に基づいて求めましたが、政府は「首相の外交日程」などを理由に拒みました。議員の四分の一の要求があれば、召集を決めねばならないという規定です。
 「四分の一」という数字は、むろん少数派の意向を尊重する意味を含んでいます。多数決論理ばかりが横行して、「四分の一」という少数派の「数の論理」を無視しては、民主主義がうまく機能するはずがありません。



おまけ

みなさまの次の投票の参考に
  【安保関連法 議員の投票行動】(東京新聞)
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今年の自衛隊応募者が、過去9年間で最少

2015年10月24日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対


自衛官希望者2割減 募集 安保法審議の最中
(東京新聞2015年10月24日)
 自衛隊各部隊の将来の現場を支える一般曹候補生の二〇一五年度の応募者が前年度比約二割減で、過去九年間で最少だったことが分かった。募集期間は八月一日から九月八日で、安全保障関連法の国会審議時期と重なる。
 一般曹候補生は十八歳以上二十七歳未満が対象で高校新卒者が中心。採用区分はほかに大卒以上対象の幹部候補生や任期付きの自衛官候補生などがある。
 一五年度の応募者は二万五千九十二人で、一四年度の二割減。二年連続の減少となった。現在の採用区分となった〇七年度以降の九年間でピークだった一一年度から半減した。
 防衛省人材育成課の担当者は、民間企業の高校新卒者に対する求人が大幅に増え、求人倍率が一・五四とバブル経済崩壊直後ごろの水準まで回復したことを指摘。「応募人数は民間の採用状況に大幅に左右され、その影響が大きいとみられる」と説明。安保法の影響に関しては「一概に言えない」としている。
 安保法の審議では自衛隊の海外での任務が拡大し、より戦闘現場に近い場所での活動が可能となり、隊員の危険が高まると野党が追及。中谷元・防衛相は隊員確保の懸念に対し「ここ数年、倍率が七倍で続いていて、集団的自衛権を閣議決定した昨年度も七倍を上回った」と説明した。だが、本年度の陸海空自衛隊の採用人数が前年度と同じ約四千四百人とすると、倍率は五・七倍となる。
写真
 軍事ジャーナリストの前田哲男氏は「自衛隊の好感度が上がる中、応募者が二割も減るのは安保法の影響と考えるのが自然。法施行後は国連平和維持活動(PKO)の任務が拡大し集団的自衛権を行使する。人道復興支援や救助活動から普通の軍隊に近づく。本人や家族、友人の不安を反映したのだろう」と指摘する。
 一般曹候補生は部隊を指揮する幹部でない一般自衛官として採用。陸・海・空の自衛隊に最下級の二等陸(海・空)士として入隊し、教育を受けて部隊勤務に就く。二年九カ月間の経験を積み、選考を経て下士官の三等陸(海・空)曹に昇任する。 (横山大輔)





グラフを見ると、2011年の応募がとても多いのは、震災の時の自衛隊への共感が強かったからかもしれないな、と。
防衛省は、今年の応募者が、がくんと下がった原因に他の理由を言っているけれど、やっぱり安保法への不安っていうのはあると思いますよ。

はっきりと「日本が攻撃された場合のみ個別的自衛権で、日本の国を守る」ということならわかりやすいし、隊員のモチベーションも上がるだろうが。

なんだかわからないことになって、わざわざ遠い異国の戦場まで出向き、なんだかわからないことに命をかけねばならないことになるのだから、もう、なんだかわからないわ・・・


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秋深し、いちいち、そう、やる気が失せる

2015年10月21日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
一億総活躍大臣が、昨日20日、靖国神社に参拝でございますれば。
一億総、火の玉にて日の霊でござる 秋深し。

 加藤1億総活躍相が靖国参拝 例大祭中、閣僚で3人目
 加藤勝信・1億総活躍担当相は20日、秋季例大祭が行われている東京・九段北の靖国神社に参拝した。例大祭の期間中の閣僚の参拝は、岩城光英法相、高市早苗総務相に次いで3人目。


    


「いちいちキナ臭い」の佐藤正明氏の20日の東京新聞の時事漫画。
またまた、吹き出しちゃいましたわ 

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立憲主義を守るため、野党5党と市民団体が連携

2015年10月17日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
民主党が呼びかけ、「野党5党と安保法制反対諸団体との意見交換会」を16日に開いたということだ。
この流れを、応援したい。




安保法廃止へ連携強化確認 5野党と市民団体が対話
(東京新聞2015年10月17日)

 他国を武力で守る集団的自衛権行使を容認した安全保障関連法に反対する市民団体などと野党五党は十六日、国会内で意見交換会を開いた。来年夏の参院選で与党を過半数割れにして、安保法を廃止に持ち込むため、野党共闘や各種団体との連携強化を目指し、定期的に協議していくことを確認した。
 民主党の枝野幸男幹事長は「立憲主義、民主主義を守る戦いは、より力を込めて継続していかなければならない」と指摘。「国民の声を参院選の結果にしっかりと反映させるために、野党が共闘しなければいけない」と強調した。

 会合では、保革が沖縄県名護市辺野古(へのこ)への新基地建設反対で共闘し、知事選や衆院選で勝利を続ける「オール沖縄」の取り組みも紹介。沖縄の成功例も参考に、安保法廃止に向けて、各種団体と野党五党が集会やデモなどを通して、関係を深めていくことで一致した。

 

参加団体は、
各界の学識者でつくる「安全保障関連法に反対する学者の会」、
乳幼児の母親らが結成した「安保関連法に反対するママの会」、
学生グループ「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」、
国会前の抗議行動で主導的な役割を果たした市民団体「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」、
憲法学者らでつくる「立憲デモクラシーの会」など。
政党側は民主党、維新の党、共産党、社民党、生活の党と山本太郎となかまたちが出席した



おまけ

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いちいち、きな臭いのだ

2015年10月11日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対

東京新聞・佐藤正明氏の時事漫画、ほんとうに面白いし、物事の急所を突いているなと(笑)
これ、10日掲載のですが。

      



これ見て、かつてブッシュ大統領が、「私は日本をATMとは、思っていない」とか、わざわざ言っていたの、また思い出しちゃった。
本音を出しちゃイカンと思うほど、言葉の端々に現れてしまうのですよね。似たタイプ?

安倍政権のやることなすこと、「いちいちキナ臭い」って、私もずーっと前から思ってたよぉ。


民主党の蓮舫議員もツッコミ入れてましたね。

「一億総活躍社会」は全体主義的
「一億総活躍ですか、なんか戦前を思い出すような全体主義的なキャッチコピーって誰がつけたのかなと素朴に思うが、いずれにせよ女性活躍どこにいっちゃったのかなと思ったら、今回の担当大臣が兼任してる。前回、公約に掲げて結果が出ないものに新しいものをのせるのを上書きという。上書きしたらその前のやつはどこに行ってしまうのだろう。そういう意味では女性をバカにしてるなあという気がする」



     

     画像:ウイキペディア

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「日本会議」と政権の関係を警戒する海外メディア

2015年10月03日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
もうこの安倍大翼賛政党の中では誰がなろうと、おんなじだろうと思いますが、安倍政権の女性3閣僚が交代することに決まったそうで。
 →<内閣改造>女性3閣僚を交代へ
山谷えり子さんなんて、国会中継見ても終始どこか呆けたような顔をしてましたから、心身共にもう限界じゃないかって思いましたが、とりあえず、お先にやめることができてよかったですね。


アメリカの極右的な政治及び日本のタカ派政治家にも影響を与えているシンクタンク「ヘリテージ財団」について、1つ前の記事に書きましたが、日本在住の欧米主要メディアの記者たちは、政治家と「日本会議」の関係をとても警戒しています。

日本の大手マスコミでは、あまり表立って言われていませんが、ご存じの方はすでに、とっくにご存知でしょう。
政教分離など絵に描いた餅のような日本の政治、安倍さんの背後にも国家神道系の影があるのは見えてはいましたよね。

少し前になりますが、東京新聞こちら特報部8月16日の記事より、ご紹介します。全ては白日のもとに。


●安倍政権の右傾化警戒 英誌「エコノミスト」マクニール記者に聞く 

欧米の主要メディアが、保守団体「日本会議」と安倍政権の関係を問題視している。憲法改正をめざす日本会議は機関紙などで戦前、戦中の歴史を美化し、「首相の靖国参拝」「愛国心教育」を訴える。欧米でも、排他的な保守派の台頭が社会問題化しており、その流れと同一に映っているようだ。東京在住の英紙エコノミスト記者のデービット・マクニールさん(50)に聞いた。(鈴木伸幸)

●欧米メディア「日本会議」との親密ぶり注視 軍備拡充/戦前・戦中の歴史美化

 「ほんの18年前に設立された日本会議は、日本で最も強力なロビー団体」
 マクニールさんの記事はこう始まる。記事では、日本会議が掲げる課題として、「太平洋戦争は、西洋の植民地だった東アジアの解放として賞賛」「軍備拡充」「戦前の天皇崇拝の復活」などを列挙した。
 日本会議に注目した理由について、マクニールさんは「単純な戦争美化や懐古主義は危険だ。旧日本軍だけでなく、米軍による東京大空襲や広島、長崎への原爆投下も戦争犯罪。そうした事柄を含め、歴史は歴史として認めなければならない」と流ちょうな日本語で答えた。「閣僚を含む多くの政治家がそうした日本会議と関係があることに、自分は危機感を持っている」

 日本会議について、報じているのはエコノミストだけではない。米紙NYタイムズは日本会議を「国家主義者(団体)」と表現。排他的な保守主義を掲げ、米国内で社会分裂を誘発したティーパーティ(茶会)運動に重ねて「日本の茶会政治」と題した寄稿文を掲載した。
 仏紙ロブスは「日本会議は『米国に押しつけられた歴史観、価値観からの決別』を目指している」として、「ロシアのプーチン大統領などと似た国粋主義者的な安倍晋三首相」と同会議の密接さを強調した。
 英紙ガーディアンは「愛国的で、歴史修正主義の日本会議に、安倍内閣の閣僚たちが属している」と指摘し、右傾化を警告した。
 
 マクニールさんはアイルランド出身で、アルスター大で情報社会学を専攻。2000年から東京で活動している。
 「日本の右派は『いくら謝罪しても中国、韓国は謝罪を求め続ける』と主張する。けれど、歴史をなかったことにはできない」

 日本のメディアが日本会議について、あまり注目していないことも疑問視している。「一部のメディアしか報じていない。海外の報道のほうが目立っているくらいだ」と言う。

 「安倍政権のメディア戦略はわかりやすい。今年4月の訪米前には、米紙でも保守的なワシントン・ポストの取材には応じ、リベラルなニューヨーク・タイムズは無視した。日本のメディアも、政権に取捨選択されているに違いない。そのため、安倍政権との関係に配慮して(日本会議には)触れなかったのではないか」
 さらに支持率の高さも、政権批判に二の足を踏む理由になっていたのでは、と推測した。だが、安倍政権の支持率は目下、安保関連法案や原発の再稼働によって低落傾向にある。

 「日本メディアは『政治との距離が近い』と言われている。そうした日本メディアによる政治権力の報じ方が今後、変わっていくのか、それとも変わらないのかにも注目している。日本会議は民間団体であり、程度の問題はあれ、自己主張は許されてもいい。しかし、政治家の関与はそのこととは別問題だ」と話した。

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●日本会議のめざす日本とは?

上記、くりかえしますが、日本会議の掲げる課題のこの件。

「太平洋戦争は、西洋の植民地だった東アジアの解放として賞賛」
「軍備拡充」
「戦前の天皇崇拝の復活」



戦後、多くの国民は、戦争から解放され、国民主権という新しい憲法の下で新しい歩みをはじめましたが、それを苦々しく思っていた人たちもいたわけで。
天皇家は象徴として残されましたが、華族制度の廃止、貴族院もなくなり、農地改革などで地主たちは土地を失い、それまで国民を支配していた階級は、その座を追われてしまったのですから。
安倍さんが、かつて盛んに言っていた「取り戻す」って言葉は、日本会議の面々には「(日本のまっとうな支配者として君臨し、裕福でいい思いをしていた、自分たちにとっての)古き良き日本を取り戻す」っていう意味にもとれますよね。

だとしたら、そのめざすところは、神権政治、貴族政治、独裁政治と、武器商人として富を築くための軍国主義。

「日本の国、まさに天皇を中心としている神の国であるぞということを国民の皆さんにしっかりと承知して戴く、そのために我々(=神政連関係議員)が頑張って来た」

と森元総理は、2000年5月、神道政治連盟国会議員懇談会において発言した。(ウィキペディア

宗教や神を出してくる政治は、国民に苦しみを強いてもそれが天に至る道、とか、カルマの解消だから感謝しなさいとか、国民をおとなしくさせる方便に使われる可能性もあります。
・・・そういえば、gooブログでアクセス高い安倍支持神道系のブログもそんなこと言ってたし。
日本人の集合の意識レベルは向上しているので、簡単にはだまされないとは思いますが、弱い人たちは、もしかしてだまされてしまうかも。コメント欄を見ているだけで、もう……背中がムズムズしてきますから。


●なぜ、日本会議と安倍政権との関係が報道されないのか

なお、なぜ日本で報道されないかという点については、まとめサイト「なぜ報道されない?安倍首相も属する極右団体『日本会議』が政治を牛耳ってる」によると、

(前略)

その出発から、日本会議はレーダーに現れないようにあらゆる注意を払ってきた。広告も出さないし、テレビにも出ない。戸別訪問的な活動をしながら、視線の及ばないところで前進していた。その集会はメディアに開かれていない。そして、会員たちには会談の間も、写真を撮る権利もない。
出典 LA FACE CACHÉE DE SHINZO ABE:アベシンゾーの隠された顔|PAGES D'ECRITURE


例えば、「改憲」という目標。この目標を達成するため、日本会議には「美しい日本の憲法を作る国民の会」(通称1000万人ネットワーク)をはじめとし、「新憲法研究会」や「二十一世紀の日本と憲法有識者懇談会」(通称 民間憲法臨調)など、複数の別働団体を擁している。
出典 日本会議は何を目指すのか?――シリーズ【草の根保守の蠢動 第2回】 | ハーバービジネスオンライン


「新しい歴史教科書をつくる会」、「北朝鮮拉致家族を救う会」「北朝鮮拉致家族を救うブルーリボンキャンペーン」などの本体である。
出典 日本会議とは - はてなキーワード

「日本会議」という名を出さず、同様の思想を持つ別団体を次々と立て活動しているのも特徴のようです。


これら各種別働団体は、特段、日本会議であることは名乗らないものの、日本会議系団体であることを隠しもしない。ただ、あくまでも別働部隊として、個別にシンポジウムを開催したり署名活動を行ったり、街頭演説を行たりと実にさまざまなチャネルで、自分たちの主張を繰り返し展開している。
出典 日本会議は何を目指すのか?――シリーズ【草の根保守の蠢動 第2回】 | ハーバービジネスオンライン

(後略)


などと書かれている。日本では目立たないようにステルスで活動している割には、海外にはバレバレってどういうことなんでしょうか。
疑問は残りますが、日本のマスコミを牛耳っている巨大広告代理店なども、日本会議の息がかかっている可能性もあり?かもしれません。

詳しくはこちらをぜひ→「なぜ報道されない?安倍首相も属する極右団体『日本会議』が政治を牛耳ってる

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安保法案衆議院本会議、クリアで明確な枝野幸男議員の演説

2015年09月20日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
安保法案、衆議院本会議の枝野さんのフィリバスターちゃんと見られなかったので探して見ました。

選挙民として教えられることばかりなのでした。
どの政党の支持者であっても、大人として知っておくべき知識を学べますので、無料の講演会と思って、ぜひ聞いてほしいです。会議場にいた自民党議員さんも知らないことが多かったのでは?

政治家として絶対必要な最低限の知識・知性もなければ、政治家である前に、人としての品格もない現安倍政権の人々。
この国に枝野さんがいてよかった、と思ったことが何度かありましたが、枝野さんのような人材が野党でいることがもったいないとつくづく思います。
フィリバスターとはいえ、知性と安心感と愛のあるパワーの演説。
安倍政権のやってきたこと、憲法違反の安保法制について。
加えて、外交の失敗、不誠実な沖縄問題、派遣労働者を増やし正社員を減らす労働者派遣法、雇用労働問題、アベノミクスの失敗、報道の自由に対する圧力、その他安倍政権のやってきた2年間のおさらいと、日本が、これからどうあるべきか、かなり勉強できました。

日本の良識と立憲主義、民主主義を取り戻そう。・・枝野さんの声って、よく通るいい声です。(#^.^#)


枝野幸男【1時間44分もの演説!!枝野氏】「基本的にアドリブ」《安倍内閣不信任決議案》
【衆議院 国会 本会議】2015年9月18日




以下、ちょっと余談。

3.11以前の防災マニュアルでは、帰宅のための交通手段がストップした場合、会社員に対しては、歩いて帰宅するという訓練をしていたと思う。
しかし、3.11の夕方、当時官房長官だった枝野さんは、「帰宅するな」という記者会見をした。

以前、枝野さんの著書『叩かれても言わねばならないこと』を読んで知ったのですが。

列車が動かないのにターミナル駅に人々が殺到することで二次災害が起こる可能性が予想されたということだが、結果的にそれは英断だったと思う。
私がもし、出先から帰宅の立場にあったら、自他ともに認める方向音痴なので、歩いて帰るなんて全く自信がない。寒さをしのげる屋根のある場所を提供していただくほうがどんなにありがたかったろう。

大きな災害であるがゆえに、多くのことが機能不全になり、官邸に情報が何も上がってこないという、異常事態。これは原発だけに限らなかった。
当日の首都圏の交通網がいつ回復するかに関しても埒が明かず、枝野さん自身が直接JR東日本の社長室に電話して、就業時間の終わる午後5時までに電車が動くかどうかを確認したという。
その結果、「今日中の復旧は無理」と社長自らの話を受けたので、「徒歩通勤者以外は、会社に泊まるなどして無理な帰宅はしないように」という緊急会見になった。
そして、急遽、会社や職場に泊まったり、公共の施設が一般市民に開放されることになったのである。

些細な事といえば些細かもしれないけれど、何かあれば騒がれ批判されるが、何も起こらなければ特段の評価もされない。
でも、あの時、今の政権だったら、こういう突発的な事が起こった場合、臨機応変、迅速な対応ができただろうか。今までのマニュアル通りなら、長距離でも歩いて帰れる元気な人は頑張って帰るだろうが、夜道で事故や人為的トラブルにあったり、寒さや疲労で具合が悪くなって倒れてしまう人も出たのではないか。

当時、民主党がすべて完璧だったとはいえないとは思うけど、それぞれの人達が体を張って逃げずに、できるかぎり精一杯対応してくれたことを、私は感謝しています。
ISに人質になった二人が現安倍政権のずさんな対応から、むなしく命を奪われたことを考えても、3.11当時は、民主党政権でよかったと、当時も今も思っています。
余談終わり。


★関連サイト
 【衆院本会議】「立憲主義、民主主義を守るため」安倍内閣不信任決議案の趣旨弁明で枝野幹事長(民主党HP)
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民主党・福山哲郎議員の魂の演説

2015年09月19日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
早朝から用事があったため、安保法案を決める、深夜に及んだ参議院本会議を見ることができず、録画しておいた。




そして録画だったけれど、福山哲郎議員の真夜中の演説に釘付けになってしまった。録画しておいてよかった。
魂が揺さぶられるとは、こういうことなのだろうか? 
多くの国民の思いを代弁してくれたと思います。

動画を探しておりましたが、読者登録させていただいた「平成エンタメ研究所」さまのブログ記事で、すでに紹介されていて、動画もありました。感謝。
 →戦争法案~民主党・福山哲郎議員の渾身の演説! 「民主主義を取り戻す戦いはここから始まる!」



福山哲郎「武士の情けもないのかっ!!」《安全保障関連法案 採決》
【参議院 国会 本会議】2015年9月19日



憲法を変えないまま、戦後70年守り続けた日本の平和主義を変えてしまうという、立憲国家としての存在も危うくしてしまう法案であったにも関わらず、自公与党議員のあまりの軽率さ、危機感のなさ、保身に呆れ返っていますが、こんな人達を選んだのも国民ですからね。責任はあります。
福山議員に対する議員さんたちの表情・態度をよく見ておきましょう。人間性がわかりますから。
次回の選挙はどうなるかわかりませんよーだ。


なお、余談ですが、『パワーかフォースか』的に申し上げますと、この法案に積極的に賛成する人たちの意識レベルが、不思議と同じレベル、意識のマップの底の方に集約されていっているのは、なぜなのか。このレベルは、表舞台から消えてゆく数値なのですが、今、この時期、世界的に起こっている特異な現象です。
まるで何処かへ向かう待合室のような??まるで誘引剤に集まる何かのように、自らの恐怖や不安や欲望を持ち寄って集まってきているようです。
信じるか信じないかはご自由です。
コメント (2)
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自衛官の親や妻 不安切々

2015年09月18日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
安保法案の採決が近づくに従って、この記事にアクセスがぐっと増えました。

きけ、現役自衛官の本音のこえ

検索ワード、「自衛官 本音」で検索サイトの上位に出ているようです。
まじめに検索したくださった方が、クリックしたら、宇宙人総理の顔がいきなり出てきて、ふざけた印象持たれたら、とても申し訳ないですが。

東京新聞の社会面の記事を転載しただけのものでしたが、特に現役自衛官は、政府批判をしたら立場上、大変まずいのでしょうから、公開のアンケートをとったとしても、決まりきった答えしか出せないでしょうしね。文字だけの匿名のミニ記事くらいに、ちょこっと本音を出せるくらいなのでしょう。

9月15日の東京新聞の社会面にも、自衛官の家族の立場から文字だけのミニ記事がありましたので、ご紹介します。(改行など少々編集しました。)


自衛官の親や妻 不安切々 法案めぐる相談に35件 
札幌の弁護士実施


親として絶対反対。自衛官は何も言えない」。安全保障関連法案の審議大詰めが迫る12、13日の両日、札幌市の弁護士で組織する「自衛官の人権弁護団・北海道」が自衛官やその家族らを対象に、電話やファクスによる緊急相談を行った。自衛官の妻、母親らから35件の相談があった。
 相談者は自衛官の家族が19人、現職の陸上自衛官が1人、元陸上自衛官が2人だった。他の立場は不明。法案への不安の声や反対する声ばかりだった。陸上自衛隊がイラクに派遣されていた2006年4月の二日間、弁護士が全国6ヶ所で行った同様の相談が11件だったのに比べ、3倍以上の相談が寄せられた。

4月に息子が入隊したという母親
「戦争に行くことを前提に入隊したわけじゃない。どうなるか情報がなく不安」と訴え、

自衛官の妻
「不安はあるが、周りが自衛隊やその親族ばかりで言えない。仮に(法案が)通ったら訴訟を起こしてほしい。原告になる」と法案に反対した。

息子が陸上自衛隊という母親は、ファクスで
「息子に『自衛隊をやめて帰ってきなさい』と言っている。首相に聞きたい。なぜ成立を急ぐのか」と記した。

元陸上自衛官
「自衛隊の位置づけは『自衛』のはずだ。戦争する友好国を支援すれば戦争したのと同じことになる。敵対国から狙われ、日本人が危険にさらされると訴えた。

弁護団の佐藤博文弁護士は「政府はリスクは増大しないという説明を撤回し、想定されるリスクと対策を説明する必要がある。これらを抜きに法案を成立させてはならない」と強調した。

連絡先 日本労働弁護団 http://roudou-bengodan.org/

--------------------------------


ほぼ全員に近い憲法学者が声を揃えていうように、日本国憲法下において、憲法違反の法案なのです。
憲法は権力者の暴走を縛るものと、教わりました。しかし暴走を抑える憲法すら無視する政権は、暴走をさらに超えて突っ走っています。
国民を巻き込んで、一体、どこに行こうとしているのでしょうか。まるで自公与党の今回の行動は日本の「立憲主義」「主権在民」を打ち壊す、自爆テロリズムのようです。



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 きけ、自衛隊員の妻と母の声
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シールズ代表の意見陳述

2015年09月16日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
安倍総理や中谷防衛大臣。質問されても、しどろもどろでまともな答弁が出来ない。
官僚の書いた文を丸読み、二重否定三十否定のわけがわからない答弁。言っている本人もわかってないのでは?
「いずれにせよ、いいですか、いずれにせよですね」「~において、おいてですよ」甲高い意味不明の接続語だけしか印象に残らない。
一体どこの国の言葉なのか、日本人なら伝わる日本語を話してくれ、と思うような総理や防衛大臣の、死んだ言葉。

生きた言葉をようやく聞けたような思い。
シールズ代表の奥田愛基氏の、安保法案意見陳述公聴会の言葉。




「政治生命と国民の生命 比べてはならない」
(東京新聞:2015年9月16日1面より)


 →奥田氏の公聴会発言全文 http://www.huffingtonpost.jp/2015/09/15/sealds-okuda-aki-speech_n_8138032.html

最後の部分は特に感動した。以下抜粋。


最後に私からのお願いです。SEALDsの一員としてではなく、一人の人間としてのお願いです。

どうかどうか、政治家の先生たちも、個人でいてください。政治家である前に、派閥に属する前に、グループに属する前に、たった一人の個であってください。自分の信じる正しさに向かい、勇気を出して孤独に思考し判断し、行動してください。

みなさんには一人一人考える力があります。権利があります。政治家になった動機は人それぞれ様々あるでしょうが、どうか政治家とはどうあるべきなのかを考え、この国の民の意見をきいてください。勇気を振り絞り、ある種賭けかもしれない、あなたにしかできない、その貴い行動を取ってください。日本国憲法はそれを保障し、何より日本国に生きる民一人一人、そして私はそのことを支持します。



ほんとうに本当に、同感。

比べて、村上誠一郎議員野田聖子議員のように、声を上げた人を孤立させる自民党。
いじめを国が率先して行っているような、日本社会にはびこっていた悪い部分を象徴するかのような自民党。
今の自民党に真の自由はまったくないし、国を持続可能な良い未来へ導く能力もない。無能異様党。
人の意識の二極分化がたしかに起こっている。これも意識のアセンションの現れみたいだ。
言われて悔しかったら、寝てないで目を覚ましたら?

奥田愛基 633p

元最高裁判事が「違憲」指摘=安保法案、学者2氏支持―学生も意見陳述・中央公聴会
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野音の安保法案反対集会と830国会前デモ参加者の投書

2015年09月10日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
ただいま、関東地方、地図の縦に記録的な大雨が続いています。危険地域にお住いの皆様、くれぐれもご注意を。

さて台風18号が上陸した9月9日、雨の中、日比谷の野音では、安保法案反対の集会が行われた。


日比谷で安保法案反対集会、民主・幹事長も参加

 今の国会の最大の焦点、安全保障関連法案について政府・与党は来週の成立を目指していますが、台風による悪天候の中9日も大規模な反対集会が開かれています。会場となっている日比谷公園から報告です。
 台風18号の影響でまだ雨が強く降っていますが、なんとか、法案の成立を阻止しようと多くの人が集まってきています。また9日は民主党の幹事長をはじめ、野党各党の幹部も参加し、改めて、安倍政権の姿勢や法案の問題点を訴えることにしています。
 しかし、こうした反対の声にもかかわらず、政府与党は来週16日にも安保関連法案の委員会採決に踏み切る方針です。会期末がせまり国会審議は大詰めを迎えていますが、法案の理解が深まり、国民の不安が払拭されたとは言いがたい状況です
 反対集会は、10日以降も毎日国会周辺で開催される予定で、反対の声は国会内外でよりいっそう強まりそうです。(09日17:59)


降りしきる雨をものともせず、集会に集まってきた方々には、本当に頭がさがる。感謝の気持ちでいっぱいです。
法案の理解が深まっていないというけれど、逆。法案を知るほどに、なし崩し的な民主主義、立憲国家破壊の思いが余計に募ってくるのだから仕方ない。

  

記事には名前が出ていないけど、民主幹事長といえば枝野さんではないですか。お久しぶりの枝野さんの名前を聞くだけで、すさんだ心が、なぜかほっと緩む。さすが人にエネルギーを与えてくれるパワーの方だ。

8月30日の国会デモには、主催者発表12万人という人々が集まったといいますが、あの行動の意識レベルは、とても高いパワーの領域にありました。
逆説的ですが、安倍政権は、憲法や民主主義の何たるかを学ぶ良い機会を与えてくれ、日本人の意識を上げる事に、とても貢献してくださっているように感じます。

以下、9月3日の東京新聞の投書欄に掲載された投稿です。これを読むと、ますますその思いが強くなります。


 8・30 デモに参加して
主婦 ●嶋 ●●子 62 (東京都小平市)

 通行規制のため、改札から地上に出るまで30分かかった。電車から降りられず、次の駅まで行った。やっとのことで地上に出ても、そこは大群衆の中。身動きできずに、その場で抗議するしかなかった。
 全国各地から安保法案、安倍政治に対する国民が集結した8月30日の国会包囲行動は、参加者も戸惑うような事態の連続ではありましたが、12万人(主催者発表)ともそれ以上ともいわれる巨大群衆は、熱気の中にも整然と抗議活動を行い、トラブルは起こしませんでした。不可抗力によるけが人も出なかったようです。
 他方、車椅子で参加した人、高齢者、赤ちゃんを抱っこした母親、幼児や小学生を連れた家族など、弱い人達には周囲が温かい言葉をかけたり、かばうような気遣いを見せていました。鉄柵が危険を誘引していると判断した人が柵を乗り越えようとした時には、「私たちは平和を訴えにきたのだからやめて」と叫ぶ声も聞こえました。
 そして結果的には、車道は解放され、圧迫感はやや緩和されて、安全へとつながりました。雨が降り出しても人口稠密(ちょうみつ)なため、傘はさせず、多くの人が濡れながらスピーチを聞き、コールを続けました。
 解散後、大きな袋にごみを分別し始めたおじさんたちは、まるでサンタクロースのよう。ごみが散乱することもありませんでした。
 こんな生命倫理観の強い国民、エコで思いやりのある国民が集まる場に警備は不要です。参加者の安全を守る警備意外は。


830国会前デモ行動の意識レベル 933

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 東京新聞より8月30日国会前と海外メディアの報道
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安保法案ありきで高額の武器多数、武器ローンで購入予定

2015年09月08日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
推薦人が20人集まらずに、野田聖子議員は自民党総裁選の立候補断念。安倍サイドによる野田議員の推薦人切り崩し行動がすごかったらしい。
自民党内民主主義は完全に破壊されている感じ。。
国民は、ますますわかりやすくなった自民党の劣化を目の当たりにしたことでしょう。

ところで。以下の高額の武器を防衛省が購入予定なのご存知でしたか?


画像:東京新聞2015年9月1日


イージス艦 1隻 1675億円
滞在型無人機グローバルホーク 3機 367億円
哨戒ヘリコプターSH60K 17機 1032億円
オスプレイ 12機 1321億円
新空中空輸機(機種選定中購入数未定) 未定 


今回の安保法案を見越して、防衛省の購入予定の武器予算の概算要求に盛り込まれていたこれらの金額は、もちろん税金で支払われます。
森元総理が、新国立の白紙撤回に、「たった2500億円も出せなかったのかね」と言ったのが、庶民感覚では納得できなかったけど、常日頃、こんな数字を見ていれば、金銭感覚がおかしくなりますよ。

なんだかね。中国だ、北朝鮮だって、脅威を煽りに煽って武器を売り込む武器商人の手口。
こっちが武力装備に青天井をつければ、向こうも当然、今より頑なになり、それ見てまたこちらもさらに頑なになる、同じ土俵に乗っかったら降りられなくなるチキンスパイラルっていうか。

人の不幸で成り立つ米・軍需産業いわゆる軍産複合体は、冷戦時代を終えて仕事がなくなるのかとおもいきや、新たにテロとの戦いを積極的に作り、さらに東アジアの不安を増長させることで生き延びようと踏んだのか。
彼らにとっては幸いな事に、今の日本、中国、北朝鮮のリーダーの弱い意識レベル。これが、うまい具合に利用されているように思える。軍備にお金をかけるほど、国民が疲弊してゆくのは、どこの国も一緒なのに。

山本太郎くんも言っていたけれど、今度の安保法案は、元アメリカの国務副長官アーミテージらが書いた日本へのレポートという名の要望書の完全コピーだということだ。
なるほど、この武器の購入予定を見れば、アメリカの軍需産業のためになる安保法案なんだろうなって思いますわね。

不安を煽ってものを売る・・・まるで霊感商法みたい。
ダマされるのは、たいていビビリの人。これさえあれば、大丈夫よかった。みたいな。霊感商法の高額のツボのかわりに手に入れたいのが、今回の安保法案であり、上記の高額の武器。チキンは鴨ですね。

しかも、こんな高額なものいっぺんに買えないから、ローンで買うそうだ。
これもまた、消費マインドを上げる手法です。
「たくさん買えばお安くなります、クレジット払いで、ご負担少なく、いかがですか
そうして前のローンも返済していないうちに、鼻息荒くなって新しいのを買ってしまうのね。

憲法違反を押し通してまで、抑止とか国防とかの御託を述べても、結局、アメリカの金儲けの鴨になる、って思う今日このごろです。
表向きは福祉・社会保障のためと言っている消費税増税も、10%決定だけど、どうせこちらに流れていくのだろう。

しかもしかも東京新聞の記事によると、この武器の購入計画は、2013年12月からすでに決まっていたという。
これに対して、

軍事評論家の前田哲男氏は、「安倍政権は、集団的自衛権の行使容認を見越して、武器購入予算を組んでいる。日本防衛の枠を大幅に踏み越えた戦力の整備を既成事実化しようとしている」と指摘した。


・・・とある。憲法違反を時の政権が勝手に行い、集団的自衛権を既成事実化するのが目的、このような暴挙は決して許されることではない。


16年度概算要求 防衛予算総額に迫る 武器ローン4兆8815億円
(東京新聞2015年9月1日)
 防衛省は三十一日、総額が過去最大の五兆九百十一億円に上る二〇一六年度予算の概算要求を発表した。前年度比0・7%増だが、実際は、武器などの購入費の支払いを翌年度以降に先送りする「後年度負担」が膨れ上がり、武器購入のいわゆるローン残高は四兆八千八百十五億円になる。 (中根政人)



 防衛省は高額な武器を購入するため、支払い契約を最長で十年間にできる新たな特別措置法を使い、いずれも六年契約で垂直離着陸輸送機オスプレイ十二機(千三百二十一億円)や潜水艦の警戒監視などを行う哨戒ヘリコプターSH60K十七機(千三十二億円)を購入する費用などを盛り込んだ。
 概算要求の内訳は、自衛隊員の人件費や教育訓練費などとして約三兆一千八百億円。残りの一兆九千八十七億円は、過去に購入した武器のローン返済に充てる。
 概算要求に盛り込んだ武器購入費は、一七年度以降にローンが発生し、総額二兆五千六百四十八億円となる。
 これとは別に、一七年度以降に支払わなければならない、過去に購入した武器のローン総額は二兆三千百六十七億円。総額四兆八千八百十五億円で、防衛省の概算要求総額に匹敵する。
 安倍晋三首相は国会審議で、他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案について、日米同盟を強化しても、防衛費が大幅に増えないと説明。根拠として「中期防衛力整備計画(中期防)で五年間の防衛費を明示している」と強調する。
 中期防では、一四~一八年度の防衛費を二十四兆六千七百億円程度と見込み、年平均の増加率を0・8%にしているからだ。
 防衛省は武器をまとめて買えば購入単価は下がるが、一年では払えないのでローンを組むと説明する。
 しかし、武器購入費のローンは最長十年で返済できるため、ローン残高が膨れ上がれば、年度ごとの返済額が巨額になり、人件費と武器のローンだけで予算を使い切ることになりかねない。
 安倍政権は中国の海洋進出など国際情勢の悪化を理由に、武器購入を進めているが、装備拡大路線のツケを後の政権も背負わされ、国民の税負担につながる。


-------------------------------------


最後の大文字にした部分「装備拡大路線のツケを後の政権も背負わされ、国民の税負担につながる。」というところ。
いつも思うのですが、安倍政権の特徴っていうか、自分らさえ良ければ次の世代のことは、知らないよ、あとは野となれ山となれ、でしょう。
無責任さが際立っています。未来が過去に縛られるのは、原発と一緒。

大変なことが起こっていますが、明けない夜はないことを信じて、私たちは、変化の時期を愛と思いやりを忘れず乗り越えてゆきましょう。



  おまけ再掲

話は変わりますが、最近テレビで良く見かける、ヒゲの隊長さん、しゃべっていることが安倍さんみたいに、何言ってるかわからないと思うのは私だけでしょうか。
憲法違反をむりくり押し通そうとするから、言葉のつじつまが合わなくなって全然なんにも伝わってこないんだけど。
おまけに人がしゃべっているときに、首ばっかり振っているから、うちでは伝助人形って言ってるんだけどね。。。古いな。

あかりちゃんの話は、口は悪いけど嘘をついてないから、素直にわかりやすいですよね。



【あかりちゃん#2】HIGE MAX あかりのデス・ロード



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東京新聞より8月30日国会前と海外メディアの報道

2015年09月01日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
今日から9月。
灼熱のヒートアイランドの8月が一転、月末は雨が続く東京。30日は、少なくとも熱中症の心配はしなくてすんでよかった。
昨日8月31日の東京新聞は、思ったとおりというか、8月30日の安保法案反対の国会前デモをしっかり伝えてくれてました。
1面、2面、3面、社会面。最後の写真まで、見たい知りたいことをちゃんと伝えてくれた。東京新聞、ありがとう。




31日、1面トップの写真。平和の俳句は、

 青空よ語り部とともに去りゆくな

作者は19歳。この感性は、かなりいいなあ。おばさん、やられたわ。
<金子兜太>語る人がいるうちは、戦争の残酷さ無意味さが伝わるが、いなくなったら分からない。いつまでも戦争の悪を語り継ごう。




見開きの社会面



以下写真も東京新聞より



 「思い」が数になり、エネルギーが生まれている




 組織に属さない人たちも、一人ひとりの自由意志で参加できる、それがいいね。




 「ごっこ」に国民を巻き込むな・・・本当にそう思います。




 次代を背負う若い人には、全て他人ごとじゃない




 女性の瞳の奥に強い意志が見えます(533)
 どんなときも、笑顔があるのが愛




 おまわりさんはしょんぼり中。お疲れ様です。




これは毎日新聞より。雨の中、国会に向かう人々の後ろ姿。国民をなめたら、イカンぜよ。



海外からの報道も注目したい。イギリスBBCは「若者が目覚めた」と指摘している。
ぼやぼやしていると、政治は全部自分に返ってくるものだと、眠っていた若者も目覚めさせてくれた、安倍政権。
安倍政権も、国民を甘く見てると、自分に返ってくるでしょう。

ドイツの公共テレビが伝えた「平和主義からの決別に市民が反対している」というのが、的を射ていますね。


安保デモ:海外が注視…BBC「日本の若者は目覚めた」
毎日新聞 2015年08月31日 11時28分(最終更新 08月31日 14時33分)

 東京・永田町の国会周辺で30日、安全保障関連法案に反対する数万人規模の抗議集会やデモが開かれたことについて、海外メディアは同日、英BBCが「日本の若者は目覚めた」と伝え、独第1、第2公共テレビが夜のメインニュースで報じるなど、強い関心を示した。【隅俊之、ブリュッセル斎藤義彦】

 ◇独TV「市民の反対増加」

 BBCは「日本の若者は政治に無関心で無気力だと批判されるが、彼らは目覚め、沈黙することを拒否しているようだ」と報じた。デモ参加者へのインタビューを交えながら、「(安倍晋三首相が)この声を聞いているのかが問題だ」とも。英紙フィナンシャル・タイムズは、中国の領土的野心への懸念から法案が準備されたと伝え「安倍首相は軍国主義の過去から学んでおらず、中国も同じ道を歩む危険がある」とのデモ参加者の声を紹介した。

 日本と同じ敗戦国で現在は北大西洋条約機構(NATO)の集団的自衛権に基づく作戦に参加しているドイツも関心を見せ、第1、第2公共テレビはそろって30日夜のメインニュースで取り上げた。安保関連法案を「戦後初めて自衛隊を海外での戦闘に参加させる法案」と解説し、「平和主義からの決別に市民が反対している」「安倍首相は9月中の法案成立を願っているが、逆に市民の反対は増えている」と伝えた。米CNNや通信社も「ここ数年で最も大きなデモの一つだ」(ロイター通信)などと報じた。

 中国では、国営新華社通信が「『安倍首相は辞任しろ』などのスローガンが国会の上空に響き渡った」などと報道。国営中国中央テレビも夕方7時の定時ニュースで取り上げた。

 また、韓国の京郷新聞(電子版)は「日本の誇る坂本も怒った」と、音楽家の坂本龍一さんが国会前でマイクを握ったことを伝えた。



830国会前デモの意識レベル:933 
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元日本兵の70年たっても消えない心の傷

2015年08月29日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
ベトナム戦争やイラク戦争へ行ったアメリカ帰還兵が、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症するというのは近年よく聞く話。
しかし、何もベトナム・イラクでなくても、戦争は人の精神に深く食い込み傷つけてしまう。戦後70年たっても癒やされない心の傷に苦しめられる、元日本兵も同じだ。
先日、私は義父の晩年について書いたけれど、東京新聞の取材で、元兵士だった人たちが未だに精神障害で入院、通院が続いていることがわかった。
この事実に驚くとともに、時間では解決できない戦争の罪の深さを改めて思う。

晩年狂った様に悪夢にうなされていた義父・・・それは義父一人のことではなかったのだ。




元兵員 残虐行為の悪夢 戦後70年 消えぬ心の傷
2015年8月28日 東京新聞

 アジア太平洋戦争の軍隊生活や軍務時に精神障害を負った元兵員のうち、今年七月末時点で少なくとも十人が入通院を続けていることが分かった。戦争、軍隊と障害者の問題を研究する埼玉大の清水寛(ひろし)名誉教授(障害児教育学)は「彼らは戦争がいかに人間の心身を深く長く傷つけるかの生き証人」と指摘している。(辻渕智之)



「自殺したい」「殺してくれ」「人の顔を見るのが嫌だ」など
元兵員の訴えが記録された国府台陸軍病院の病床日誌(コピー)
=「資料集成戦争と障害者」(清水寛編)から


 本紙は、戦傷病者特別援護法に基づき、精神障害で療養費給付を受けている元軍人軍属の有無を四十七都道府県に問い合わせた。確認分だけで、入院中の元兵員は福岡など四道県の四人。いずれも八十歳代後半以上で、多くは約七十年間にわたり入院を続けてきたとみられる。通院は東京と島根など六都県の六人。
 療養費給付を受ける元兵員は一九八〇年代には入通院各五百人以上いたが、年々減少。入院者は今春段階で長野、鹿児島両県にも一人ずついたが五、六月に死亡している。
 清水氏によると、戦時中に精神障害と診断された兵員は、精神障害に対応する基幹病院だった国府台(こうのだい)陸軍病院(千葉県市川市)に収容され、三八~四五年で一万四百人余に上った。この数は陸軍の一部にすぎず、症状が出ても臆病者や詐病扱いで制裁を浴びて収容されなかった場合も多いとみられる。
 清水氏は同病院の「病床日誌(カルテ)」約八千人分を分析。発症や変調の要因として戦闘行動での恐怖や不安、疲労のほか、絶対服従が求められる軍隊生活への不適応、加害の罪責感などを挙げる。
 診療記録で、兵士の一人は、中国で子どもも含めて住民を虐殺した罪責感や症状をこう語っている。「住民ヲ七人殺シタ」「ソノ後恐ロシイ夢ヲ見」「又殺シタ良民ガウラメシソウニ見タリスル」「風呂ニ入ッテ居テモ廊下ヲ歩イテイテモ皆ガ叩(たた)キカカッテキハシナイカトイフヨウナ気ガスル」
 残虐行為が不意に思い出され、悪夢で現れる状態について、埼玉大の細渕富夫教授(障害児教育学)は「ベトナム、イラク戦争の帰還米兵で注目された心的外傷後ストレス障害(PTSD)に類似する症状」とみる。
 清水氏は「症状が落ち着いて入院治療までは必要のない元兵員が、偏見や家族の協力不足などで入院を強いられてきた面もある」と説明。また今後、安全保障関連法案が成立して米国の軍事行動に協力すると、「自衛隊でもおびただしい精神障害者が生じる」と懸念する。

--------------------------------


過去に学ぶことがあるなら、安保法案は、なんとしても廃案にしてほしい。

前に書いたこの記事(「そもそも総研」むのたけじさんのインタビューと、義父が大陸から持ちかえった写真のこと)にも続きがあった。
義父の話では、人々の首をはねる役割を担った兵士は、義父の日本刀がよく斬れるので、しょっちゅう「貸してくれ」と借りに来ていたという。
そして、最後には彼は気が狂ってしまったのだと。

・・・その刀は、鎌倉時代の古刀で、骨董好きの祖父が、義父に持たせてくれたものだったそうだ。戦後、朝鮮半島から復員してくる前に、その刀は米軍に没収された。義父は、「あんな刀を日本に持ち帰っても仕方がない、没収されてよかったのだ」と子どもたちにも言っていたという。


余談だが、最近、歴女の派生系で「刀女子」、日本刀を愛でる女性達が増加中という。
女性だからというわけではないけれど、歴史に思いを馳せるのはよしとしても、日本刀には、人を殺め続けた歴史があるわけで、そういうこともきちんと理解した上なのだろうかと、私なんかは、複雑な気持ちになってしまうよ。




追記 8月30日リアルタイムシールズ&国会前
 SEALDs/0830
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「そもそも総研」むのたけじさんのインタビューと、義父が大陸から持ちかえった写真のこと

2015年08月14日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対

8月のこの時期は戦争関連の番組が多くあります。
有名な役者さんが演じたドラマ仕立てだと、戦争を知らない者には、事実なのか誇張して演出した芝居なのか、どこかで覚めた自分がいて現実味を感じない部分もありますが、実際に異様な戦場を経験した人の言葉は、嘘じゃないから重くて怖い・・・。 

8月13日のテレ朝モーニングバード、「そもそも総研」は、100歳の現役ジャーナリストむのたけじさんのインタビューでした。




以下、テレ朝HPより

100歳の現役ジャーナリストは戦後70年のいま、何を語るのだろうか?

●平和の大切さを訴え続ける100歳の現役ジャーナリスト・むのたけじさん

むのたけじさんは、100歳の現役ジャーナリストです。太平洋戦争中は従軍記者だったというむのさんは、「ジャーナリストとして“戦争の真実”を伝えられなかった責任」をとるべく、終戦の日(8月15日)に「朝日新聞」を去ったといいます。その後は故郷の秋田県に戻って「たいまつ」という新聞を創刊したそうです。従軍記者として戦場の過酷な現実を目の当たりにしてきたむのさんは、「戦争とは、人間から人間性を奪い去る最大の罪悪である」と語ります。

戦前の空気感を肌で知るむのさんは、「いまの日本には、戦争前夜の状況と重なる部分が多分にある」とおっしゃいます。戦時中のマスコミは軍部に過剰に気を遣い、自らの判断によって「社内検閲」を強化していったのだそうです。「当時の新聞記者たちは、自分も含めて、取材を通じて様々な現実を知っていたにもかかわらず、自主規制して報道を差し控えた」と語るむのさんは、そのことを深く悔いているそうです。だからこそ100歳となった現在もなお、現役のジャーナリストであり続けるのだといいます。

むのさんは「戦後70年、今の日本人に伝えたいこと」として次のように語りました。「私は日本人に言いたいことは人様に頼むのはやめよう と。我々の悩みは我々たち自身で考えて。お偉い人が来て世の中を良くしてくれることは過去にもなかったように今後そういうことは未来永劫にあり得ないと。だから今 戦争になったらどうなるといったら、戦争になって一番苦しむ者たちが じゃあどうすると(考える)。俺ら皆で 家の中で語りあえばいいわけ。そうすると道が開かれてくる。それを言いたいのよ」



安保法案がとおったら、日本国憲法を無視したまま、戦争の出来る国になってしまう。
今の日本があまりにも、戦前と似てきている危機感。
戦前とただ一つ違うのは、こうして、警鐘を鳴らしてくれる人がいること、老若男女かかわらず日本各地で法案に反対の声が上がっていること、それが唯一の希望であり、救いです。

さっそくYouTubeに動画もアップされていました。・・ありがたいことです。
 (追記:YouTubeがリンク切れになってしまいました。
  こちらでどうぞ。)
   ↓
 そもそも総研-戦後70年-100歳のジャーナルリストが今伝えたいこと



インタビューを文字起こしして、こちらにまとめてくださった方も・・ありがたいことです。

  むのたけじ氏インタビューまとめ2015年8月13日そもそも総研

 <抜粋>
相手を殺さなければこっちが殺される。生きたければ相手を殺さなきゃいかん。
これが戦場の心理で、自分がバランスを保って「死なないように生きるように頑張ろう」その感覚で続くのは3日くらいです。
その次がどうなるか。悪いことだけど「なるようになりやがれ」と。本能ですね、本能に戻っちゃうんです。
逃げていった連合軍の兵隊がインドネシアで農村の集落を襲って女たちを何十人、何百人、ベッドの上に縛り付けて強姦していった。 それを見たのよ。 そのベッドの袂で沢山の女たちが泣いてるのよ。シクシクと。 そこに男が倒れてる。
たぶんね、妻が強姦されるために引っ張られていくのを助けようとしたんでしょう。無残な姿よ。
それが普通だっていうこと戦場では。 この話はしたことないから、いつかのための記録の為に喋っておきますが、「軍国美談」「戦いにも人情の花が咲く」とか言うような人がいるけど、それは「あだ花」であって、戦争というものは誰がどう言ってみたって、絶対に許されない人類の一番悪い罪悪だと私は断定します。何故、こんな悪い手段を使って「幸福な世の中を作るためにやるんだ」と言えるのか。


その口から語られる言葉の一つ一つが、重くて、涙目になってしまうのは仕方ないのです。

戦争で人を殺してきた人たちは、戻って来ても、その話はしませんでした。
すれば、自分も戦争犯罪人として、巣鴨に収容される立場になってしまうこともあるだろうし、待っていた家族に自分のしてきたことをとても語れなかったのだと思います。


 


義父は、むのさんより4歳年上の大正元年生まれ。義父の妹の話では、小学校のころから文武両道の人で、職業軍人ではなかったが、甲種合格で6度も招集されたということです。主に、大陸に派兵されました。
戦後、子どもたちは、小さい頃から、父の武勇伝というよりは、九死に一生で助かったいろいろな話を、幾度となく聞かされて育ってきたそうです。
しかし、晩年は、毎晩、毎晩、狂ったようにうなされていました。
その理由は、子どもたちには語れなかった恐ろしい戦場の現実を写したたくさんの写真が、義父の死後、みつかったことでわかりました。

私は、義母や夫の配慮で直接には見せてもらえませんでした。
しかし、その写真の内容は、後に言葉で嫌というほど聞かされましたが、本当に聞くに堪えられない内容のもの。それでも直接見る衝撃よりは、まだショックは少ないのかなとは思いますが。

イスラム国による残虐な湯川遥菜氏、後藤健二氏の殺害について、日本政府は許されないことだと責めていました。その通りですが、かつての日本軍人が同様の殺害方法で、多くの人々を殺してきたのも事実です。
日本兵は軍刀を持っていたのです。
敵を捕虜にして連れて行くのは足手まとい、殺してしまうにも銃弾がもったいないとでもいうことだったのでしょうか。
軍刀で次々と首をはね、その首をまるで獲物を仕留めたハンターのように記念写真に収めていました。
その数は計り知れません。人を人と思わない、人が人でなくなる、人としての尊厳を奪う、それが戦場です。


「戦争とは、人類のやる罪悪行為の中で、最も許されない、最もつまらない、しかも最も残酷な犯罪」


むのさんの言われるとおりなのだと思います。連合国も日本軍も関係ない、皆、そういう心理になってしまう。
戦争映画だって、人殺しを自分勝手な正義に置き換え、戦死を美談にして、真実の醜さを描ききれていないのではないでしょうか。そのまま描いてしまったら、正義の主人公なんかどこにもいない、吐き気をもよおすばかりで観客が集まらないでしょうからね。

その恐ろしい写真の数々は、寺にあずけて供養のためにお焚き上げしていただいたので、もう存在しません。
しかし、その事実は嘘ではありませんから、事実が消えることはありません。


 


また、義父が子どもたちに話した逸話です。
夕方、向こうの丘の上に一人の農夫が立っていた。
射撃自慢の兵士が、半ば遊び半分に、あれに当たるかどうかやってみよう、と言って、撃ったのだそうです。
そうしたら、倒れてしまった。翌朝早くに、その農夫のもとに行くと、すでに事切れていました。
「あれは、かわいそうなことをした」と、義父は言っていたそうですが、自分が関わっていなかったので、子どもに話せたのかもしれません。

殺された農夫の家族にしてみれば、自分の父や夫が畑にでたきり、戻ってこない。あちこち探して、その無惨な姿を見た時、殺した相手を許すことなんか出来るはずがない。
謝罪してもしきれないことをしてきたのだから、自分たちの戒めのためにも忘れてはいけないことなのだと思います。
同時に、戦前の日本のように、秘密主義、全体主義国家にしない、という覚悟を私たち一人一人、胸に刻みこむこと。


 


義父が密かに持っていた写真は、束ねると電話帳くらいの厚さになりました。
なぜ義父がこれほどたくさんの写真を捨てずに(処分せずに)、持ち帰っていたのかは、今となっては、わかりません。
上の人に、証拠隠滅のため処分してくれと言われたのか、持っていることが供養だと思ったのか、あるいは忘れることは許されないと自分に課したものだったのか、誰かにいつか見せる日があると思ったのか。
義父が亡くなったのは、日本がバブル景気がはじまる直前の1985年の事。当時の日本では、ありえないほど過去の歴史を写した写真でした。
しかし、戦後70年、時代の節目に、また同じようなことを繰り返すリーダーが出てきたとは。燃やしてしまってよかったのかどうか、当時はそれが最善と思いましたが、今はわかりません。

戦後70年安倍談話意識レベル 50(無感動・絶望・放棄)
2015年全国戦没追悼式天皇陛下のお言葉 823(悟り)


10月13日追記

9月25日の東京新聞、やはり中国大陸で兵士として戦った方の娘さんからの投書が掲載されていました。
戦争は、罪なき人が犠牲になります。残酷で酷いものです。殺されなければ殺される。
しかし、日本軍が大陸に攻めていったのです。その事実をなかったことには絶対にできません。

中国での虐殺 父の心に傷(東京新聞2015年9月25日)



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