虹色オリハルコン

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どちらを選ぶかは自分次第

消えたミツバチが教えてくれるもの・その後(追記あり)

2008年06月16日 | 消えたミツバチ
6月12日(木)放送のNHK「クローズアップ現代」は、昨年アメリカで起こったミツバチの大量失踪についての内容でした。
昨年の時点で、当ブログでも、大変気になって当時、関連記事を書いたのですが、その後のアメリカの研究チームの調査結果も出てきたようです。(以下、線内は、NHKのHPより抜粋)

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アメリカ発
ミツバチ“大量失踪(しっそう)”の謎

いま、アメリカ全土で、養蜂家の所有するミツバチが大量に姿を消し、農業大国に衝撃が広がっている。アメリカでは農作物の3分の1をミツバチの受粉に頼っているだけに、食糧高騰に拍車をかけかねないと危機感が高まっている。科学者たちはこの異変を「蜂群崩壊症候群(CCD)」と命名。米農務省は緊急に研究チームを立ち上げて原因究明に乗り出した。明らかになりつつあるのは、グローバル化に伴う食糧増産のなかで、人間が自然に逆らった農業を営んでいるという実態だった。ミツバチの"大量失踪"は何を警告しているのか。研究チームの調査と各地で始まった対策を通して検証する。

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失踪したミツバチは、死がいが見つからないので原因究明の本当のところを言い当てるのは難しいということですが、巣に戻ったわずかなハチからわかったことがいくつかあります。

1.免疫力の低下
  ~単一のミツや花粉の影響か?

巣に残ったハチのDNAを採取し、元気なハチと比べてみたところ、免疫力が低下していることがわかった。この巣にいたハチは、ウィルスに感染しやすく、感染したら数日間で死に至る可能性があるということだ。
このミツバチは広大なアーモンド農園で、幼虫時期からアーモンド以外のハチミツや花粉を食べていない。単一の花粉やミツしか食べていないものは、体質が弱く、多種の花粉を食べているハチに比べて、寿命も半分しかないということだ。

2.残留農薬と除草剤

巣に残された花粉をチェックしたところ、50近くの残留農薬や除草剤が見つかった。中でもネオニコチノイド系の殺虫剤は、劇薬であり、ミツバチの神経を破壊し、方向感覚を狂わすといわれる。

3.過重労働のストレス

以前、日本ミツバチを育てている人をドキュメンタリーで見たことがあるけれど、日本の養蜂家は、全体にミツバチを慈しんで育てている、という気分があった。
それに比べると、アメリカの養蜂家は、ハチミツ製造機の如く、まるで道具同様の扱いだ。
一人巣箱100箱程度を取り扱う日本の養蜂家と違い、アメリカでは一人1000箱を扱うから、到底、巣箱の管理が行き届かない上、広いアメリカ大陸をトラックで長時間輸送される。そのストレスは、日本のミツバチたちの比ではない。

      

以上のように、移動や管理の不手際によるストレスにくわえ、農薬まみれの同じ食べ物ばかり食べさせらたら・・そりゃ、ハチだって、生き物なんだから、機械じゃないんだからSOSを出すでしょうね・・・
食料のグローバル化によって、中国・インドなどの経済発展に伴い、ぜいたく品であったアーモンドの需要が増え、ますますこのアーモンド農園は拡大する予定だといいます。(同様に、マスクメロンやブルーベリーなどの農場も拡大する傾向にあります。)
しかし、このままの形態での農業の拡大は、ミツバチの失踪に拍車をかけるだけではないでしょうか。

さて、ここは私の考察ですが、ひとつ疑問なのは、アメリカでは、巨大農園も農薬も広範囲のトラック移動も今にはじまったことではないって言うことです。
さらにハチたちに最後の「だめだし」をする新たなストレスが、ここ数年の間に急速に広まってきていると、仮定すると・・・(私は、科学者ではないので、これ以上のことは言えませんので、皆さんも考えてみてね。)

また、番組では、アメリカの学者たちが、働き蜂をより長時間働かせるための研究や、強くて丈夫なハチを作るためにアフリカ産のハチとの交配をさせる研究を行っていることなども紹介していました。こういう研究は、私には、とても理解できないのです。
そこには、自然を意のままに動かし作り変えようとする、人間のおごりがあります。彼らは、万が一でも、丈夫で攻撃性の強いアフリカミツバチたちが、研究所から逃亡したら、自然の生態系すら危うくさせてしまう可能性だって十分にあることを想像しないのでしょうか。

しかし、最後に紹介された、生物学者のスティーブン・ハックマン博士が提唱していることは、共感できたし、アメリカの学者でも、いい人がいるんだと救いがありました。(ので、思わずお名前をメモ。)
博士の主張は、ひとつの植物、ひとつの昆虫だけでは自然は成立しないということです。
「ミツバチ以外にも受粉をになう昆虫を利用すること。そのために、四季折々の花を植え、栽培種だけでなく、野性の品種を増やす。」
「それが、地球をより安全で美しい場所に変えることにもなるのです。」
と博士は言っていました。

      

ところで、ミツバチの失踪すら、思いがけずグローバル経済の影響であったとしたなら、工業製品のような食べ物を食べながら、化学物質にかこまれ人工の電磁波に長時間さらされ、疲れた体に鞭打って働かねばならない現代人と、除草剤や殺虫剤にかこまれて、農薬まみれの食べ物を食べながら体を弱らせ、過重に働かされるミツバチの姿とが、重なって見えてしまうのは私だけではないですよね・・・

不自然(フォース)の跋扈するところに命の危機があるなら、自然(パワー)にもどすこと、そこに解決の糸口はあります。
ミツバチは人間のすぐそばにいる昆虫として、人間に警告をしていることを忘れてはならないと思います。
ところでミツバチの死体が見つからないって言うことが・・・いまだわからない謎です。一体どこに消えてしまったのでしょう?

★関連記事 消えたミツバチが教えてくれるもの


【追記】

検索したら、こんなニュースを見つけました。
アフリカミツバチの俗称は、「殺人ミツバチ」って言うそうです。
すでに、野生化し個体数が増えてました。

 メキシコで殺人ミツバチが警官を襲撃、70名が重軽傷
  【Technobahn 2008/4/11 15:33】メキシコ最南部にあるチアパス州で射撃訓練中の警官の集団に殺人ミツバチの大群が襲いかかかり、70名が負傷、内10名が重症を負うという大惨事を起こしていたことが10日までに現地紙の報道により明らかとなった。
 事故が起きたのは今月7日、その日、たまたま警察の射撃訓練場の近くあった殺人ミツバチの巣に向かって訓練中の警官の一人が発砲したのをきっかけに、巣の中に居た殺人ミツバチが射撃訓練場に居た70名以上にも上る警官の一団に襲い掛かかるという惨事が起きた。
 現場に居合わせた警官の一人は「何とかハチから逃れようと試みたが、襲い掛かってくるハチから逃れることはできなかった、まったく酷い有様だった」と、殺人ミツバチの襲撃の恐怖を語った。
 殺人ミツバチとは「アフリカミツバチ(Africanized Honeybees)」の俗称。外見は普通のミツバチと変わりがないが、非常に攻撃的な性格を持っており、人に対して大群で襲いかかってくることがあることからそう呼ばれるようになったものとなる。
 元々、成体数は少なく被害の報告例はほとんどなかったが、80年代以降、この地方で養蜂農家が増えてきたことを受けて、成体数が増大。近年では地球温暖化の影響などもあり、生息域は米国南部にまで達するなど、問題化していた。


参考サイト 暴れバチ/虫の雑学
コメント (7)
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消えたミツバチが教えてくれるもの

2007年05月01日 | 消えたミツバチ

北米大陸のミツバチが大量に行方不明になってしまったことに関して、(便宜的に「イナイ・イナイ病」と呼ぶようです)検索して見るといろいろなことがわかってきました。
まず、これがアメリカ大陸に限ったことでなく、今年になってヨーロッパ諸国でも起こっていたこと。日本での同様の報道はなかったと記憶していましたが、実は、養蜂を主産業にしていた、宮崎県の椎葉村のミツバチたちが、昨年暮れにはほぼ全滅状態になってしまったということ。
また、いなくなってしまった原因にまず過剰ノルマによる過労死説がありました。
病気を媒介するダニの寄生説もあります。
そして先日も書いた携帯電話の電磁波説です。
この携帯電話の仮説を出したドイツのランダウ大学のヨケン・クーン博士を中心とする研究グループによると、「実際に問題が起きていないミツバチの巣の近くに携帯電話を置く実験を試みた結果、ミツバチが巣に帰ることができなくなるという現象を確認することができた」ということです。

昨年4月、北海道で雀が大量死した事例を覚えているでしょうか。鳥インフルエンザが真っ先に疑われましたが、そのときも原因は謎でした。その後、昨年10月に麻布大学の調査でスズメの屍骸からネズミチフス菌が検出されたようです。
調査したスズメは原因が特定され、ミツバチもいずれ理由は解明されるのかもしれませんが、二つの事例の奥にもっと深い問題が隠れているようにも思えるのです。

スズメもミツバチも人間の生活とはかなり近いところにいる生き物であるということが、ひっかかります。ミツバチにつくダニにしても、スズメのネズミチフス菌にしても、おそらくは、ずっと以前からあるものなのでしょう。すべての生き物には、「免疫力」という生きる力が備わっていて、特に免疫力の落ちた個体のみがダニや菌に負けてしまうのだろうと思うのです。
免疫力のおかげで、私たち人間も動物も、このばい菌だらけの日常生活を普通に暮らしていくことが出来ます。
「パワーかフォースか」を読んで、持続再生可能な自然というものは、パワーであると思うようになってきました。ですから、自然が本来の自然である状態(パワー)であれば、免疫力も素直に体が反応し、生物は、のびのび生き生きと生きていけるのではないかと思うのです。
ところが、現代生活は、それを阻むものフォース(不自然)であふれていると感じます。

いっけん見た目はわからなくても弱りきっている松の木は、すぐにマツクイムシにやられ、いずれ枯れてしまいます。松が枯れた直接の原因は、マツクイムシであっても松の生きる力が絶え間ないストレスで弱ってしまっていたからだろうと思うのです。松の場合なら、温暖化や酸性雨がまず考えられるし、車の排ガスや煤煙などの空気汚染、土壌の汚染、水の汚染、などの影響もあるでしょう。
だからいくらマツクイムシを駆除したところで、根本的な解決にはならないと私は思います。

人間の場合は、これら物理的ストレスの上に、精神的なストレスも加えられます。昨日まで元気だった(元気に見えていた?)虫や生き物が、突然姿を消したり、植物が突然ぽきっと折れ倒れてしまったりすることは、同じ場所に生きている人間の合わせ鏡に映った姿かもしれないと、もう、私たちは自覚する時ではないでしょうか。

人間の作り出した不自然なものが地球上に爆発的に広がり、自然の許容量を超え、本来の自然が人間の金儲けの手段に変わってしまった結果がここに来ているとはいえないでしょうか。
江戸時代、自然と人間は程よく共生していました。いまさら江戸に戻ることは出来ないと決めつけず、学ぶべき点はどんどん学びなおしたほうが良いと思います。


これに関連して、今驚くべき本を手に入れました。

 チェルノブイリの森 事故後20年の自然誌
チェルノブイリ原発事故周辺の今のルポルタージュです。先日の「小鳥のキネシオロジー」にも書きましたが、この危険地帯の森には小鳥だけでなく、他の野生動物も住みついており、絶滅危惧種の動物すら繁殖しているのだとか・・・。
このいっけん童話の表紙のような本に、地球の未来と真実が隠されているのかもしれません。
コメント (6)
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