愛しのボニー

元保護犬
2020年9月21日没(推定10歳)
ラブラドール・レトリバーのボニーの思い出

最後の2日間 4

2021-02-04 14:44:05 | 思い出

帰宅後 ボニーの意識が戻っただろうかと心配で何も手につかず

「脾臓腫瘍」「血管肉腫」をネット検索して

なおさら不安と絶望感に襲われました。

 

どの症例もボニーよりましな状態で治療に入ったものの 副作用に苦しみ 数カ月後には亡くなっていました。

好発犬種にシェパード、ゴールデンレトリバーなど主に大型犬

好発年齢 8歳以上のシニア

 

…おそらく獣医師の診断のとおり血管肉腫なのでしょう。

何となくのんきな対応だったので少し希望を抱いてしまいましたが

飼い主にはこのような対応をするものなのかもしれません。

 

抗がん剤治療を受けて 延命を図って 少しでも穏やかに暮らせたら…

と夫に言いました。すると夫は

そんなことをしていいのか?

あんな苦しいことをボニーに強いるのか?

そう言いました。

 

病気の夫とボニーが重なり わたしたちは声をあげて泣きました。

 

明日、ボニーに会えるだろうか 意識を取り戻してわたしを見てくれるだろうか

希望を捨ててはいけない しっかりしなくては。

 

ほとんど眠れない夜が明けて朝――

6時半頃 電話が鳴りました。

何時頃ボニーに会えるだろう?診療時間前に行った方がいいのかな?と思っていたので

少し前向きな気持ちになって受話器をとりました。

 

「ボニーちゃん、亡くなりました。5時前には呼吸してましたから死亡は5時から6時の間」

 

こんな事務的に告げられるものなのですね…

 

冷たいケージの中で誰にも看取られずに…逝ってしまった

 

一時的にでも意識は取り戻したのだろうか…?

 

この世で 彼女が最後に見たものは何だったのだろう…

 

もう 誰にもわからない

 

 

夫と娘と一緒にボニーを迎えに行きました。

 

ボニーは静かに眠っているように見えましたが

触れると 冷たく 硬くなっていて

もうボニーはこの世にいないのだと思いました。

 

おなかの縫合痕からは まだ薄く血がしみだしていて

あんなに頑張ったのに かわいそうでかわいそうで

ボニーであった亡骸に取りすがって泣きました。

 

 

おかしいかもしれませんが

わたしは ボニーは夫の身代わりになろうとしたのではないか…と思えてならないのです。

 

 

なぜなら 夫もまた 脾臓を摘出しているからです…

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