9月20日 日曜日
いつも通り 朝4時に起床して支度を整えボニーと玄関を出ました。
時刻は4時半頃で、夏の間はもう明るいのですが この時期は外はまだ真っ暗です。
家の玄関は中二階くらいの高さにあり、下に降りる階段は10段以上あります。
ボニーは数か月前まではここを駆け降りていましたが
白内障がすすんでからは慎重に降りるようになっていました。
ところが、この日は降りようとしません。
階段にはセンサーライトがついていますが、暗くて怖いのかな?
と思って懐中電灯を取りに行き 明るくしても降りません。
「先に行っちゃいますよ~」
と言ってわたしが門を出ても玄関ドアの前から動こうとしません。
おやつで釣ってみてもだめでした。
排泄は外派でしたから とにかくそれだけでもさせなくては。
我慢させてはいけないし…と
ボニーの前脚をとっておんぶしようとしました。
すると 今まで見たことのないあわてぶりで必死になって抵抗しました。
何かを恐れているような そんなあわてぶりでした。
ボニーにはトラウマがあり、こんなふうに怖がることはよくありましたので、
ちょっと時間をおいてまた出直せばいい、その時はそう思いました。
朝ごはんを出しましたが食べようとしません。
ただ落ち着かない様子で うろうろと歩きまわりました。
雷 花火 他 ボニーの苦手な音が聞こえた時にする行動です。
「いったいどうしたんだろう…?」
その後もお水を飲むくらいで やはりうろうろと歩きまわり…
わたしは家事などしているうちにお昼になってしまいました。
午後1時すぎには歩くのもやめて床の上に伏せていました。
目を閉じて眠っているようにも見えるけれど
呼吸がいつもより早いような?
怖いのではなく具合が悪いのでは?
今日は日曜日…
診てもらえるところはあるかしら?
それとも様子を見るべきなのか…
今まで健康で 動物病院に行くのがフィラリア検査と予防接種くらいだったので
大慌てしましたが 診療してもらえるとのことでボニーを連れて行きました。
布製のペットシーツを担架代わりにして二人で運びました。
診察台の上のボニーは目を閉じてハアハアと荒い呼吸をしていました。
血液検査 レントゲン エコー検査 と続き
脾臓に大きな腫瘍がある と告げられました。
お腹の中は血でいっぱいでした。
脾臓が破裂して貧血状態になっている、と。
わたしが腫瘍にまったく気づかなかったと言うと
「そうでしょうねぇ。これだけ大きかったら。小型犬の場合は飼い主さんが気付くこともあるけど、大抵の場合は別件で診察に来て偶然見つかるんですよ。あれ、何か写ってる…って」
「破裂して散歩の途中で歩けなくなって運び込まれてくるケースが多いかな」
とにかくお腹を開けてみて脾臓腫瘍で良性であれば摘出すれば大丈夫でしょう、
ということでしたが もし悪性の場合は…???
足ががくがくと震えます。
獣医師はなんということもなく手術代がいくら、入院費用がいくら、と話を進めます。
わたしたちは呆然として ショックのあまりその場に立っているのが精いっぱいでした。