東京21日 18:16現在、円は、107.27、ユーロは、122.77/1.1443、豪ドルは、75.67/0.7054、英ポンドは、136.09/1.2686近辺 . . . 本文を読む
■株続伸(22884)。「欧州連合(EU)首脳会議が復興基金で合意した」との報道を受け、景気回復を期待した買いが優勢だった。英アストラゼネカや米ファイザーなどの新型コロナウイルスのワクチン開発の進展を伝える発表が相次いだことも投資家心理を上向かせた。20日の米株式市場でナスダック総合株価指数が最高値を更新し、ハイテク株など成長期待の高い銘柄を中心に上昇した。医薬品株も買われ、日経平均は大引け前に上げ幅が200円を超え、2万2900円台に乗せる場面もあった。東証1部の売買代金は概算で2兆1142億円、売買高は11億5171万株。4連休や国内主要企業の決算発表の本格化を控え、売買を見送る投資家も多かった。東証1部の値上がり銘柄数は1402、値下がりは676、変わらずは94銘柄だった」
■債券堅調(利回り低下0.01%)。「財務省が実施した20年物国債入札が市場で「順調な結果」と受け止められ、長期債にも債券需給の引き締まりを意識した買いが入った。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に対する警戒感も、相対的に安全な資産とされる債券の相場を支えた。20年債入札の最低落札価格は99円65銭で、日経QUICKニュースがまとめた市場予想の上限(99円60銭)を上回った。発行額は1兆2000億円と前回から3000億円増えたが、応札額を落札額で割った応札倍率は3.80倍と前回(3.87倍)から小幅な低下にとどまった。市場では「予想以上の強い入札」(国内証券の為替ストラテジスト)との受け止めが広がった。きょうまで新発債である20年物172回債の利回りは0.400%と前日から0.015%低下した。先物中心限月の9月物の終値は前日比6銭高の152円43銭だった」。
(為替)大統領が倹約4ケ国の主張を全面的に受け入れ譲歩、EU首脳会議決裂を避けた。背に腹は変えられぬ仏・伊は、それでも補助金が3900憶ユーロ残ったことを喜ぶ。挙国一致で積極財政に取り組む日米との格差は大きいのではないか。ただ大統領選挙を控え、米国も分断の兆しがあり、その行方には注意必要だが、倹約というケチな観点はありえない。 . . . 本文を読む
欧州連合(EU)の首脳会議は21日早朝(日本時間同日午後)、7500億ユーロ(約92兆円)の復興基金案で合意して閉幕した。全体の規模を維持したが、財政規律派に配慮して補助金と融資の比率を修正。首脳による足かけ5日に及ぶ対面協議の末、何とかEUの結束を示した。新型コロナによる被害の大きいイタリアやスペインなど南欧を中心に支援する。環境やデジタルといった有望分野に投資し、景気回復を実現するとともに次世代型経済への転換につなげる。基金の原資はEUの欧州委員会が債券を発行して全額を市場から調達する。EUが大規模な債務の共有化に踏み込むのは初めてで、財政統合が進む可能性がある。
マクロン仏大統領はツイッターで「欧州にとって歴史的な日だ」と称賛した。ミシェルEU大統領は閉幕後の記者会見で今回の合意が欧州の将来にとって「極めて重要な瞬間とみなされるだろう」と強調した。
当初のEU案は、内訳を5千億ユーロを返済不要の補助金、2500億ユーロを返済が必要な融資とした。財政規律を重視する「倹約4カ国」(オランダ、オーストリア、デンマーク、スウェーデン)は自国の負担増を嫌って反対。返済なしではモラルハザードを起こすとして融資を主体にすべきだと主張した。首脳会議の議長役のミシェル氏は20日、補助金を引き下げて3900億ユーロに、融資を引き上げて3600億ユーロとする新たな案を加盟国に示した。さらに倹約4カ国に、EU予算に拠出した分担金を払い戻す「リベート」の金額の積み増しを提案。その結果、気候変動対策や技術革新などに割り当てられるはずだった分は削られた。ほかにも、供与された資金が適切に使われていない場合、加盟国が首脳会議でその問題を提起できる仕組みや、EUが重視する「法の支配」が徹底されていないと判断されれば、必要な手続きを経て拠出を止められる制度を設けるとみられる。
合意できなければEUの結束が揺らいでいると内外に示すことになりかねず、EUの団結を示し、景気のさらなる下振れを避けるため、各国の首脳は夏休み前に最終的に歩み寄った。
(*日経 記事より)記者会見後、笑顔で撮影に応じたミシェルEU大統領(右)とフォンデアライエン欧州委員長(21日、ブリュッセル)=ロイター 童子追記:今後Go Dutchは「自分の負担を頭数割よりも減らす」意味に? . . . 本文を読む
■ダウは小反発(26680)。「決算発表が近づき、業績期待の高い大型ハイテク株が買われ相場上昇をけん引。ただ、米国で新型コロナの新規感染者数が高止まりしており、米経済への懸念が上値を抑えた。ナスダックは1万0767.09。新型コロナウイルスのワクチン開発を巡る材料は投資家心理の改善につながった。英製薬のアストラゼネカは20日、英オックスフォード大と開発しているワクチンの初期の臨床試験で、強い免疫反応を確認したと発表した。米製薬のファイザーも同日、コロナワクチンが免疫システム反応を引き起こすことを確認したと公表した。(VIX)は一時、24台前半と6月前半以来の水準まで低下」
■原油は反発(40.81)。「新型コロナウイルスのワクチン開発が進み、経済活動の正常化が近づくとの観測が相場を支えた。ただ、米国では感染拡大が続き、原油需要の回復は鈍いとの見方もくすぶり、上昇は小幅だった。」、●金は続伸(1817.9)。
■米国債は小反発(利回り低下0.61%)。「米国内での新型コロナウイルスの新規感染者数が高止まりしており、米経済の停滞が長期化するとの見方などが債券相場を支えた。トランプ米政権と米議会や議会内の協議が難航するとの懸念もあった。米議会は20日から追加対策の本格協議に入ったが、失業給付の上乗せの延長など様々な分野で与野党間や政府と議会との間で溝があるようだ。政策集約に時間がかかる可能性が意識されたことも債券買いを支えた。欧州復興基金を巡って17日から開かれている欧州連合(EU)首脳会議が20日も続き、協議や調整が遅れていると伝わった。ドイツ国債利回りなど欧州金利が低下し、米国債利回りもつれて下げた面もある。2年物国債利回りは前週末と同じ0.14%で取引を終えた。」
■日経平均先物夜間引けは、22800。
■(為替)コロナ復興基金めぐり右往左往。円は107.04-107.33の狭いレンジでの動き。引けは107.20-30近辺。 EU大統領提案(補助金は3900憶ユーロ、残りは貸付)で倹約4ケ国妥協の期待あるも、これで成立すれば、背に腹は代えられない仏伊の経済破綻懸念の象徴、これではとても積極財政とは言えない。合意成立期待に踊る市場も、気づけば、すぐに酔いもさめるのでは? ユーロは122.75-85/1.1445-55のひけ。14:30更新 . . . 本文を読む
アラブ首長国連邦(UAE)初の火星探査機が20日、打ち上げられた。中国も近く火星探査機を打ち上げ、インドでは有人宇宙飛行船の打ち上げ計画が進む。かつて米ソが競った宇宙開発は新興国の参入が相次ぐ。裾野が広がる一方、利害調整のルールづくりが急務だ。(中略)
新興国の宇宙開発の活発化は日本にとって連携の道を開く面もある。UAEはこれまで宇宙開発の実績がほとんどない。それでも構想から6年という短期間で火星探査機の打ち上げが実現したのは、日本や米国に幅広い協力を求めたからだ。計画づくりの段階から米国の有力大学と密接に協力し、探査機はほとんど米国製ともいえる。ロケット打ち上げは、三菱重工業に発注した。自前開発の多くをあきらめ、外注によって短期間で参入を果たした。自前の技術や人材が不足しがちな新興国にとってUAEの宇宙事業の成功は、ひとつのモデルとなり得る。(中略)
中国でも火星表面へ探査機を軟着陸させる計画が進む。中国国営の新華社通信によると、中国初の火星探査機「天問1号」を搭載した大型ロケット「長征5号」は、7月から8月上旬にかけて打ち上げる。探査機は約200日かけて火星にたどりつく。中国共産党にとっても21年は創立100年にあたる節目。有人宇宙活動を単独で実現し、月の裏側に無人探査機を着陸させた中国が次に狙うのが火星だ。探査機の軟着陸成功で「宇宙強国」をアピールする。(中略)
インドも日本と月面探査での協力で合意。月面着陸をめざす探査機を打ち上げる計画を共同で進める。打ち上げには日本の次期主力ロケット「H3」を使う予定だ。三菱重工のH2Aロケットは今回のUAE探査機で、同世代機の「H2B」と合わせて45回連続で打ち上げに成功。成功率は両機種合計で98%で、世界水準の95%を上回る。確実に打ち上げたい新興国にとっては魅力となる。新興国が宇宙開発に相次いで参入する背景には、地政学や安全保障上の意味合いもある。「多国間主義」や「法の支配」が揺らぐ世界の現状が、宇宙開発の行方にも影を落としかねない。1967年発効の宇宙条約はさまざまな不備が指摘されるが、実体的な議論は進んでいない。(*日経 記事より)写真:UAEは火星探査機「HOPE」を打ち上げた(20日、鹿児島県の種子島宇宙センター)=共同 . . . 本文を読む