2021年9月号3ページ
「秋夕(チュソク)」について
日本では8月13日から16日が「お盆」ですが、韓国では旧暦の8月15日(今年は9月21日、その前後一日ずつが休み)に「秋夕(チュソク)」が行われます。
秋夕の1か月前から墓の草引き、清掃が行われ、日本のお中元のような親しい人に贈り物をします。そのため、デパートや大型店では特設売り場が登場し、贈り物商戦が繰り広げられます。海苔、食用油、韓国の伝統的なお菓子、果物、シャンプー、洗剤などが売れ筋です。
そして秋夕の連休直前はソウルから地方へ帰る人々で高速道路、鉄道の駅、バスターミナルは大渋滞です。まさに、「民族大移動」です。
秋夕当日は、家族親戚が集まって、お供え物を並べた茶礼床(チャレサン)の前で「茶礼(チャレ)」という法事をします。朝食の後一家揃って墓参りに行きます。
日本のお盆の行事とよく似ていて、感慨深いです。
今年は、韓国もコロナ禍の中にあり(日本よりはるかに少なく抑えていますが)秋夕がどのような形で行われるかわかりませんが、韓国と日本の伝統行事がいつまでも行われてほしいと思います。(井 哲子)
Yさんからのお手紙
「自由」尊重の時代から「平等」尊重の時代へ
2021年8月10日
猛暑日でもコロナ禍がこわいので、マスクなしでは外出できません。1日の感染者が、大阪府全体で1200余人、わが寝屋川市内で30人を超えたことがあります。
家にばかりいると、テレビ・ラジオや新聞を相手の時間が長くなります。このところ気を引かれるのはオリンピック・パラリンピック、コロナ禍のニュースばかりですが、明と暗が絡み合っているため、何も考えずに見たり聞いたりしてはいられません。
コロナ禍が世界中に広がり始め、感染者の合計が30万人を超えた昨年の春、「2020東京オリンピック・パラリンピック」の開催が1年延期されました。これが決まった3月24日、日本の感染者は当初からの合計が1211人でした。この数字を当時の安倍ソーリは甘く見たのでしょうか。アベノマスクの全国配布がえらくもたつき、外出自粛を呼び掛けて自分が出演したテレビ画面は失笑されるばかり、感染がますます広がり続ける間に持病が悪化してダウン。
代わって登場した菅ソーリは観光・旅館業界にあおられたGO TOキャンペーンが迷走した後、コロナ禍を抑える決め手はワクチンだと悟ってからは、国産ワクチンがないため米国などの業者から輸入するのがもたついて「ええカモ」扱いされてきました。
日本で一般国民へのワクチン接種がようやく始まったのは4月12日です。この日の国内感染者の総数は60万人を超えていました。「こんな状態で五輪を開くのはキケンだ」と中止を求めて高まった世論を抑えながら「大半の種目は観客ナシ」で開幕した7月23日には、国内感染者の合計が86万人を上回っていたのです。オリンピックの閉会式前に100万人を超えてしまった感染者総数はパラリンピックまでにどうなるのか、病院関係の手配も全く心配です。実にソ-リー(残念)なソーリの2人は、責任を厳しく問われなければなりません。
東京五輪を準備してきた人々の間では、差別発言を咎められて首がとんだ事例が続きました。その筆頭は森・元ソーリの女性差別発言です。続いて開会式・閉会式の主な関係者が3人、口にしていた女性差別、身体障がい者差別、人種差別で、いずれも解任されました。
前向きなことで注目されたのは女子サッカーのイギリスと日本です。両チームの全員が試合前に片ヒザをついて天を仰ぎ、「人種差別は許せない」という国際的アピールをしました。「自由」尊重だった時代の欠点が放っておけなくなり、「平等」尊重の時代になりつつあるのでしょうね。(見出しは編集者が作成)