西村ヒロのハーモニカ・ダイアリー

ハーモニカ、音楽のことなどを綴ります
https://herosharp.wixsite.com/harmonica

数十年前のVictorステレオの修理顛末記

2022-08-22 20:47:00 | Weblog
子どもの頃、家にVictorのステレオがあり兄がベンチャーズやビートルズ、母が歌謡曲を聴いていた。
観音扉を開くとプレイヤーとスイッチ類があり、真空管が温まって発するパーツ類の独特の匂いとレコード・クリーナーの匂い.....神経過敏な兄が独占使用していた上に両開きという行為も重なり、とても神聖なモノを崇め奉るようだった。

扉の方式は異なるが、その時代だと思われるVictor Hi-Fi(Hi-Fidelity の略、Wi-Fiではない)Stereoが西荻窪の松庵文庫という喫茶店に置いてある。
長年放置していたようだが再び使用し始めるとボリュームのガリが出たりターンテーブルの(レコード盤の)回転ムラが起きて、修理先にまったく宛のない店の方から状況判断だけでいいので取り合えず診て....と言われて訪れると何とかなりそうで、シャーシを外してボリュームのポッドを分解洗浄、ターンテーブルも回転部の清掃・給油で稼働させたのが数ヶ月前。
そして再びターンテーブルが不調になったので訪問したが、モーターの電圧が怪しいような.....自分では対応出来ず。
仮に専門家に修理してもそこそこ費用は掛かるだろうから、と手頃な価格のターンテーブル(レコードプレイヤー)と入れ替える案を思いついた。
オーディオテクニカAT-LP60Xがphonoとline出力が付いて価格も安く目をつけていたら、店に置いてありBluetoothで繋いで小型スピーカーを鳴らしていたので、そのまま流用してステレオのターンテーブルと入れ替えた。
元のターンテーブルにはRIAAイコライザー回路は付いていないので、オーディオテクニカのphono出力を流用すればいい筈だが、これでは音が鳴らずline出力に切り替えれば鳴る。
音質もハイ上がりではないようなのでコレで良しとした。
サイズが大きく後ろに3cmくらい突き出るので裏板を加工したが、数十年前のベニヤ板は接着剤が劣化してカッターナイフで少し力を加えるとバラバラになるので、木工ボンドで貼り直したりしてなんとか整えた。
ついでに真空管のガリが有ったので足を磨いて導性のオイルも塗っておいた。
いや〜なかなかの作業だったが、現在しっかり稼働しているようでよかった。




ターンテーブル出力はステレオ・ミニプラグだがステレオ入力側は専用プラグなので、それに合わせて加工した。







旧いターンテーブル。二階にオブジェとして置くそうだ。



ターンテーブル単体でいろいろなメーカーから安く販売されているが、昔からカートリッジでも名を馳せているオーディオテクニカが安心かと。






この作業がいちばん手が掛かった。


Victor のロゴは内側(ターンテーブル側)だったが、背面外側が客席に剥き出しなので、見えるように裏返して貼った。











表の扉もきちんと閉まる。





めでたし!