司馬遼太郎の「愛国心について」 2016年06月09日 | 言葉 司馬遼太郎が描いた人物で、高田屋嘉兵衛ほど見事な人はいないだろう。事業家として、外交家として、国際人として、そして何より人物として…。司馬は彼を「菜の花の沖」で描き出した。司馬はこの作品で愛国心や愛郷心についてこう書いた。 「その感情は揮発油のように可燃性の高いもので、平素は眠っている。それに対してことさら火をつけようと扇動するひとびとは国を危うくする」