飛騨の探訪シリーズ。今回は、同じく2000年8月に訪れた高山市松之木町で毎年開催されている伝統行事「七夕岩(七夕まつり)」の紹介です。
松之木町で行われている「七夕まつり」とは
七夕岩は、大八賀川の両岸に立つ男岩と女岩の2つの大岩からなる。毎年8月6日(古くは7月6日)に、男岩と女岩の両岩に大しめ縄を張り渡し、飾り提灯や、その年男の子の生れた家では藁の馬を、女の子の生れた家では糸巻きを吊し、牽牛織女の2星をまつり、五穀豊穣を祈る。
この行事は元禄時代以前から行なわれていたといわれ、『飛州志』や『飛騨国中案内』、『斐太後風土記』の中でも紹介されており、古くから遠近に知られていた。しめ縄は国道を横断して張られ、危険なために一時中断したこともあったが、当局との折衝の末、復活した。
歴史もあり、他では見られない貴重な民俗行事である。
飛騨ぶり街道と大八賀川を跨ぐように架けられた大注連縄
大注連縄には縁起物が吊るされています。
藁で編みこまれた馬(藁馬)や糸巻、行灯などが吊るされています。
藁馬は男の子、糸巻は女の子を意味するそうで前年の七夕まつりから一年間に町内で出生数の人数分が吊るされるのだそうです。
両岸からそそり立つ巨石に注連縄が括り付けられています。
前述の引用文に、それぞれ雄岩、雌岩と言う名称が付けられていいるようですが、どちらがどっちなのかはわかりませんでした。
七夕岩案内板
高架横の下道の一画にミニ版の注連縄が飾ってありました。
夫婦滝
三十三番観世音像 以前まで旧道に祀ってあったが国道が整備され人の往来が少なくなったのでこの地に移されたものと由緒を伝えています。
庚申碑
毎年八月六日の夕刻に開催される「七夕まつり」貴重な動画が上がっていました。
七夕岩まつり(飛騨高山松之木町)
(撮影:2000年8月)
お断り:2000年当時の情報となります。当時とは異なる事が想定されますので訪れる際には、事前に調べて頂き記事は参考程度とお考え下さい。
【マップ】
氏子さんは大変でしょうが、このような貴重な祭りは残してほしいですね。
次回も楽しみにしてます。
七夕の起源はもとは中国で「牽牛織女伝説」として日本にそもそもあった「棚機津女(織姫)」信仰が合わさって現在の形となったそうです。
このお祭りは、おっしゃるように子孫繁栄と五穀豊穣を願うお祭りのようです。
注連縄の長さは100m以上にもなるようです。
伝統行事は大切にしたいですが、やはり継承問題が全国でも問題となっているようですね。