響けブログ

音楽コドモから「音楽コドナ」へちょっと進化。ドラムとバイオリンと小鼓を弾く、ヒビキの音楽遍歴。

お能体験、〆は演舞でした

2007-08-19 | 邦楽(伝統芸能)
いやあ、この能面、本物です。香を焚きしめた袋に入れておく、と聞いたことがありますが、確かに、能面そのものからよい香りがしてました。


楽器を気軽に貸してくださった役者さんたちも、お面とあってはやはり管理が真剣で(当たり前です)、一方、お面(=マスク)をつけていたずらしてたら、お面がとれなくなったというお芝居が古今東西にあるのもなるほどという、ややコワイしろものであることも確か。


ヒビキがアナログカメラで撮影した会場からの眺め2葉。

まず能での動きの基本である「すり足」をみんなで練習してから、ではお面をつけてみましょうということに。

「お面をかぶると、思った以上に見えないです。視界の狭さは、片手で望遠鏡を作って覗いたぐらい」

というようなご説明があり、実際にかぶってみると、まさにそんな感じ。とにかくかなり遠くしか見えないです。親バカ母には、ふだんは披露宴会場であるこの部屋の備品であろう、部屋の奥にある金屏風ばかりが目に入りました。自分がピンホールカメラの中にいるみたい。カメラオブスキュアってやつですかね。

ちなみに初日ということもあってか、用意されていたのは写真のお面をはじめ3種類。ヒビキと親バカ母はそのうち翁のお面をつけさせてもらったのだが、ヒビキがそれをつけるとたちまち……ブリキの太鼓ですわ、これがまさに。コドモにしておじいさん、どっちもリアル。

というわけで、本物の体験というのは、いろんな記憶が総動員されて、親バカ母はめくるめくことになっているのだが、記憶の引き出しの少ないコドモは、やっぱりどーんと受け止めるんだろうなあ、と思われる。

すり足の練習という時に、
「僕できるよ」と言ってすたすたと会場内をぐるりと廻って失笑を買っていたヒビキくん、何か感じ取ってくれたかね。

最後はお面なしで、三人囃子の演奏付きのお芝居──稽古のスタイルだそうである──も見せていただき、さっき教えてもらったばかりの目には、それはそれは目にもあざやかな「すり足」で、さらにおみやげとして今日教えてくださった先生達が演じている様子の絵はがきまでもらって帰途についたのであった。

たまたま参加者が少なかったために実現した、この親子レクチャー。いやほんとにこんな機会がまたあったらいいなあ、なんて邦楽サーチしそう。いやいやそうそうありませんぜ。


ヒビキ、ただ今「笛」に挑戦中──の場面。