森のガーデン ロンド

長野県小諸でガーデニング

大病院

2006年04月12日 | わが家

 父が白内障の手術を受けることになった。これまで事前の検査をしてきたが、今日は検査結果を聞いて手術に備える手続きをすることになっていた。
 病院の指示通り、11時に受付を済ませて内科の診察室前で待つことになった。

 それからが大変だった。1時間、2時間、3時間と待ち続けた。
いくらなんでもひどいのではないかと思ったので、窓口に掛け合った。
「あと少しですから、もう暫くお待ち下さい」
言葉は丁寧だったが、事務的だった。結局、4時間半待つことになってしまった。

 私は、ついプロジェクトXの「奇跡の心臓手術に挑む」を思い出した。神の手を持つと言われた一人の医師が大病院の外科部長から直接患者と向き合いたいと地方の病院に移って間もないときのこと。評判のその医師に会わせてほしいと訪ねてきた患者に対して、「先生は、今忙しい。後にしてください」と応対している受付の人を見て、激しく叱った。
「ここは大病院ではない! 困っている患者とすぐに向き合わなくてどうするんだ」と。
 そのほかに、
「医者は医者のためにいるんじゃないでしょう。医者は患者あっての医者でしょう」
「医者は、患者さんから教えられることが多いんですね。患者さんが医者に力を与えてくれるんです」
と、当たり前と言えば当たり前のことだが、言葉の一つ一つにハッとさせられたものである。

 K病院は大病院だった。しかし、担当の先生はとても親切で、散々待たされて不機嫌だった父も、心臓の状態がよくないこと、薬の服用や食事の改善が必要なことをこんこんと説かれ、感謝していた。
 患者の立場に立てる医師は多いのかもしれない。問題なのは大きく膨張した組織の運営システムに忠実にならざるを得ないという人間の弱さにある。
(飼い主)

桜祭り1

2006年04月09日 | 散歩

太鼓の音に誘われて桜祭りの会場に出かける。
今年は3月下旬に桜が咲いたので果たして持つかどうか気がかりだったが、全く心配することはなかった。早咲きの桜はかなり散ってはいたが、遅咲きの桜がつぼみを膨らませていた。満開のものもたくさんあった。
尾根緑道に惹かれて近くに越してきてから4年目の春になる。
桜祭りの日に緑道をゆったり歩いたのは初めてだった。
(飼い主)

退院の見通し

2006年04月06日 | わが家
 
 担当のS先生から手術後の状況について聞く。傷口の状態がよくなれば、来週の後半あたりで家に戻ることができるということだった。ただ、腹部に水がたまるのでそれを取り出している管をいつ外せるかという問題があり、はっきりしたことは言えないということだった。
 一番厄介なのは、がん細胞が散らばっているので、どこでどの臓器の機能に影響を与えるかがわかりにくいということにあるようだった。救いなのは、高齢のために進行が早くないだろうということだ。
 母は、入院してから心臓の薬を全然飲んでいないと気にしていた。飲まないと具合がよくないかを聞くと、何ともないと言う。これまで、規則正しく飲んでいた薬だが、今になってみると必要だったのかどうかも疑わしい。
 いずれにしても、家にもどれるということが日程にのぼったことで、いかにも嬉しそうだった。私は、「しばらくもどれる」という意味で受けとめていた。
(飼い主)

思うようにいかなかった日

2006年04月05日 | わが家

立て続けに予定が入り、1日中せわしなく動く。
病院には行くことができなかった。昨日は手術の痕の縫合した部分が破れて痛い思いをしたと父から聞いていた。
今日の様子を聞くと、母はすっかり気持ちが弱ってしまっているらしい。しかも風邪気味なのだという。
順調な回復を思い描いていたのに、思うようには行かないものだ。
明日は、父の白内障の手術に備える検査も入っている。
きっと複雑な心境だろう。
(飼い主)

2006年04月03日 | 散歩

 満開の桜もすっかりだめかと思っていたが、そうでもなかった。
それほど散ってはいない。たっぷり人を楽しませるまでは散らないのだ。
強い花なのだと思った。