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自由研究の書き方 & 自由研究の例〔よく飛ぶ紙飛行機の作り方〕

2024-07-17 09:58:46 | 作って遊ぼう教室
【自由研究の書き方】
 さあ〜そろそろ夏休みですね。永年生徒と取り組んできた私にとって「皆さんのお役に立つチャンス」と考えて、その参考になるものをつくってみました。ご家族に小学生や中学生がいれば、人生の先輩(せんぱい)として一緒に取り組んでみてはいかがですか。私の口癖ですが「理科の成績は関係ありませんよ。自分の力でわからないことを調べたり研究して新しいことがわかってきます。何か疑問に思っていることはありませんか。もっと詳(くわ)しく知りたいことはありませんか。」ということを最初に話していました。全校生徒が1人から4人のグループをつくって取り組んでくれたんです。
「私は勉強は苦手ですが、自由研究は好きでした。」という生徒もいました。

 わからないところや説明が欲しいところがあればコメントの欄に“何でも質問”してください。力の限り応援します。

 資料の中身をちょっと紹介します。いくつか研究題になりそうなものを考えてみました。

○理科的な研究
小学校1年で一番多いのが「あさがおのかんさつ」ですが、この題では研究しようと思った気持ちはちょっと伝わらないですね。
 気持ちのこもった題「たねからきれいなアサガオをさかせたいな~」「大きくてきれいなアサガオは、どうやったらできるんだろう」「元気な朝顔を咲かせるにはどう育てたらいいかな!」

 どうですか?気持ちがこもっていますか。

その他の題例「ダンゴムシはなにをたべるのかな!」「アリの行列に壁を作ってみた 消しゴム・鉛筆・水の川・チューインガムなど」「ダンゴムシの迷路(めいろ)、出口まで行けるかな?」「○○町はどんな天気かな?△△町と比べてみよう。(□□さんと一緒に)」「○○町の地形と風向きとの関係を調べてみました。(数人で調べる)」「水を撒(ま)くと、どれだけ気温が下がるのか。」「○○川の水源地の水温は何度。上流から下流までの水温の変化」「太陽や月は日の出から日の入りまでどんな動きをするんだろう。」「色々な川の水源地の水温を調べて見ました。なんと全て14℃」「良く飛ぶ紙飛行機(ブーメラン)の作り方を求めて!」「プールより海水浴場が浮きやすいてほんとかな?」「○○川の水生昆虫を上流から下流までを調べて見ました。」「ストロー笛を作ってみよう。どうしたら高い音や低い音が出るの。」「冷やしたペットボトルのジュースが長持ちする包み方を考えた。」

○算数・数学的な研究「月の見かけの大きさを測ってみる・・ピンポン球を何m先に置いたのと同じか」「スカイツリーや東京タワーの高さを測りたい。地図と角度を使って」「木の高さを測りたい。歩数と角度を使って」
「水の一滴ってどれくらいの水の量?」「バイクのミニカーを走らせると倒(たお)れないのはどうして。自転車といっしょ?」

○社会的な研究「国道と県道、市道を通る車の種類と台数の違い」「地名は地域の歴史を示す鏡(1000年昔から使われている地名)例伏木氏(ふしき)」「○○町の産物を調べてみました。どこに運ばれているのかな?」「○○の仕事について調べてみました。すごいことがわかった。」「○○用水はどうやって作られたんだろう。」「○○町の昔の道・新しい道」「昔の小学生の遊びはどうだったんだろう。おばあちゃんおじいちゃんに聞いた。」「昔のことが知りたい。○○町史を読んでみよう。」

○家庭科的な研究「布の色々な汚れを落とす方法を試してみた。」
「布団を干すと気持ちがいいのは何でだろう。」「ふっくらなスポンジケーキの作り方はどうするの!」「鏡にこびりついたウロコを取る方法を試してみた。」「こんな家を作りたいな!こんなところを工夫した。」「リンゴを切ると茶色になってしまう。色が変わらない方法を試してみた。」

○体育的な研究
「毎朝2km走る練習をすると体はどう変わるか?心拍数・呼吸数・2kmの記録など」
「バッドのどこに当てると良く飛ぶか、握る場所も考えて!」
「ボールの回転と進む方向の関係、縫い目の影響についても調べてみた。」


 まだまたいっぱい題材となるものがあります。考えてみてください。
 「これだったら、どういう風に研究すればいいんですか?」などの質問も出てきませんか。永年の対応力で答えが出せると思います。コメントで質問してください。

 次の資料がダウンロードできます。ここをクリックしてください。

 資料の字が小さくて見えにくいですから、写真をタップすると大きく拡大されます。このようにして見るかダウンロードしてご覧ください。









 改めてダウンロードするところを掲示します。下のダンゴムシをポチっとしてください。

 いかがでしたか。文字がいっぱいでしたから難しいところもあったかと思います。わからないところがあれば何でも聞いてくださいね。あなたと共同研究者のやる気があれば全力で応援します。


【例 よく飛ぶ紙飛行機の作り方】
 これまで幾種類かの紙飛行機を紹介してきましたが、ここではちょっと視点を変えて、“自由研究”として取り組んでみました。紙飛行機の研究では、〔先端の折り方〕〔先端の重さ〕〔翼(つばさ)の形状〕...など考えられますが、今回は〔先端の重さ〕に注目して研究しました。したがって、折り方はもっとも簡単なもの、翼の形状は面積が十分広く先端の重さや機の長さに左右されないものを工夫してあります。

 研究したものをまとめましたので、まずご覧ください。小さな字・図で見えにくいので、そのあとで大きくして紹介します。(図をタップすると鮮明ではありませんが拡大する図を観ることもできます。)ぜひしっかり読みたいという方がおられましたらパソコンページで見ることができます。また、そこではpdfファイルとしてダウンロードすることもできます。

〔パソコンページ〕


 最後には、もっともよく飛ぶ紙飛行機の折り方を紹介します。

【自由研究】


《文字や絵が小さくて見えないので、以下大きく再掲します。》

【研究の目的】
 良く飛ぶ紙飛行機を作りたいという思いから研究を始めた。今回は、先端の重さを変えて“適当な重さ”を探すというものである。
【研究の方法】
 A3サイズのチラシをA5サイズに切り分けて4枚にして、それを先端となるところを折り曲げることによって先端部を重くする。折り曲げる長さが長ければ長いほど重くなる。それを同じ折り方で折って良く飛ぶものを探していく。一番飛ぶのが“適切な重さ”ということになる。
【研究の結果】
 ABCDの紙飛行機を作った。Aが長さ1/4の先端部分を折り曲げたもの、Bは長さ2/4の先端部分を折り曲げたもの、Cは長さ3/4の先端部分を折ったもの、Dは長さ7/8の先端部分を折ったものである。AからDに行くにしたがって、先端の重さがだんだん重くなっていく。しかし、機全体の長さが短くなってしまう。






 ABCDの飛跡の例を図に示す。



① 先端が一番軽いAは、投げるとすぐ急上昇して失速して急落する。1mも離れることはほぼできない。
② 次に軽いBは、急上昇して失速するが1m以上離れることもある。飛んでいるという感じではない。
③ Cは、投げた方向に向かって進み、ゆっくり降下していく。飛んでいるという感じはある。④ 先端が一番重いDは、投げると急降下して、速度が上がったところで先端を上に向けて失速する。ときには急降下の後、少しは水平飛行することもある。
【研究の考察】
〇 Cが最も良く飛ぶとわかった。
〇 先端が軽ければ、投げたあと急上昇する。そして失速する。
〇 先端が重ければ、投げたあと急降下する。急降下して速度が上がると、上を向いて失速したり、水平飛行をすることもある。つまり、適度な速さでは“平行飛行”をすることができる。
  (追実験で、このことを確かめた。)
〇 これらのことから、Cであっても、無理やり強く投げると“上昇”してしまい、ゆっくり投げると“下降”してしまうことになる。
  (追実験で、このことを確かめた。)
〇 適切な速さで投げるとCは遠くまで飛ぶということである。
【研究のまとめ】
 今回は〔先端の重さ〕に注目して良く飛ぶ紙飛行機を研究した。A5チラシの先端側3/4を折り曲げて、この折り方で折っていくとスムースな飛び方で飛ぶことができる。この紙飛行機なりの“適切な速さ”があるので、投げるときの速さもその“適切な速さ”にしたとき、もっともよ良く飛ぶ、つまり遠くまで飛ぶことができる。

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 最後に、良く飛ぶ紙飛行機の作り方を示します。ぜひ作ってみてください。








 いかがでしたか!

 最後まで見ていただいてありがとうございました。さらに研究してご披露したいと思います。


 

〔パソコンページ〕



自由研究の続きはNo.2です。


 

ぶんぶんゴマづくり教室を開きました。(放課後子供教室&クラブ活動)

2024-07-14 11:55:03 | 作って遊ぼう教室
 7月1日(月)車で20分ほどの小学校の放課後子ども教室12年生、7月12日(金)に最寄りの小学校クラブ活動456年生で「ぶんぶんゴマづくり教室」を開いてきました。どちらもやる気十分で取り組んでくれました。
 ”ぶんぶんゴマ”はご存じですね。昨年度の教職員の研修会で制作に取り組みましたがその折「教科書に出てきますが、作ってぶんぶん遊べたのは初めてです。」という先生の話を伺いました。言葉では知っていても実際つくるのは少ないようです。できてもどうやって遊ぶかはもっと少ないでしょう。
 まずは準備物から紹介します。こんなものをセットで持っていきます。一人当たり5個は作れる程度です。

 これが全員分の材料の箱です。右が回転部分の牛乳パックの底です。牛乳パックは我が家族3人が2日に1パックほど消費しますからほぼ1年分です。普通の厚紙や牛乳パックの壁面だったら”柔らかすぎて”すぐ穴が壊れてつながってしまい遊べなくなりますが、”底”の場合は、厚紙が折りたたんであって、穴を開けるのは大変ですが、遊んでもなかなか穴が壊れず、いっぱい遊べます。それに折り目を見ると”底”の重心がどこにあるか判るようになっているので「どこに穴をあけたらいいか!」が簡単にわかります。
 左が穴を大きくするための竹製の爪楊枝(つまようじ)です。一般の爪楊枝でもOKですが、柔らかくて穴に差し込むと爪楊枝のほうが細くなってしまうことがあるので、硬い竹製のほうが優れています。もしも折れた場合には”折れた物”と”新しい物”と交換することで紛失してしまうことを防止します。紛失は”危険”ですので、使用する竹製爪楊枝には色を塗って「ここで使った爪楊枝」と判るようにして責任を明確にしています。
 下がタコ糸の束です。ダイソーで40mのタコ糸を買ってきて適当な長さに切ったものの束です。だいたい40〜50本ぐらいです。広告紙で巻いて一方を強く縛っています。他方を1本引っ張るとす~と抜けるようになっています。
 左の上のほうは見本と演示制作物の材料です。見本はよく回るものだけでなく、偏心していてうまく回らないものも混じっています。早く来た児童はこれで遊んでくれますが、失敗を経験することになります。実際に自分で作ったときにその経験が生かされます。調整することの必要性ですね。

 児童に最初に配布する材料です。とうふパックに一つ分の材料を入れています。
 これは「お手伝いをお願いします。」と頼んだら両校とも早く来てくれた児童が準備してくれました。

 竹製の爪楊枝には黒い色を塗っています。もし”この黒く塗った爪楊枝”で誰かがケガをしたら「ぶんぶんゴマづくり教室で作って遊んだ私たちの責任!」ということになるということです。使った後の爪楊枝は、いつもこのパックに入れておきます。
 2つ目をつくるときには、このとうふパックを持ってきて、自分で材料を入れていきます。

 牛乳パックの底には重心(回転の中心点)の左右にタコ糸を通す2つの穴を開ける必要があります。穴にタコ糸が通るほどの大きい穴にするのは爪楊枝でしますが、その前の段階で小さな穴を開けておく必要があります。
 
 ちょうど三角に折り曲げた2つの頂点のところが”重心”でここを中心にして回転したらいいですね。そこで頂点の”これくらいのところ2点”に画鋲を刺して小さい穴を開けておきます。

 これがタコ糸を適当な長さに切ったものの束です。右側の1本を引っ張るとす~と引き抜けます。

 実際、子供たちが使ってみてうまく機能しました。本数が少なくなったとき一回だけ全部引き抜いてしまいましたが、他は慎重に引き抜いてくれてうまくいきました。
 引き抜くほうは切れ目がばらつかないようにボンドやノリを付けて尖らせて固めています。

 竹製の爪楊枝で穴を大きくしているところです。2~3分で大きくなったようです。

 「ゆっくりグルグル回していると大きくなるよ!」と指導するとむやみに折れることはありませんでした。折れた物の交換もよくやってくれました。

 できたものです。


 両校ともよく作ってくれました。

 放課後子ども教室では2年生で4つ作った児童がいました。全員が遊べました。
 「最初はぐるぐる回して引っ張ります。ぐるぐる回って止まりそうになったらまた引っ張ります。チョットずつ強くしていきます。それを繰り返します。するとぶんぶんと鳴りはじめます。」と実演しながら話します。

 クラブ活動では、うまくいかなかったとき”調整”をしている児童もいました。遊び方がうまくいかず何度も私の前に来てやって見せている児童もいて、「ああやったら」「こうやったら」と試行錯誤して・・・「できました~!」ということもありました。

 楽しさいっぱいでした。