【ローブデコルテ】
皐月賞から先週のヴィクトリアMまでのGI4戦は、3連単がすべて100万馬券という荒れ様。この流れを引き継ぐのはこの馬。前走の桜花賞4着は発馬で後手を踏み後方から。終始、インで脚をタメるも前の馬がズルズル後退したことで、4角では最後方まで位置取りを落とす。流れを考えれば致命的だった。それでも、上位2頭には突き放されたものの最後まで伸び続けたのは評価できる。鞍上曰く「フワフワしていて距離延長にも対応できそう」と。完歩はそう大きくないし、コジーン産駒だが、折り合いに不安のないタイプで鞍上には成長著しい福永。道中に遊びもある。一瞬の脚ではダイワに劣るが、ジワジワ伸びるタイプ。ザレマが早めに動き、ダイワが追いかけける形を後方からこの馬が差してくる。前走後は大山ヒルズに放牧に出され、帰栗後はプール調教と坂路で時計を出し、2週前にCWで6ハロン85秒5-12秒5、一週前は同じく6ハロン81秒3-12秒7を一杯に追われた。ビシビシ攻められている点にも好感が持てる。
【ザレマ】
前走の忘れな草賞1着はスローの流れを1番枠からジワリと好位へ。終始、インで脚をタメて4角で一気の進出。直線で食い下がるヒカルアモーレを突き放し、押し切った。広いコースに替わりゆったり競馬できたことが大きかった。前々走のあざみ賞3着は道中で鞍上とケンカしたり、小回り中京のコーナーで外へ膨れるなど、トビの大きいこの馬にとって不向きだった。度外視。前々走の500万下2着は直線を向いての瞬発力勝負でクレスコワールドに見劣った。トビが大きく、タメての切れ味勝負では分が悪い。理想は前走のように早めに進出して押し切る競馬。広い府中に替わるのは歓迎だが、直線の長いコースはマイナス。ダイワにマークされそうなのもどうか。
【ダイワスカーレット】
デビュー戦で2000㍍を使われ、師が単調なスピード馬にならないよう大事に育てられてきた。その後、桜女王の称号を手にし、自信を確信に変えて樫の舞台へと上がる。前走の桜花賞1着は道中、大外枠発走から掛かったアストンを目標に3角で好位へ。自身も少し行きたがる。その後はペースも落ち着き、我慢、我慢。4角でジワッと仕掛けを開始させると、直線の外めへ。ウオッカが外から迫ると見るや、左手綱を引きプレッシャーをかける。残り300㍍付近で右ステッキを数発かまし、再び馬体を併せる。怯んだウオッカを置き去り、一気に突き放す。最後までその脚色が衰えることはなかった。早めの競馬で押し切る作戦を取った鞍上の勝利だった。前々走のチューリップ賞2着は発馬直後から抑え切れない手応えでハナへ。3ハロン目から12秒1-12秒2-12秒2とすぐにペースを落として息を入れる。抑え切れない手応えで4角から直線入り口で11秒1と加速。持ったままの手応えでウオッカから並びかけてくるのを待ち、そこからの追い比べ勝負。瞬発力の差は出たが、着差は僅かで、仕掛け次第では逆転できる内容だった。大きなトビだが、加速力があり、チューリップ賞のように追い比べに持ち込むのではなく、桜花賞のスッと流れに乗りスピードを持続できれば、終いも速い脚を使えるのが特徴。デビュー戦では2000㍍の緩い競馬でも我慢できたが、その後はマイル戦を立て続けに使われ、桜花賞よりもトモ高になり、気性もマイラーになっている。胴長で大トビであるが。2角までが勝負。直線の長い府中で踏ん張れるか。
【ベッラレイア】
前走のフローラS1着はイクスキューズが作る淀みない流れを中団から抑え切れない手応えで追走。だが、馬群が固まり、4角から直線入り口にかけても前が開かない。残り300㍍地点で仕方なく、立て直して大外へ。その時点でイクスキューズとかなりの差があったが、一完歩毎に鋭く迫り、ゴール前で捕らえた。直線入り口のロスはかなりあったことを考えれば着差以上に強い内容だった。前々走のあざみ賞1着は小回り中京にもかかわらず最後方から末脚を信じての競馬。314㍍しかない直線でも4角で最後方。しかも、大外へ持ち出す大きなロス。それがどうだ。豪快な末脚で一気に差し切ってしまったのだ。レースのラスト1ハロンのラップが11秒4だから、推定でも10秒台半ばの脚を使っている。しかも、最後は手綱を抑える余裕があった。末恐ろしい。前々走のすみれ賞3着は道中、外々を回らされるロスが響き、なし崩しに脚を使わされた。直線まで脚をタメる競馬が合っている。距離延長が不安視されているが、折り合いに不安はないし、トビも大きく長く脚を使えるタイプ。全く問題ない。それよりも、中2週で再度の長距離輸送。これ以上馬体が減っているとどうか。先週までのAコースで逃げ馬が外を通る競馬だと厳しいが、今週からCコースに替わるのは助かった。鞍上がどう操るか。
【タマチボタン】
前走の桜花賞3着は好発を決め先行策。大きなフットワークで流れに乗り、折り合いもスムーズ。だが、スローの瞬発力勝負になったために追い比べで上位2頭に突き放されてしまった。前々走のクイーンC2着は発馬直後から掛かり気味。直線でずっと左手前で走り、手前を替えなかった。4走前のひいらぎ賞1着は前傾ラップの流れを好位の外目追走。三分三厘で3番手までポディションを押し上げ、そのまま直線で振り切った。首差しが長く、胴長のスラリとした体形。トビも大きめで距離延長はプラスに出そう。ソラを使ったり、逆手前で走ったりした若さが解消してきている。
【ミンティエアー】
前走のフローラS2着は平均ペースの流れを後方のインで、前のベッラレイアを見る形。3角でインを通って並びかけると、馬群をうまく縫って直線で抜けてくる。この馬自身もいい脚を使っているものの、勝ち馬の規格外の末脚にやられてしまった。前々走のミモザ賞3着も馬群を割って鋭く伸びたところを大外からの強襲に遭った。キャリア3戦ながら、馬群を苦にしない勝負根性は高く評価できる。一戦毎の成長にも期待が持てる。
【ラブカーナ】
前走のスイートピーS2着は離れた中団追走。流れの緩んだ3,4角で除々にポディションを押し上げ、直線入り口では前から3馬身圏内に。そこからジワジワと脚を伸ばすも首の上げ下げで屈した。前々走の忘れな草賞2着も中団のインで脚をタメて直線勝負に持ち込むも、先に抜け出した勝ち馬を捕らえることはできなかった。少し決め手不足。
【ピンクカメオ】
前走のNHKマイルC1着は雨馬場で先行馬がいい位置を取ろうと、テンから激しい攻防が繰り広げられる展開を最後方追走。極力ロスを避け、外を通るのではなく最短距離を通る。直線でも他の差し馬が仕掛けても、尚もワンテンポ遅らせた仕掛け。満を持して大外へ持ち出すと、先行馬がバテたラスト100㍍のところを豪快に差し切った。鞍上の巧みなペース判断とコース取りも光ったが、自身も桜花賞時の栗東でのトレーニングが奏功し、動きが良化。馬体も絞れていた。寸の詰まったマイラーだが、再び我慢の旅を続ければ穴党を喜ばせることも。激戦続きだけに、最終追いの脚捌きは要チェック。
【ハロースピード】
2歳時からの成長が今ひとつの現状。前走のスイートピーS3着もインで我慢し、3角で前へ行く競馬。直線で理想的に前が開くも、そこからがジリ脚。そういう競馬が続いている。決め手不足は否めない。
【ザリーン】
前走の矢車賞1着はかなりの雨馬場。道中は後方のインで我慢し、直線で内を渋太い脚で消耗戦を制した。前々走のフローラ8着は道中は中団外めを追走するも、直線での追い比べで伸び切れず。まだ、良馬場での時計勝負ではフローラSの内容から差がある。雨が欲しい。
【トウカイオスカー】
前走のスイートピーS6着は予定していた前週のフローラSをソエの影響でスライドさせた。最終追いも坂路で57秒3-13秒6と物足りないものだった。発馬で出負けし、最後方から直線で大外に持ち出して勝負したが、タメた割には今ひとつ伸び切れなかった。前々走のミモザ賞1着が凄い脚。坂下での反応は今ひとつだったが、ゴール前100㍍は凄まじかった。ゆったりしたフットワークで急がせたくないタイプ。マイル戦だったアネモネSの敗戦には納得がいく。距離延長は勿論、歓迎。大舞台でトウカイテイオーに、リアルシャダイの肌が爆発するか。直前の攻めには十分注意。
皐月賞から先週のヴィクトリアMまでのGI4戦は、3連単がすべて100万馬券という荒れ様。この流れを引き継ぐのはこの馬。前走の桜花賞4着は発馬で後手を踏み後方から。終始、インで脚をタメるも前の馬がズルズル後退したことで、4角では最後方まで位置取りを落とす。流れを考えれば致命的だった。それでも、上位2頭には突き放されたものの最後まで伸び続けたのは評価できる。鞍上曰く「フワフワしていて距離延長にも対応できそう」と。完歩はそう大きくないし、コジーン産駒だが、折り合いに不安のないタイプで鞍上には成長著しい福永。道中に遊びもある。一瞬の脚ではダイワに劣るが、ジワジワ伸びるタイプ。ザレマが早めに動き、ダイワが追いかけける形を後方からこの馬が差してくる。前走後は大山ヒルズに放牧に出され、帰栗後はプール調教と坂路で時計を出し、2週前にCWで6ハロン85秒5-12秒5、一週前は同じく6ハロン81秒3-12秒7を一杯に追われた。ビシビシ攻められている点にも好感が持てる。
【ザレマ】
前走の忘れな草賞1着はスローの流れを1番枠からジワリと好位へ。終始、インで脚をタメて4角で一気の進出。直線で食い下がるヒカルアモーレを突き放し、押し切った。広いコースに替わりゆったり競馬できたことが大きかった。前々走のあざみ賞3着は道中で鞍上とケンカしたり、小回り中京のコーナーで外へ膨れるなど、トビの大きいこの馬にとって不向きだった。度外視。前々走の500万下2着は直線を向いての瞬発力勝負でクレスコワールドに見劣った。トビが大きく、タメての切れ味勝負では分が悪い。理想は前走のように早めに進出して押し切る競馬。広い府中に替わるのは歓迎だが、直線の長いコースはマイナス。ダイワにマークされそうなのもどうか。
【ダイワスカーレット】
デビュー戦で2000㍍を使われ、師が単調なスピード馬にならないよう大事に育てられてきた。その後、桜女王の称号を手にし、自信を確信に変えて樫の舞台へと上がる。前走の桜花賞1着は道中、大外枠発走から掛かったアストンを目標に3角で好位へ。自身も少し行きたがる。その後はペースも落ち着き、我慢、我慢。4角でジワッと仕掛けを開始させると、直線の外めへ。ウオッカが外から迫ると見るや、左手綱を引きプレッシャーをかける。残り300㍍付近で右ステッキを数発かまし、再び馬体を併せる。怯んだウオッカを置き去り、一気に突き放す。最後までその脚色が衰えることはなかった。早めの競馬で押し切る作戦を取った鞍上の勝利だった。前々走のチューリップ賞2着は発馬直後から抑え切れない手応えでハナへ。3ハロン目から12秒1-12秒2-12秒2とすぐにペースを落として息を入れる。抑え切れない手応えで4角から直線入り口で11秒1と加速。持ったままの手応えでウオッカから並びかけてくるのを待ち、そこからの追い比べ勝負。瞬発力の差は出たが、着差は僅かで、仕掛け次第では逆転できる内容だった。大きなトビだが、加速力があり、チューリップ賞のように追い比べに持ち込むのではなく、桜花賞のスッと流れに乗りスピードを持続できれば、終いも速い脚を使えるのが特徴。デビュー戦では2000㍍の緩い競馬でも我慢できたが、その後はマイル戦を立て続けに使われ、桜花賞よりもトモ高になり、気性もマイラーになっている。胴長で大トビであるが。2角までが勝負。直線の長い府中で踏ん張れるか。
【ベッラレイア】
前走のフローラS1着はイクスキューズが作る淀みない流れを中団から抑え切れない手応えで追走。だが、馬群が固まり、4角から直線入り口にかけても前が開かない。残り300㍍地点で仕方なく、立て直して大外へ。その時点でイクスキューズとかなりの差があったが、一完歩毎に鋭く迫り、ゴール前で捕らえた。直線入り口のロスはかなりあったことを考えれば着差以上に強い内容だった。前々走のあざみ賞1着は小回り中京にもかかわらず最後方から末脚を信じての競馬。314㍍しかない直線でも4角で最後方。しかも、大外へ持ち出す大きなロス。それがどうだ。豪快な末脚で一気に差し切ってしまったのだ。レースのラスト1ハロンのラップが11秒4だから、推定でも10秒台半ばの脚を使っている。しかも、最後は手綱を抑える余裕があった。末恐ろしい。前々走のすみれ賞3着は道中、外々を回らされるロスが響き、なし崩しに脚を使わされた。直線まで脚をタメる競馬が合っている。距離延長が不安視されているが、折り合いに不安はないし、トビも大きく長く脚を使えるタイプ。全く問題ない。それよりも、中2週で再度の長距離輸送。これ以上馬体が減っているとどうか。先週までのAコースで逃げ馬が外を通る競馬だと厳しいが、今週からCコースに替わるのは助かった。鞍上がどう操るか。
【タマチボタン】
前走の桜花賞3着は好発を決め先行策。大きなフットワークで流れに乗り、折り合いもスムーズ。だが、スローの瞬発力勝負になったために追い比べで上位2頭に突き放されてしまった。前々走のクイーンC2着は発馬直後から掛かり気味。直線でずっと左手前で走り、手前を替えなかった。4走前のひいらぎ賞1着は前傾ラップの流れを好位の外目追走。三分三厘で3番手までポディションを押し上げ、そのまま直線で振り切った。首差しが長く、胴長のスラリとした体形。トビも大きめで距離延長はプラスに出そう。ソラを使ったり、逆手前で走ったりした若さが解消してきている。
【ミンティエアー】
前走のフローラS2着は平均ペースの流れを後方のインで、前のベッラレイアを見る形。3角でインを通って並びかけると、馬群をうまく縫って直線で抜けてくる。この馬自身もいい脚を使っているものの、勝ち馬の規格外の末脚にやられてしまった。前々走のミモザ賞3着も馬群を割って鋭く伸びたところを大外からの強襲に遭った。キャリア3戦ながら、馬群を苦にしない勝負根性は高く評価できる。一戦毎の成長にも期待が持てる。
【ラブカーナ】
前走のスイートピーS2着は離れた中団追走。流れの緩んだ3,4角で除々にポディションを押し上げ、直線入り口では前から3馬身圏内に。そこからジワジワと脚を伸ばすも首の上げ下げで屈した。前々走の忘れな草賞2着も中団のインで脚をタメて直線勝負に持ち込むも、先に抜け出した勝ち馬を捕らえることはできなかった。少し決め手不足。
【ピンクカメオ】
前走のNHKマイルC1着は雨馬場で先行馬がいい位置を取ろうと、テンから激しい攻防が繰り広げられる展開を最後方追走。極力ロスを避け、外を通るのではなく最短距離を通る。直線でも他の差し馬が仕掛けても、尚もワンテンポ遅らせた仕掛け。満を持して大外へ持ち出すと、先行馬がバテたラスト100㍍のところを豪快に差し切った。鞍上の巧みなペース判断とコース取りも光ったが、自身も桜花賞時の栗東でのトレーニングが奏功し、動きが良化。馬体も絞れていた。寸の詰まったマイラーだが、再び我慢の旅を続ければ穴党を喜ばせることも。激戦続きだけに、最終追いの脚捌きは要チェック。
【ハロースピード】
2歳時からの成長が今ひとつの現状。前走のスイートピーS3着もインで我慢し、3角で前へ行く競馬。直線で理想的に前が開くも、そこからがジリ脚。そういう競馬が続いている。決め手不足は否めない。
【ザリーン】
前走の矢車賞1着はかなりの雨馬場。道中は後方のインで我慢し、直線で内を渋太い脚で消耗戦を制した。前々走のフローラ8着は道中は中団外めを追走するも、直線での追い比べで伸び切れず。まだ、良馬場での時計勝負ではフローラSの内容から差がある。雨が欲しい。
【トウカイオスカー】
前走のスイートピーS6着は予定していた前週のフローラSをソエの影響でスライドさせた。最終追いも坂路で57秒3-13秒6と物足りないものだった。発馬で出負けし、最後方から直線で大外に持ち出して勝負したが、タメた割には今ひとつ伸び切れなかった。前々走のミモザ賞1着が凄い脚。坂下での反応は今ひとつだったが、ゴール前100㍍は凄まじかった。ゆったりしたフットワークで急がせたくないタイプ。マイル戦だったアネモネSの敗戦には納得がいく。距離延長は勿論、歓迎。大舞台でトウカイテイオーに、リアルシャダイの肌が爆発するか。直前の攻めには十分注意。