ある女の、コール&レスポンス?

日々、心の琴線にふれること、そして、それについて書きつける。音楽のように言えたらええのだけど…

おばあちゃんくのふとん部屋 ~水木しげる先生とガロを偲ぶ~

2015-12-03 | よもやま話

先月30日の夕方、高松の果物屋さんのTVで水木しげる先生の訃報に接する。

駅へ向かいながら、もしも水木先生がいなかったら、「ポケットモンスター」や、「妖怪ウオッチ」はなかったかもしれないと思う。子供たちが普通に妖怪と遊べる(?)ようにしてくれたのは…だいぶ現代的にはなっているけれど、ひとつの文化の流れを作られたんだなあ。と感慨にふける。

「ゲゲゲの鬼太郎」…「墓場の鬼太郎」どこかで読めないだろうかね。最近こういった雰囲気の漫画をめっきり見かけなくなったねえ。と思いめぐらせる。

ええと、十年くらい前までどんどん売れる内容ではないけれど、読みがいがある漫画が多い雑誌があったよね…「ガロ」そう、ガロよ!雑誌全体に流れる…ダークな雰囲気というとクールになりすぎて違う…暗がりでなんかいるような気がする。こわいけれども、親しくも思う…あのなんといえばいいのかわからない雰囲気がたまらなく懐かしくなって、今まで忘れていたくせに、もう、前のようにおいそれとは読めなくなっていることに切なくなってくる。

いまはしもたやにしている祖母の家の布団部屋や、小学校時分制服を買いに行ったお店の、木が褐色に古くなっているのと混じった灯かりをつけていてもうっすらとまわりに暗がりの圧…気配があるような…手放しで大好き!と言うとおかしな気がするけれど、なくなってしまった時はなぜだかさびしかった…あれに、似ているかな…こんなことも思い出した。

そんなこんなを思いながら歩いていると道に迷ってしまって、犬を散歩しているおじさんに道をたずねて、駅まで連れて行ってもらうことになる。

兵庫町や丸亀町はきれいにしすぎて、お年寄りがほとんど寄り付かなくなった。というお話を聞く。

キラッキラのクリスマス装飾や都会みたいに洗練された雰囲気は通っていて楽しかったけれど、たしかに住みたいとは思わないとうなずく。年月を経ても妖怪は棲みつきそうにはないな…とさっきまでの考えに引っ張られて思う。

今にして思えば水木しげる先生と「ガロ」によって、堂々と…どや顔で良い。とか、大好きなどと言えるもの以外にもなにかはある。ということを身につけたのだと思う。 

これを、どう活かせばいいのかはわからないけれど、私にはよいものをもたらしてくれてありがたいなと思いながら帰路につく。

 


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