菅氏、消費税減税に否定的見解

　安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選に立候補を表明した菅義偉官房長官は5日、新型コロナ

ウイルス禍での消費喚起策としての消費税減税に否定的な見解を示した。読売テレビ番組で「社会保

障の貴重な財源だ」と述べた。（共同通信　９/５　土）


新型コロナウィルスの騒ぎが大きくなる前に、消費税が増税された時点で個人消費が伸び悩み国内の

経済は失速している。自民党はコロナの影響をことさらに強調するがそれだけが理由ではない。しか

もコロナはまだ収束していないので、個人消費は上向く要素がなく、安倍政権で打ち出したGoToキャ

ンペーンも盛り上がりに欠ける。


そもそも消費税を社会保障費に充てると言いながら、別の用途に使われるだけで、コロナ対策の予算

は直接厳しい企業に給付するわけではなく、政治家に都合の良い大企業に回されるために費用対効果

が極端に低い。


日本の財政は厳しいと言いながら政治家や公務員の報酬は減らすこともなく（増えている）既得権益

には全く手を付けない。海外では目にしない議員宿舎や公務員宿舎は温存し、税金の無駄使いは横行

している。まずは歳出削減をするべきだ。これから人口は減少する一途なのだから、予算削減に踏み

込み、税の使い道を国民が監視する必要がある。

介護ヘルパーはデリヘルじゃない 藤原るか

介護職のキツさ、低賃金、人手不足は度々話題に上り、ネットでもよく取り上げられる。それでも現場

の声はなかなか聞くことが出来ず、実態を知らないで議論になることも多い。その為にネガティブな話

題が先行しがちで、人手不足にマスマス拍車がかかる。本書のテーマは介護現場でのセクハラ・パワハ

ラが主なので、余計に悪いイメージを持ってしまいがちですが、介護職が好きでプライドも持ち、厚労

省に直接赴き介護保険について抗議を行う著者の話は実情を知る上で貴重だ。



想像以上にセクハラ・パワハラの実態はヒドイ！そして事業所や上司の対応もお粗末に思える。さらに

自分に非があったかもしれないとか、隙があったかもと思ってしまう介護職の人も多いようだ。自らの

落ち度を探ってしまうのが日本人の切ないところだが、日本の社会全体に当事者を責める風潮があり、

政府の腰も重い。



日本人の高齢化は待ったなしで、増え続ける高齢者を迎える施設も、職員も全く足りない状況で、そこ

で日々働く人々の労働条件は改善されていない。しかし世界中で高齢化が進む中、日本の介護の評価は

高い。ここに光を当て労働条件を改善し、ソフトパワーとして世界に広めることは可能だ。政府は無駄

な公共事業を減らし、予算を介護事業に振り分け、世界に売り出すことを考えるべきだ。



介護ヘルパーはデリヘルじゃない　　　　　　　藤原るか　　　　　　　　　幻冬舎新書