考える葦のブログ

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郵政民営化について考える(第三回)

2005-04-10 01:25:11 | 郵政民営化
テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」に竹中平蔵郵政民営化担当大臣が出演していました。
寝ようと思ってましたが、せっかくなので、その放送について、速報させていただきます。

まず、放送は9日23時からの番組の放送時間のはじめから30分程度を
郵政民営化問題についてに当てられていました。


最初のほうは今週の流れを小泉首相の動きを中心に、簡単にVTRで説明していました。

その中で、小泉首相の8日のコメントが紹介されました。
「私が総裁になったと言うことは、最初から民営化するのは分かっているのにね。
まだ分からないんだね。おかしいねぇ~」
そのあたりで竹中大臣が苦笑されていた(放送には映っていない)のをキャスターに指摘されていました・・・
「小泉首相らしい話ですね~」


その後は、竹中大臣の郵政民営化についての説明と話がありました。
簡単に要約すると、

・構造改革をやるには、推進する人と反対する人が当然いる
・今回は中身については議論が何もない、何が政策として議論されているのか?

一般の人からの声がVTRで流れて、その中で「説明がない」「分かりにくい」というような話があり、
それに応えて
・説明したいと思っている
・メディアもキチンと報道して欲しい

そして、ボードを使って郵政民営化後の体制についての簡単な説明を竹中大臣がしていた。
(日本郵政公社⇒貯金・保険も含めた持ち株会社⇒最終的な貯金・保険が外れた持ち株会社)

その説明の後に、キャスターから「最終的に貯金・保険の株式を処分した後に、持ち株会社の事業会社が株式を持ち合うということもあるんでしょうか?」というような質問があり、それに対して
・民営化された後は規制はしない
・民間会社として、通常のルールや法律に従って、常識的な範囲でその後は経営すれば良い

また、反対派と呼ばれる綿貫民輔衆院議員のインタビューが途中に入りました。
(竹中大臣は)学者だ。議員1年目なので、やり方を分かっていない。
(郵政民営化の)基本方針も自民党に諮らずに勝手に出した。
何故という質問に答えない。
押せ押せで言うことを聞いてくれない。

綿貫議員のインタビューについては、竹中大臣は「大先生ですから」のような差し障りのないコメントをされていた。
また、コメンテーターから「今のような形態では、貯金会社の株式は誰も買わないのでは?」というような質問があり、

・難しい、難しいと言っても始まらない
・市場の中で、10年という移行期間を設けるのだから、その時期で自立してもらう
・そういうことのできるキチンとした経営者に入ってもらう

全体を通して最後に、

・郵政民営化の枠組みと法律を作る
・そのための議論をしている
・その中の一つだけ取り上げて分かりにくいというのではなく、全体の仕組みの議論をしたい


あわただしくメモを取って、しかもビデオに残さなかったので、確実に要約できたとは言えないかも知れませんが、大きな流れはこんな感じでした。

正直な感想では、番組の作り手の準備が足りなかったような気がします。
要は、『竹中大臣に出てもらって何を聞きたいのか?』
非常に不明確であり、見ていた自分には不満足感が残りました・・・
※特に途中で質問したコメンテーターは何を聞きたかったんだろうか?

視聴者のターゲットを、どこに合わせるのか?

今回の郵政民営化については、恐らくマスコミの記者も含め、
良く勉強している層と、あまり勉強していない層の二分化されていて、
きっと番組も作りにくいと思います。

ただ、せっかく竹中大臣に出てもらった以上は、もっと具体論に、例えば
「この郵政民営化法案の骨子に従って民営化を行った場合は、
国民にはどんな利益があるのか?」
などを突っ込んで欲しかった。
また基本方針と骨子の違いを挙げて、その点も突っ込んで欲しかった・・・

残念!!!

どちらにしても、この郵政民営化問題は混乱しています。
まずは、国会議員もマスコミも国民も、「郵政民営化」に賛成なのか?反対なのか?
自民党だけではなく、野党の民主党も何だか良く分かりません。

ボクは小泉首相の言う通り、小泉さんを首相に選んだ時点で、郵政民営化は与党としての公約だったと思います。
しかも基本方針をまとめた時はほとんど何も言わず、今ごろになって言い出すのはずるいでしょう・・・

ボクは早く「郵政民営化の法案」について議論すべきだと思います。
そこが疎かになったのでは意味がありません。
確かに竹中大臣の言う通り、一つ一つの各論はその時に議論すれば良いと思う。

本ブログの第一回で言いましたが、ボクは今のところは「郵政民営化には賛成」
ただ、法案の骨子には分からない点もいろいろあり、問題もあると思っていますが、
小泉首相の時に実現しないと、郵政民営化はあと20年は無理でしょう?
マスコミも含め、そこはどう思っているのでしょうかね・・・

みなさんは、郵政民営化は賛成ですか?反対ですか?


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3 コメント

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Unknown (nao_c/w)
2005-04-11 09:17:24
はじめまして、

私はまだ「郵政民営化」について勉強中の者です。

ココのブログを現在熟読中です。たいへん勉強になります。政治家さん達も、よりベターな法案となる様に議論をして欲しいですね。

また、関連記事があるときはTBします
返信する
よく分かる郵政民営化論 (dokodemodoa_jp)
2005-04-12 03:25:56
hoddyさん、TBありがとうございます。

「郵政民営化には賛成」とのことですが、郵政公社の何が問題で賛成されているのですか?

その問題は、郵貯・簡保の縮小では解決できないことなのですか?

竹中さんの民営化良いことばかりに騙されていませんか?

返信する
Re: よく分かる郵政民営化論 (hoddy)
2005-04-12 09:22:25
dokodemodoa_jpさん、コメントありがとうございます。



おっしゃる通り小泉首相、竹中大臣に騙されている可能性は否定しませんが、基本的には「国民に利益をもたらす」という郵政民営化の基本方針に賛成しています。しいて挙げるとしたら、以下の理由です。

①郵政公社の存在意義は既になくなり、民業圧迫の弊害を来たしている

②官営ならではの外部チェックが働かない問題があり、不明瞭な会計など抜本的な改革が必要である



また、郵貯・簡保の縮小でも解決できる可能性もあるとは思いますが、自民党の公約でもあり、機を逸することは許されないと思っています。(本文にも記載している通り、この機を逸すると極端ですがあと20年?は改革できないのではないかと不安を感じています。)



逆に反対の理由をお聞かせいただけると幸いです。



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