日本全国そうだったと思いますが、
ボク自身、想像以上に盛り上がったサッカーのワールドカップ。
いよいよ大詰め。3位決定戦と決勝を残すのみとなりましたね。
試合間隔も空いてきて、熱い思いが続いていた序盤~中盤に比べ、
当然かもしれませんが、少しサッカーが遠くなってきている気がします。
そんななか、今日はサッカー日本代表をNHKスペシャルが特集。
「チームはこうして甦った」
http://www.nhk.or.jp/special/onair/100710.html
「甦った」という言い方はどうかと思いますが、
ありがちなサッカー通の有名人が楽屋話をしたりする番組ではなく、
選手の言葉を中心に日本代表のワールドカップに向けた戦いを、
ピッチ上だけではなく、それ以外の面まで取り上げて、
落ち着いた番組になっていたのは、とても良かったです。
(その前の夜9時からの土曜ドラマ「鉄の骨」も良かったですが・笑)
特に、岡田監督や、本田△、大久保、松井、長友といった選手たちだけではなく、
医療スタッフの杉田正明准教授(三重大)の話も取り上げていたんですよね。
チームは当然ながら、監督や選手だけで成り立っているわけではなく、
ボクらが観ている場面は、ほんのごく一部であって、
そうした見えない部分に光を当てる視点というのは、すごく良かったと感じました。
そんな番組を観ながら、チームワークについて考えさせられましたので、
今日はそのあたりの話を・・・
今回のサッカー日本代表の活躍は、「チームワーク」「組織力」の賜物という点が
とても強く打ち出されていますけど、これからそんな話が多くなるんでしょうね~
うちの会社でもそういう話が出てくると思いますが、
会社で偉い人から「チームワーク」「組織力」が語られ、人事部あたりに指示され、
本屋ではそういう本が山積みになる・・・
これぞ、日本の国としての「チームワーク」というイメージが湧いてしまいます(笑)。
チームワークや組織力・・・どうなんでしょうね?
もちろん、ボクは人事の仕事が長いこともあり、この種の言葉は大好きです。
でも、一方で気になっているのは・・・
今日のNHKスペシャルでも、当然、この活躍のキーワードですから、注目して取り上げていました。
気持ちだとか、闘莉王の「俺たちはへたくそなんだから、泥臭く行こう!」という言葉でチームがまとまっただとか、どうしてもそういうところがフォーカスされていくんですよね。
確かに事実なんだと思うんですよ。
要は、気持ちが大事という精神論で、
気持ちが変わるか?
チームがまとまるか?
ということなんですよね。
さらに言えば、チームワークだけで試合に勝てるのか?
例えば、日本代表の選手たちが、宿舎で部屋にこもらずに、
卓球をしたり、マリオカートをしようと思ったのは、
どういう環境づくりが背景にあったのか?
もちろん、どんなチームにも標準化できるような方程式はなかったと思うんですが、
いろいろな事実の積み重ねがあったはずなんです。
そうしたことをほとんど飛ばして、気持ちの問題に集約されて、
「俺たちも泥臭く行こう!」なんて、会社などで偉い人に指示されることが、
一番不幸なんだと思うんです。
そういう意味では、チームワークや組織力の強化って難しいんですよね。
基本的には人(の気持ち)がベースですから、簡単ではなくて当然なんですが。
最悪なのは、言うのは簡単なこと(苦笑)。
今日の番組の中で、本田選手がチームのあり方のような話で、
選手それぞれが、それぞれの武器を持っている、
そういうことが大事だ、という内容の話があったと思います。
これは肝だと思いました。
まさに、こういう個あっての組織、という認識の中で、
どうやって戦略と戦術(会社で言うと経営理念と経営計画)のベクトルを
組織(個)の総合力を高める方向に調整したり、
個の力(コンディションも含め)を望ましい方向に向けられるような施策を打てるか、
そういうことが大事だとボクは思うんですよね。
長期的な話はもう少し違ったことになるとは思いますけど。
ちょっと長くなったので、今日はこのあたりで。
最後に・・・ボクが日本代表の選手の話を聞きたいのは、
中村俊輔選手や、玉田選手、内田選手、楢崎選手・・・
そういう元々チームの中心にいたはずの選手たちはどんな風にこのワールドカップ前後のことを語るのか???
もっと深い、チームワークの肝が見えてくる気がします。
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