少し古い話ですが、先週発売された日経ビジネス(2005.4.25-5.2合併号)に前NHK会長の海老沢勝二氏の話が載っていました。
日経ビジネスには「敗軍の将、兵を語る」というコーナーがありまして、そこに取り上げられていました。そのコーナーは題名でなんとなく分かると思いますが“挫折したトップの胸中に迫り、あえて本人に失敗の原因や真相を問う”という内容です。基本的には編集などはしない方針のようで、“敗軍の将”が説明しようとする内容を(記者などが編集せずに)そのまま載せているようです(?)ので、個人的にはなかなか興味深く読んでいます。
※編集をしていないというのはボクの想像です。
みなさん、ハローです。ホディです。
今日は、最近あまり話題にならないな~とふと思った日本放送協会(NHK)について少し書きます。
マスコミもあれだけ大々的に「NHKはけしからん」と報道しておいて、海老沢氏が辞任した後はほとんど話題にもしません・・・
そもそもNHKの不祥事体質といいますか、コーポレートガバナンスが問題視されていたと思いますが、会長をはじめとした理事会メンバーを入れ替えただけでNHK問題は解決したんですかね?
この調子だと、JR西日本問題も経営者が変わっただけで・・・???
そうならないようにキチンとその後の対応についてもしっかりと報道をして欲しいですね!
ちなみに、NHKの「抜本的改革に向けたこれからの取り組み」については、再生に向けた改革施策より項目だけ抜粋しますと、
1 経営委員会の強化
2 視聴者とともに歩む公共放送のサービスの充実
3 視聴者との結びつきの強化
4 再生に向けた体制・組織の改革
5 受信契約と受信料収納の確保
6 役員報酬・職員給与の削減、効率的な業務運営による経費削減
・・・とこんな感じで改革を進めようとしているようです。
ここで、冒頭の日経ビジネスの海老沢氏の話ですが、いろいろ突っ込みたくなるような話も多いですが、ボクは2点だけ取り上げます。
※興味のある方はぜひ全文を読んでみてください。面白いですよ。
デジタル放送時代になって国際競争が激しくなってくると、従来のようなお役所的な体質ではNHKは勝ち抜けない。
受信料制度は今のままでいいのかどうか、国民全体で議論すべきだと思いますよ。罰則規定を設けて全部税金で取ったらいいのか、あるいはNHKを民放化した方がいいのか。日本の国益という視点で考えていかなければならない。
この海老沢氏の話、どのように感じますか?
ボクが思うに、「NHKは勝ち抜く」必要があるのか?という根本的な問題を解決しない限り、抜本的な改革なんてありえないと思いました。
“公共放送”という媒体が必要とされているのか?
必要だとしたら、“公共放送”は何を提供すべきなのか?
というまさに根幹の議論が必要だと思います。
そんなことを感じながら、ボクの考える現在のNHKの問題点は以下の4点です。
(1)日本放送協会(NHK)のあり方は今のままで良いのか?
・そもそも必要なのか?
・民放と比較して、何が違うのか?
(2)放送・制作する番組は今のようなもので良いのか?
・“公共放送”として求められるものは何なのか?
・民放でも放送できるものをわざわざ放送する必要があるのか?
(例えば「土曜の夜のプロ野球のジャイアンツ戦」や「出演料の高い歌手などを大勢集めた紅白歌合戦」などは必要ですか?)
※ドラマや映画などはどんな意図で放送(制作)しているんですかね?
(3)経営委員会と理事会のあり方は今のままで良いのか?
・単純に一般の株式会社に置き換えて考えると、経営委員会=株主総会、理事会=取締役会という位置付けに近いと思いました。(このほかに「番組審議会」などがあるようですが・・・)
・まずは経営委員会は、今回のコーポレートガバナンスが機能しなかった現実をどのように判断しているんでしょうか?
(業務執行の理事会メンバーは全員退任させておいて、仮にも“経営委員会”と名のつく機関のメンバーは何も責任を取らないのでしょうか・・・)
・次に、理事会は一般企業で言う監査役にあたる「監事」は社外の人もいるようですが、取締役にあたると思われる「会長・副会長・理事」の全員が社内のメンバーというのはどうなんでしょうか?
(一般企業でも、業務執行を適正な判断で行うために社外の取締役を導入する動きが主流であるにもかかわらず、NHKのような公共放送でこれでは話にならないと思いますが・・・)
(4)受信料の問題はどうするのか?
・支払う人と支払わない人がいる現状はこのままで良いのか?
・「見る人は払う」「見ない人は払わない」という区分けになると、本来の“公共放送”としての役割を果たせるのか?
(例えば、災害時の放送などを考えると「支払っていない人は見ないでください」とはいかないと思いますが・・・)
上記問題を踏まえた「ボクが考える今後のNHKの改革」は、以下の通りです。
●NHKは公共放送として必要、ただし勝ち抜く必要はなく縮小すべき
・放送(制作)する番組を厳選する。再放送の番組が多くなっても構わない。
・できるだけ地域に根ざした、地域ごとの放送を目指す。
●災害などに備えたインフラ整備に重点をおくべき
・災害の際の避難所に指定されている公園などにテレビやラジオの設置を図っていく。(もちろん、太陽電池などを利用した災害時にも機能するような特殊な設備として)
・普段から放送も行っておき、どこにテレビ(ラジオ)があるかも地域住民に周知しておく必要もある。
●開かれた経営委員会(理事会)とするべき
・議事録を出されているようですが、委員(役員)の誰の発言なのか?とか全く分からないのは、国民の代表として出ている意識が不足していると思います。
※経営委員会議事録はみなさんも一度読んでみてはいかがでしょうか。
http://www3.nhk.or.jp/pr/keiei/giji/
・“公共放送”としてこのような大切な会議こそ全国放送をすべきだと思います。
・また、経営委員会と理事会の責任と役割分担が不明確だと思いますので、これを機に一本化を図り、現在の経営委員会の機能はインターネットやデジタル放送を活用した“国民(視聴者)総会”などを検討してみてはどうかと思います。
・ちなみにNHKの再生に向けた改革施策にある「経営委員会の強化」というのは、経営委員会に直属する事務局を設置し十分に活用することらしいですが、これだけでは不十分だと思います。
●受信料は廃止し、税金の一部で国営放送(公社)とすべき
・放送法で定めている「受信設備の設置」の有無で徴収するようなシステムが古いと思います。
・災害時の放送や文化の発展、教育の推進など、公共放送として求められている役割は見るか見ないかという単純な区分けではないと思います。
・もちろんNHKの縮小が必要であるが、税金で運営する国営としたほうが望ましいと思います。(図書館なども受益者負担ではなく、税金で運営しているんですよね?)
※海老沢氏は先の日経ビジネスでは「議論が尽くされた結果、最終的には現在の制度が一番いいと判断される。僕はそう確信していますよ。」と言われていますが。。。
あまりにも「抜本的改革」すぎますかね???
ボクの戯言はどうでも良いですが、このまま放っておかずにキチンと議論をして欲しいですね。
日経ビジネスには「敗軍の将、兵を語る」というコーナーがありまして、そこに取り上げられていました。そのコーナーは題名でなんとなく分かると思いますが“挫折したトップの胸中に迫り、あえて本人に失敗の原因や真相を問う”という内容です。基本的には編集などはしない方針のようで、“敗軍の将”が説明しようとする内容を(記者などが編集せずに)そのまま載せているようです(?)ので、個人的にはなかなか興味深く読んでいます。
※編集をしていないというのはボクの想像です。
みなさん、ハローです。ホディです。
今日は、最近あまり話題にならないな~とふと思った日本放送協会(NHK)について少し書きます。
マスコミもあれだけ大々的に「NHKはけしからん」と報道しておいて、海老沢氏が辞任した後はほとんど話題にもしません・・・
そもそもNHKの不祥事体質といいますか、コーポレートガバナンスが問題視されていたと思いますが、会長をはじめとした理事会メンバーを入れ替えただけでNHK問題は解決したんですかね?
この調子だと、JR西日本問題も経営者が変わっただけで・・・???
そうならないようにキチンとその後の対応についてもしっかりと報道をして欲しいですね!
ちなみに、NHKの「抜本的改革に向けたこれからの取り組み」については、再生に向けた改革施策より項目だけ抜粋しますと、
1 経営委員会の強化
2 視聴者とともに歩む公共放送のサービスの充実
3 視聴者との結びつきの強化
4 再生に向けた体制・組織の改革
5 受信契約と受信料収納の確保
6 役員報酬・職員給与の削減、効率的な業務運営による経費削減
・・・とこんな感じで改革を進めようとしているようです。
ここで、冒頭の日経ビジネスの海老沢氏の話ですが、いろいろ突っ込みたくなるような話も多いですが、ボクは2点だけ取り上げます。
※興味のある方はぜひ全文を読んでみてください。面白いですよ。
デジタル放送時代になって国際競争が激しくなってくると、従来のようなお役所的な体質ではNHKは勝ち抜けない。
受信料制度は今のままでいいのかどうか、国民全体で議論すべきだと思いますよ。罰則規定を設けて全部税金で取ったらいいのか、あるいはNHKを民放化した方がいいのか。日本の国益という視点で考えていかなければならない。
この海老沢氏の話、どのように感じますか?
ボクが思うに、「NHKは勝ち抜く」必要があるのか?という根本的な問題を解決しない限り、抜本的な改革なんてありえないと思いました。
“公共放送”という媒体が必要とされているのか?
必要だとしたら、“公共放送”は何を提供すべきなのか?
というまさに根幹の議論が必要だと思います。
そんなことを感じながら、ボクの考える現在のNHKの問題点は以下の4点です。
(1)日本放送協会(NHK)のあり方は今のままで良いのか?
・そもそも必要なのか?
・民放と比較して、何が違うのか?
(2)放送・制作する番組は今のようなもので良いのか?
・“公共放送”として求められるものは何なのか?
・民放でも放送できるものをわざわざ放送する必要があるのか?
(例えば「土曜の夜のプロ野球のジャイアンツ戦」や「出演料の高い歌手などを大勢集めた紅白歌合戦」などは必要ですか?)
※ドラマや映画などはどんな意図で放送(制作)しているんですかね?
(3)経営委員会と理事会のあり方は今のままで良いのか?
・単純に一般の株式会社に置き換えて考えると、経営委員会=株主総会、理事会=取締役会という位置付けに近いと思いました。(このほかに「番組審議会」などがあるようですが・・・)
・まずは経営委員会は、今回のコーポレートガバナンスが機能しなかった現実をどのように判断しているんでしょうか?
(業務執行の理事会メンバーは全員退任させておいて、仮にも“経営委員会”と名のつく機関のメンバーは何も責任を取らないのでしょうか・・・)
・次に、理事会は一般企業で言う監査役にあたる「監事」は社外の人もいるようですが、取締役にあたると思われる「会長・副会長・理事」の全員が社内のメンバーというのはどうなんでしょうか?
(一般企業でも、業務執行を適正な判断で行うために社外の取締役を導入する動きが主流であるにもかかわらず、NHKのような公共放送でこれでは話にならないと思いますが・・・)
(4)受信料の問題はどうするのか?
・支払う人と支払わない人がいる現状はこのままで良いのか?
・「見る人は払う」「見ない人は払わない」という区分けになると、本来の“公共放送”としての役割を果たせるのか?
(例えば、災害時の放送などを考えると「支払っていない人は見ないでください」とはいかないと思いますが・・・)
上記問題を踏まえた「ボクが考える今後のNHKの改革」は、以下の通りです。
●NHKは公共放送として必要、ただし勝ち抜く必要はなく縮小すべき
・放送(制作)する番組を厳選する。再放送の番組が多くなっても構わない。
・できるだけ地域に根ざした、地域ごとの放送を目指す。
●災害などに備えたインフラ整備に重点をおくべき
・災害の際の避難所に指定されている公園などにテレビやラジオの設置を図っていく。(もちろん、太陽電池などを利用した災害時にも機能するような特殊な設備として)
・普段から放送も行っておき、どこにテレビ(ラジオ)があるかも地域住民に周知しておく必要もある。
●開かれた経営委員会(理事会)とするべき
・議事録を出されているようですが、委員(役員)の誰の発言なのか?とか全く分からないのは、国民の代表として出ている意識が不足していると思います。
※経営委員会議事録はみなさんも一度読んでみてはいかがでしょうか。
http://www3.nhk.or.jp/pr/keiei/giji/
・“公共放送”としてこのような大切な会議こそ全国放送をすべきだと思います。
・また、経営委員会と理事会の責任と役割分担が不明確だと思いますので、これを機に一本化を図り、現在の経営委員会の機能はインターネットやデジタル放送を活用した“国民(視聴者)総会”などを検討してみてはどうかと思います。
・ちなみにNHKの再生に向けた改革施策にある「経営委員会の強化」というのは、経営委員会に直属する事務局を設置し十分に活用することらしいですが、これだけでは不十分だと思います。
●受信料は廃止し、税金の一部で国営放送(公社)とすべき
・放送法で定めている「受信設備の設置」の有無で徴収するようなシステムが古いと思います。
・災害時の放送や文化の発展、教育の推進など、公共放送として求められている役割は見るか見ないかという単純な区分けではないと思います。
・もちろんNHKの縮小が必要であるが、税金で運営する国営としたほうが望ましいと思います。(図書館なども受益者負担ではなく、税金で運営しているんですよね?)
※海老沢氏は先の日経ビジネスでは「議論が尽くされた結果、最終的には現在の制度が一番いいと判断される。僕はそう確信していますよ。」と言われていますが。。。
あまりにも「抜本的改革」すぎますかね???
ボクの戯言はどうでも良いですが、このまま放っておかずにキチンと議論をして欲しいですね。
コメントありがとうございます。
口座自動支払いのボクは、徴収員の追い払い方は分かりません。。。個人的には、公共放送は必要だと感じていますが、やっぱり高いですよね。
この問題については、もちろん受信料も含めてですけど、公共放送のあり方自体の議論になって欲しいとボクは感じています。
今日NHKの徴収員が来ました。なにやら親が騒いでいるなと思ったらNHKの徴収について討論していました。「なんで見てないのに払わなくてはならないのか!!」などと玄関で怒鳴る親。「国民の義務でして・・・」などと弱気な徴収員。結局話はつかずまた後日来るそうです。
実は今日この出来事があったのでNHKについて調べてこのページを見つけました。実際見てみてとても参考になりました。受信料の見直しはやはり必要だと思います。もっと上層部は真剣に議論してほしいです。
まあ無知識で文章力のない自分ですがこれからNHKについて勉強していきたいです。
最後にこのページに出会えて本当によかったです。・・・あとどうすれば徴収員を追い払えますか?!
返信ありがとうございます。
しかもご丁寧なコメントまでいただき、恐縮です・・・
このままのNHKでは駄目だというのは、恐らく国民のほとんどの共通意見だと思います。ただ、改革への思いは千差万別?・・・
ボクはやはり公共放送って何?と書生のような疑問から離れられずにいます。
これからもいろいろ教えてください。
重ね重ねありがとうございます。
私は報道機関としてのNHKが、その基本である受信料について、支払いの自由があることを法的に解き明かし、その上で、納得して払えるような制度にすべきだと思っています。
天下のNHKが嘘で固めた受信料徴収を続けていては、報道機関としての信頼性が根底から失われてしまいます。
海老沢前会長の記事には、色々反論もありますが、ご指摘のように「このまま放っておかずにキチンと議論をして欲しいですね。」は同感です。
これからもよろしくお願いします。
こちらからもTBさせていただきます。
皆さんの議論の参考になれば幸いです。
NHKの問題は、色々な方の意見がありますが、まず公共放送として必要か必要でないかがありますよね。
必要だとすると、国民の多数が望むような経営や番組作りが必要になるでしょうし、必要でなければ、さっさと国の呪縛から解放してあげればいいと思うんだけど。
ちょっと乱暴ですかね・・・
TBありがとうございました。
アタシも拡大路線ではなく、NHKのサービスを今こそ絞込むべきだと思います。「公」とはナニを指し、その役割を問えば自ずとワカルコトなのでしょうが、残念ながらヒトスジナワではゆかないようです。
新日本紀行など、過去の膨大かつ貴重なアーカイブの公開方法の検討もオネガイしたいトコロデスね。
わざわざありがとうございます。
しがないサラリーマンは、経営者の苦労は想像するしかないのですが・・・
がんばってください。
お客様、従業員、そして数多くの関係者に満足していただくよう、日々精進してまいります。