考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

緊張感とか、危機感とか

2010-12-04 22:20:10 | 徒然なるままに

「寮内緊張」

明日はラグビーの早明戦。大学ラグビーの中では、特別な、そして伝統の一戦です。
早稲田大学の選手たちの寮には「緊張」という張り紙が貼り出されたのだとか。
http://www.wasedarugby.com/topics_detail/id=2506
※上の記事の最後の写真。

来た来た、これぞ大事な試合前!という方も多いんだと思うんですが、
個人的には???
正直なところ複雑な心境です。

googleで「寮内緊張」と検索すると、早稲田大学ラグビー部のかつてのある記事がトップに出てきます。

『The Day』

6年前のチームの大学選手権の決勝前のインタビュー記事なんですが、
当時の主将はこんなことを話しています。

今は寮内も特に変わらないですかね。今年はそういうの余りでないんですよ。普段からバカ騒ぎする奴なんていないですし、みんなしっかりとわきまえてくれているんで、当たり前に当たり前のことをするという感じで。『寮内緊張』と墨で書く気もまったくないですよ(笑)

「普段から」、「当たり前」・・・
そうなんですよね。大事なのは試合前だけではない。

個人的には、最後はすべて精神論だと思っていますけど、基本はやっぱり事実の積み重ね、こうありたいという目標とこういう状態であるという状況・結果で、常日頃から実行・改善・努力・勉強をしていくことが大事で、何かの前に/何かあってから「緊張」「緊張」と連呼しても・何度も目にしても意味は薄いと思うんですよね。

そういう中、今週は日本のトップ、菅直人総理大臣が北朝鮮問題に関連して、以下のような発言をしたという記事もありました。

2010/12/01-20:40 時事通信
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010120100692

首相官邸で記者団に「(閣僚には)今後も緊張感を持って何が起きても大丈夫なようにしてもらいたい」と述べ、各閣僚に緊張感を維持するよう求めた。

個人的には「緊張感を持て」とか、「緊張感を維持しろ」なんて、スローガンや指示が意味あるものだとは、なかなか思えないんですよ。
そもそも、緊張感なんてものは意図して出せるものなのか?
緊張感を持っていそうな顔つきや発言をすることは、もちろん可能なんですけど。

政治の話でいえば、緊張感が必要なタイミングで、直接的に「緊張感を維持する」ように求められないといけないような閣僚は、ちょっと資質に問題があるような気もします。
そして、直接的に「緊張感を持って」なんて表現をするしかないんだとしたら、
トップもトップなんですが、大丈夫でしょうか・・・

そんなスポ-ツと政治という全く異なる世界にも関わらず、緊張という言葉でちょうど、話がリンクしてしまい、嫌な気配を感じてしまいました。
ボクは、「緊張」の一端しか知ることができないので、こういう無駄な想像をしてしまいましたが、もちろん「緊張感」自体を否定するものではありません。

大学ラグビーで言えば、4年生にとってはもう二度と味わうことのない試合、そしてその前の時間を過ごしているわけで、否が応でも緊張していることと思います。
大事なのは適度の緊張と、適度の余裕。
そして、「勝利」という学生だからこそ、もっとも大事にすべき目標に向かっていく執念。
ここまできたら、やっぱり最後は精神論、人間力だということも事実。
がんばってほしいと願っています。

最後にもう少しだけ。

知人の会社で、トップが「危機感を持て!」なんて、督励が行われているのだとか。
結構、他の会社でもあるんでしょうか。

緊張感も危機感も、誰かに押し付けられるものではないんだと個人的には思うんですよね。
しかも、そんな危機感がない雰囲気・空気にしているのは、組織のトップに一番の責任があるわけですから。
その会社も、早稲田ラグビー部式の張り紙でも貼ったらどうでしょうかね?

「社内危機」

んんん・・・
効果が出すぎるかな(苦笑)。

 

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