尊敬する友人が好きな作家のひとりである原田マハの「奇跡の人」を貸してくれた。最近は目が疲れるので少しづつしか読み進められないのだけれど、一気に読み終えた。夜も寝ないでと言いたいところだけれど、気が付けば午前4時!!さすがに寝ようと思って灯を消した。それくらいのめり込んで本を読むのは久しぶり。
「奇跡の人」というと三重苦のヘレンケラーとサリバン先生を思い起こす方も多いだろう。明治4年岩倉具視の欧米使節団と共にアメリカに渡った女子留学生の一人去場安(サリバ・アン)は、サリバンを連想するし、盲目で耳も聞こえず、口もきけない三重苦の少女介良れん(カイラ・レン)は、ヘレン・ケラーに重なる。介良れんに眠っている才能を開花させるための二人の長い闘い。それは、明治という男尊女卑の根強い時代を背景にまさに傷だらけの闘いであった。そして、その時代もヘレンケラーとサリバンが生きた時代と重なるのだ。
舞台は青森県弘前。原田マハは、この二人に津軽三味線のボサマとイタコを絡ませ、物語を展開していく。それも絶妙である。久しぶりに一気に読了した。
さあ!気分も良好、絵を描こう!