想いをかたちに

日々起こること、仕事のこと、気になること、
小さなことから気ままにつれづれに書いていきます。

北欧へ アスプルンド「夏の家」

2017-09-07 | 建築探訪

最初の画像は、偶然、私のスケッチブックに丸谷先生が描いてくださった貴重なスケッチ
これもまた非常に貴重な体験でした 

写真はデジカメでも撮っているのですが、読み込めずiphoneの写真です
また、おいおい入れ替えていきたいと思います


夏の家、まずアローチから 

少し、苔むしたシダ植物が生える林、
信州の里山の景色にも似た山の中を歩いて行くと

木々の間に板葺きの屋根が見えてきます
そして白い外壁で傾斜地に埋まりこむかのように立つ「夏の家」が姿を現します

周りの環境と違和感なく溶け込み、とにかく、佇まいがいい


最初は「なんでこんな山の中にアスプルンドは別荘を作ったんだろう」と疑問に思いました

建物に近づき右を見ると、そこには入り江になった海がある素晴らしい景色が広がっていました
ロケーション、まさしくこんなところがあったら、といった最高のところです

しかしながら、まず疑問に感じたのは、その最高の景色に対して、
建物の長い面を向けてではなく、なぜ短い面を向けて建てているのかとういうことです 



この気持ち良さそうな軒下空間からも海は見えません。
シンボルツリーがあり海が見える庭を見ることはできますが

 

海に開く窓も、外から見た印象としては小さい





中に入り、手作りの美味しいパイと、コーヒー・紅茶をいただきながら、

暖炉のあるリビングで、ご夫妻に自己紹介を各自させていただきながら、
お話も聞かせていただきました

そしてそのリビングにあるのが、海に向かった窓です
物語が繋がり、全てに納得できました








佇まい 開放感 落ち着き 肌触り 最高のココチ良さ

ここに来て改めて実感させられました
また、自分の考えてきたこと、目指しているものを肯定してもらえたような
そんな感覚になりました

私にとって、本当に貴重で大切な体験となりました

Charlottaさんご夫妻はじめ、皆様、そしてこの建築に、
心から感謝いたします 




 

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北欧へ 3日目

2017-09-07 | 建築探訪


みなさん、こんばんは

今朝は、丸谷先生に教わったホテル近くの教会見学からスタートしました。



1枚目の写真の奥に2枚目の写真の空間があります。
おそらく古い部分に増築したと思われますが、
古い部分と新しい部分が見事にバランスよく繋がっています。
また、以前の認識から教会は左右対称という固定概念がありましたが、
今回は非対称で空間に奥行きを感じさせてくれました。
設計力の高さに感心させられました。



その後、午前はアスプルンドの「夏の家」に出かけました。
アスプルンドの孫娘さん夫婦がオーナーで、管理されているのですが、
その素晴らしい建築とランドスケープ、そしておもてなしに、
本当に素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
詳しくはこの後に。



午後は旧市街と、ストックホルム図書館。

こちらも、いつかは見てみたかった憧れの丸い閲覧室が有名な図書館。
残念ながら撮った内部の写真を公開するには、
特別な許可がいるということで載せられませんが、
その内部空間は、まさしく未体験の空間。
外部から見るとやはり固い印象は免れなかったのですが、
高窓から柔らかい光が入り、
まさしく本に囲まれた本当に特別な空間でした。

その円の外側もどうなっているか気になったのですが、
閲覧室の円に沿って天井低くこもるスペースがありました。
長く読書に没頭できそうな空間、ここち良かったです。



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北欧へ 2日目

2017-09-06 | 建築探訪

北欧 2日目 ストックホルムで迎える朝です。
朝は散歩から。やはりせっかく来たから街を見る。感じる。
通勤の方々が多い中、カメラを構え、ストックホルム市庁舎が対岸が見えるところまで。
街並みはやはりすばらしい。というか今まで見て来たヨーロッパの街並みでも、
これは?!という街並みにそぐわない建物はなく、全体的に洗練されている印象でした。



そして本日1件目は、アスプルンドのスカンディア・シネマ
今は、特別なイベント以外使うことがなく、通常空いていないのですが、
そこは、特別なご縁があり、私どもだけのために特別に開けていただき、
見せていただきました。

街をイメージし、そこから各家に行くように個室空間への演出があったり、
スケールも、ヒューマンスケールで随所に気の利いた設えがあり、
とても居心地のいいシアターでした。 




2件目は、ノーベル賞の晩餐会で有名なストックホルム市庁舎。
アスプルンドの先生、エストベリの設計で1901年に、若手職人の手で作られた建物です。

まず、正面の門から中庭に入り、目の前に広がる広場から川辺までの抜け、一体感。
なんとなく、ベネツィアのサンマルコ広場を思い起こしましたが、
ノーベル賞の晩餐会が行われるホールは、もともと中庭にする設計で、
その中庭は、当時エストベリが視察をし気に入ったサン・マルコ広場のような中庭を作りたかった
とのこと。



いつの時代も、建築の設計にはどこか、参考にするものがあるのだと改めて感じました。
イメージを受け継ぐ、もしくは真似して、よりいい空間ができればいいというだと思います。
そのために、いつの時代も建築に携わる人は、やはり幾つになっても、
世界の街、名建築を見てまわる必要があるのだと思います。 
 




そして、3件目は、アスプルンドの森の墓地。
私にとって一つの憧れの地でした。
実際訪れ、そのランドスケープ(外部計画)の素晴らしさを感じましたが、
実はそこは、同年のレヴェレンツが共同設計者として担当していたとのこと。
これもまた、お互いを生かし、共同で行うことの意味を改めて感じました。

もう一つ深く感心させられたのは、
大切な人の死という言葉にならない深い悲しみと向き合う人たちに対する
その場所としての二人の建築家としての本当に真摯な姿勢です。

森に帰ることを自然な流れであることを連想させるランドスケープと建物、
空間構成による光と陰、そして角を極力無くし、まわるいディテールによるその空間は、
「優しさ」を感じさせてくれ、松林のその松の足元にある墓地はなにか神々しく、
亡くなった方がそこで眠れてよかったとさえ感じさせてくれるのではないかと思いました。

なかなかは入れない、待合室や大礼拝堂、そして、森の斎場の内部まで見学できたことは、
非常にありがたいことでしたが、それもあってか、
そこまで思わされたのは、初めての体験でした。














このアングルで冬の写真のスライドが、18年前、最初に私がこの建築を知ったきっかけで、
見た瞬間に、ここに行ってみたいを思ったのを鮮明に覚えています。

 




最後に中は見れないということで外観でしたが、
その共同設計者、レヴェレ ンツ設計の教会を見ることができました。
ボリュームは佇まいよく抑えられ、そのレンガの表情は趣深く、
なんとも言えない表情をしている建築でした。 

 


.

夜はこの旅行でご一緒している方々のうち6人の方と、
スウェーデン料理が食べられる1908年創業の老舗レストランへ。
美味しいピッティパンナというジャガイモとお肉を炒めた上に目玉焼きをのせた料理と、
スウェーデンビールで、本日の見学の話、建築の潮流の話などで盛り上がり、
楽しいストックホルムの夜となりました。 

 

 

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北欧へ

2017-09-05 | 建築探訪

みなさん、こんばんは

本日から日本を離れ、
ドイツ・ミュンヘン経由で、スウェーデン・ストックホルムに来ています。 

学生時代に、益子義弘先生にスライドを見せていただいたアスプルンド、
そして、住宅に関わる人間としてその建築を体感しておきたかったアアールト、

今回念願叶って、丸谷博男先生コーディネートの
「今、改めて触れる北欧デザイン A.アールトとG.アスプルンド」
に参加させていただくことができました。



乗り換えで降りたミュンヘンの空港では、
vitra社のモバイル・PCのウェイティングコーナーがあり、目を引きました。
vitra社はスイスの家具会社ですが、
本社の周りには建築家がいくつかモデルルームも作って展示しているとのこと。 
早速、今回の旅行の意味を再確認させられました。

そして、日付変更線ギリギリ、 ストックホルムのホテルへ到着しました。

明日から、思いっきり、北欧デザインを体感し、吸収したいと思います。 


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復原された東京駅

2012-08-23 | 建築探訪


今日は、東京駅前、丸の内へ出張でした。そこで目にした東京駅。

ここ数年復原工事でシートが張られていましたが、その工事も大詰め、
ほぼ外観は全貌は明らかになっていました。久しぶりに見る赤煉瓦。

内部は今まで見たことのない鉄の柱と梁が姿を現していて、
改札を出てまずその意匠に好奇心をくすぐられました。



(確か)2010年に解体まで完成した八重洲口の大丸とあわせ、
復元された歴史と新しい建築のおりなす、
現代の景色がそこにはありました。



今年の10月竣工予定だそうですが、
東京ステーションホテルには、是非一度泊まってみたいと思います。
そこから八重洲通りを介した東京湾側の景色を見てみたい。

大丸が、駅にはりついた壁のような建物から、
このツインタワーの形状になったのは、
東京湾の海風を皇居の緑地までぬけさせるためだったと、
何かで見たことがあります。

できれば、その東京湾の海風を感じてみたいと思います。
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富士屋ホテル

2012-08-16 | 建築探訪


お盆、どこにも行かないのはと考え、最後に箱根へ行って来ました。
息子ももう少しでお兄ちゃん、一人でわがまま言えるのももう少しなので。
当初家族みんなで行く予定でしたが、
身重の家内は、体調を考え留守番で、
息子と母と三人で行きました。

そこで見たのが富士屋ホテル。
明治11年創業の老舗ホテル、今回行って新しい発見がありました。
それは、傾斜地を活かし、エントランスの歩車分離ができていること。



元々あった最初の玄関。



その外側レベルを人工地盤で広げ、
庭とし人々が歴史的建物や景色を楽しめるスペースに。



その下は、車寄せがあるエントランス。

中もその先の庭園も歴史を感じさせると共に、
何気ない居心地のよさを感じました。
歴史があるから居心地がいいのではなく、
居心地がいいから残り続け歴史的建物となったと思います。
やはり建築はこうでないとと思わされました。
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雨の京都

2010-11-03 | 建築探訪

皆さん、こんばんは。

スタッフブログにあった“京都”、

実は、私は先週行ってきました。

残念ながら“紅葉”はまだでしたが。




毎年、長野県住宅協会主催で、

畠山博茂先生コーディネートによる研修旅行です。

畠山先生は「近代数寄屋」の巨匠・吉田五十八の弟子の1人。

この研修では国宝、重文級や一般公開されていないの建築を見ながら、

色々と教わり、また、質問にも答えていただき、

本当にいつも勉強になっています。



今年は、大徳寺の塔頭である孤篷庵と真珠庵、

そして、聴竹居百楽荘佐伯邸



一日目はあいにくの雨でしたが、

「雨の京都いいね。」「日本庭園は雨がいい。」

という声が。私も確かにそう思いました。

ふと、雨もいいと思える京都とは、なんなんだろうと。

ほぼ毎年行っていながら、奥深い魅力を再確認しました。



孤篷庵と真珠庵は、私自身2回目でした。



孤篷庵は小堀遠州が建立しましたが、その中には、

建築教科書にも載っている「忘筌」という茶席があります。

有名なのは、西庭に面した上半分の障子。

それが、景色の下半分を切り取る装置であると同時に、

実は西日よけの役割が主であり、

下に置かれた手水鉢と天井は光の反射を考えつくられています。

やはり、自然の摂理をいかに生かすか。

庭の植栽、石敷きによりできる景色。

その自然を楽しむ工夫とその感性に改めて感服しました。



真珠庵は、あの一休禅師が開祖とされる塔頭。





庭とのつながり、庭の眺め、光と影。

それを生み出す配置は、今ではなかなかここまでやりきれませんが、

この感覚は、自分の中に入れておき、生かしていきたいと思います。



この庭は、七五三に配置された石が特徴とされています。

これはこれで、いい庭だと思いましたが、

以前は東山の大文字まで見渡せ、借景庭園だったそうです。

ビルが建ち、その景色がなくなったとのことです。

それは残念だ。新しいモノは。。。と嘆くのは簡単です。

しかし新しいモノがつくられるのは、経済的な側面もあり、

いたしかたないことだとも思います。

やはり建築は風景をつくるということを、

少なくとも私たちは頭に入れておかなくてはいけません。





上部にあった写真もそうですが、

大徳寺にはこのような塀の意匠がありました。

職人さんのアイデアでしょうか。



その中に恵比寿様も居ました。

こんな遊び心というか、しゃれというか。

こういうところも、いいですね。


一日目を書くだけでも、これだけ長くなってしまいました。

二日目はまた後日アップします。

お読み頂き、ありがとうございました。

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鹿児島にて

2010-07-08 | 建築探訪
皆さんこんばんは。

鹿児島での研修は、

心配された天気も、桜島は見えませんでしたが、

雨は降らず、日が照り、暑いぐらいでした。


研修は、シンケンさんがホスト企業で、

1日目、施工中現場から竣工現場、オーナー宅を見学し、

2日目は、社長、スタッフの方などの講演。


前からずっと見たいと思っていた会社でしたし、

やはり期待通り、内容の濃い、刺激が多い研修でした。



手法より思想。

それを伝え、形にまでしていく。

自分が好きな仕事をする、

自分が住みたいと思う家をつくる。



そういうことができれば、

もちろん仕事が楽しくなる。

そのために、ものすごい探求と

常識にとらわれない、

しかし、奇抜すぎない、

柔軟な発想をされていると感じました。



今回の参加された企業は、全国から、

名だたる工務店がずらり。

その方々とお話しできるのもあわせ、

本当に勉強になる研修でした。



いろいろと講演、ご案内頂いた社長はじめ、

スタッフの皆様、誠にありがとうございました。
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北京 四合院と街並み

2010-02-18 | 建築探訪

皆さん、こんにちは。

私は今、所用で中国に来ております。

今は旧正月、外では爆竹の音がやみません。

どこかでなっています。

 

北京では、是非見てみたかった「四合院」の

ホテルをとりました。

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「四合院」というのは、中国の伝統的民居のひとつ。

敷地があったら、いっぱいに建物を造り、

中庭で光や風を住居に取り入れたり、そこで、何かやったり。

言い方を変えれば、「コートハウス」といってもいいかもしれません。

 

だいぶ経済成長で壊されたと聞いていましたが、

残っていて、しかも、ホテルとして泊まれるとわかり、

早速、そこにホテルを決めました。

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吉慶堂(ji housecn)」というそのホテルの周辺は、

古い街並みが残る地域で、

古い建物を改装した店舗・レストランが多く見られました。

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それと、やはり寒い。ずっと氷点下だったと思います。

松本よりも緯度は上なので当たり前ですが、

全面凍っている湖を子どもの時以来久しぶりに見た気分でした。

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食事はホテルで戴きましたが、

それもまた家庭料理で、中国の日常を感じられました。

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食後は、地下で一休み。

四合院にこんな地下がつくれるとは、思いませんでした。

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日常生活の延長で迎えてくれる感じが、

非常に心地よく、良い時間を過ごすことができました。

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新しいことへの挑戦 えんぱーく

2009-10-30 | 建築探訪

皆さん、こんにちは。

昨日、塩尻市に建設中の「えんぱーく」を見て参りました。

建築士会、事務所協会主催の現場見学会。

用途は、図書館、交流センター、事務所、飲食店舗。

この建築の特徴は、全国初のPC壁柱。

コンクリートの壁状の柱で建物を支える構造。

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この風景は初めてです。

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内部はこのような感じ。

現場担当の方のお話を聞いていても、

やはり、初めてのことということで、

いろいろとご苦労はあるみたいです。

ですが、新しい事へ挑戦している気概を感じました。

既成概念にとらわれない。

挑戦をする意味。

その挑戦をどのようにやるか。

いろんな意味で、大変だとは思いますが、

やり甲斐はあるのではないでしょうか。

できあがりが楽しみです。

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