想いをかたちに

日々起こること、仕事のこと、気になること、
小さなことから気ままにつれづれに書いていきます。

松本暮らし

2009-03-27 | 信州まつもと

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みなさん、こんばんは。
今日は東京で、「第8回 松本暮らしセミナー」のお手伝いをして参りました。
主催は、松本市・NPOふるさと回帰支援センター・NPO信州ふるさと回帰情報センター。
上の写真は、ふるさと暮らし情報センターが入っているビルですが、そこで行われました。
行ったときは私もどこだか迷ってしまうぐらいだったので、
正直、もっと分かり易いところでやればいいのに。と思いました。

それが、会場に着くとすでに、

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相談カウンターはいっぱい。
この後、後ろに順番待ちができていました。

驚きでした。こんなに松本に興味を持っている方がいるとは。
実は今、Iターン希望者のHP累積アクセス数で、
宮崎県を抜いて松本市がトップだそうです。
みなさん、農業やりたいとか、自然に近いところで暮らしたいなど。
住みたいところは、田園だったり、山間だったり。
もう何年も探しているという方から、
最近、松本を考え始めたという方まで。

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セミナーが始まる頃には、満員御礼です。
セミナーでは、実際松本に東京から移住されたご夫婦の話もあったのですが、
私も、興味津々、おもしろく聞かせて頂きました。

自然があって、山、空、その広さが違う。
田舎だけではなく、自然と都市の距離・バランスがいい。
田んぼの稲穂など、四季を目で見て感じることができる。
子供を育てる、感性を育てられるのがいい。
でも、交通マナーは悪いかな。
また、身内・友達と離れたのはやはり少し寂しいかな。
今年は温かかったけど、去年は本当に寒かった。
でも実際東京に比べ車を使うことが多いから、なんとかなる。

などなど。

地元の私では出てこない感想・表現で勉強になりました。
また、「ここまでいろいろ自分は松本について話せるのかな。」とも。
先日の景観シンポジウムでも「松本らしさ」ということが話題に出ました。
それぞれ、一人一人の中に、「松本のここがいい。」というものを持つことが、
だと思ってはいますが、いざ、自分の言葉にしようとするとなかなか。

みなさんは、自分が住んでる場所のいいところ、すぅっと出てきますか?

もう一つそのご夫婦は、移住に関してしっかり話し合ったそうです。
移住の必要性について二人で結論をしっかり出せたから、
今、多少の苦労があっても乗り越えていけるそうです。
これも良いお言葉で、しみました。

私はみなさんのお住まいのお手伝いをさせて頂いていますが、
やはり大切なのは、その過程というか、
ご家族同士、私たちとの話し合い、打合せが非常に大切だと思います。
迷われているときは、一緒に考え、何とか答えを出していきます。

自分たちで出した答えだからこそ、愛着がもてる。
何かあってもよくしようと努力できる。
その先に充実した生活があるのではないでしょうか。

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一級建築士免許証明書

2009-03-24 | 住まい・建築

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みなさん、こんばんは。
まず今日は、

「侍ジャパン、世界一、おめでとう!!そして、ありがとう!!」

やはり、自分の国が世界一になるというのは、うれしいものですね。

しかも私の場合、自分がやっていた野球だったので、
この何日間か、しっかり熱くなって応援していました。

その決勝戦が終わるか終わらないかの9回あたり、
私は、地方事務所で一級建築士免許証明書を受け取っていました。
今年から、カード型になりました。大きさは車の免許証と一緒です。
今までは、B5サイズの紙の賞状のようなものでした。
これも、耐震偽装以降の建築士法の改正でこうなりました。

本当に私が社長になってからの3年間、
建築業界は世間より一足早くいろいろと波が来てました。
建築基準法改正、建築士法・建築業法の改正、瑕疵担保履行法の成立、
住生活基本法をはじめ、今年成立した長期優良住宅普及促進法。

今まで、それほど意識されてなかったというか、重要視されていなかったかもしれない
「建築士」という、国家資格。ならびに、職能。
昨今は、本当にその重要性というか、、責任の重さを日々痛感しています。

今日の免許も、「常に携行しその重要性をまず自分で感じなさい。」
と言われているようでした。
この資格をもっているだけでは、もちろん何の意味もありません。
これを生かし、みんなと協力し、
どういうもの・価値を社会につくっていけるかだと思います。

まだまだこれから、がんばらなくては。
侍ジャパンにもパワーをもらって。

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完成内覧会 ありがとうございました。

2009-03-22 | 会社イベント

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みなさん、こんにちわ。
先日、お客様のご厚意で開催させて頂いた完成内覧会。
沢山の方々にご来場いただき、誠にありがとうございました。

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私が考えているところ以外に関心をもたれたり、
お子さんは、土間のご家族の手形に自分の手を合わせてみたりと、
みなさんから、いろいろなことを発見させてもらいました。

玄関入った瞬間に「わぁ、すごい!」
と歓声をあげる方も何人かいらっしゃって、
たまたまいらしたお施主様のお母様が、
「歓声を聞いたときは、私も本当うれしかったわぁ。」と笑顔でした。

また、両会場ともお施主様ももちろんいらしたのですが、
しみじみとご自分の住宅をご覧になり、
「いやぁ、かたちになりましたね。」と一言。また、

「本当に国興さんは皆さん良い方々で、皆さん自分の担当のように接してくれる。
ありがとうございました。」

「本当に職人さん、みなさん一生懸命やってくれて、いい人達で、
ありがとうございました。」

と、最高の笑顔と共にお言葉をいただきました。

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すると、横にいた担当者が、
「この笑顔を見るために、この仕事してるんですよね。」
と一言。

私共の仕事は、大きいものを扱う分、お客様の大きなご期待に答えられるよう、
一生懸命やり、途中大変なこともありますが、最後にお客様の笑顔が見られる。
有り難い言葉がいただける。
その瞬間は、本当にうれしく、何にも代え難いものです。

そんな仕事をこれからも、みんなでしていきたい。
と想いを新たにさせられた完成内覧会の2日間でした。

最後になりましたが、ご来場いただいた皆さん、
会場を快くご提供していただいたお施主様、
本当に、ありがとうございました。

また、ご尽力いただいたスタッフ、協力業者のみなさん、
お疲れ様でした。

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完成内覧会

2009-03-20 | 会社イベント
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おはようございます。

今日明日と2日間、波田と明科の2会場で、
完成内覧会を、お施主様のご厚意により開催いたします。

2つの住宅ともお施主様の想い、こだわりがいっぱいつまり、
また、つくり手側の想いも入った住宅に仕上がっています。

ちょっと天気が心配ではありますが、
是非とも足を運んで頂ければと思います。

ちなみに、私は主に波田会場に居る予定です。
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誕生日 + プレゼント

2009-03-17 | 現場・会社の風景

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こんばんは。
実は、昨日(3/16)は私の誕生日でした。
スタッフの皆さんからたくさんのプレゼントをもらいました。
最初の写真は、花束。
バラが、レインボー!!
これすごく珍しいみたいです。

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これ(上)はスピリッツ。中にガラスでできた人が。。。 じゃなくてサボテンでした。
私、人が好きなので。。。
お酒は好きですが、お酒をのみながらいろんな人と話すのが好きなんだと最近思います。
実際、家で一人呑みしても、一杯で終わってしまいますが、人と呑むとエンドレス?!
これは、それを象徴しているような。。。

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上左は、不安定グラス。ある意味で、私を表しているような。
ふと、斜めのテーブルに置いたらどうなるかと、思ってしまいました。
傾いたところには、このグラス、必要でしょう。
上右は、木でつくられた、鹿(?)のパズル。 Made in Finland.
私が惹かれる北欧。真剣に今朝つくってしまいました。

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周りは、フィンケル。
最近プロの選手でもつけてる人をTVで見ます。
もらった時から早速つけてみました。体の調子がいい気がします。
私、素直なんでしょうか?そう信じたい。
真ん中は、ゴルフのグリーンマーカー。
しかも、私が使っているパターのメーカであり、使っているパターの形をデザインしたもの。
これを使えば、課題のパットがよくなり、石川遼君のようなバーディーが!!

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上左は、タイピン。私の好みの直線的であり、素材感があります。
そして、フォトハンガー。部屋に服を掛けるように写真をかける。おもしろいです。
実は、学生時代、友達と一時期写真サークルを作って、いろいろと写真撮ってました。
今も、その一端を、このブログの写真を見て感じて頂ければ幸いです。

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これは地球パズル。はじめてみました!3Dパズル!
「時間ないと思いますが、ある時に作ってください。」という言葉と共に頂きました。
地球。今、話題になっており、なおかつ、企業として常に意識しなくてはいけない象徴。
パッケージ、すっごく綺麗です!
今まで、地球をみんな意識していたら世界がこんなになっていなかったかな?
地域的にも時間的にも近くしか見てこなかった、見えなかったのではないでしょうか?

昨日は、みんな本当に私のこと見てくれている!
と実感しました。

本当に、本当に、うれしいです!
みんな、ありがとう!!
こんな、私、ですがこれからも宜しくお願いします!!

いろいろ感慨深い一日でした。

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なかま

2009-03-15 | 信州まつもと

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みなさん、こんばんは。

突然ですが、私、昔は高校球児でした。
まじめに甲子園を目指し、白球を追っかけていました。
その母校の野球部に、この程OB会からの寄贈により雨天練習場が完成し、
先日、その竣工式が執り行われました。

もう十数年ぶりに高校のグランドに足を踏み入れたのですが、
いろいろと変わっていて、でも、ベンチやバックネットなんかはそのままで、
何ともその頃を思い出し、懐かしい気分でした。
ほんとに高校時代は、野球中心の生活だったと。。。

この雨天練習場ができたから、すぐどうこうということはないと思いますが、
甲子園めざし、一歩ずつ前進してもらえればと思います。

昼食はグランド横の会館で、今年の卒業生(3年生)とともに食事会。
滅多に話すことのない世代と話ができ、いい時間を過ごせました。
その3年生達をみていて、一緒にやっていた私の同期とのことも思い出しました。
一人が「本当にこの仲間と出会えたことがよかった。」
と話していましたが、確かに野球部の仲間は特別だと思います。
一年のうち360日以上は時を共にしていた仲間。
今でもあえば、何でもしゃべれる仲間。
その仲間からいろいろ助けられているな。と実感しています。
また、OB会を通じて知り合う先輩後輩も、同様に非常に有り難いご縁です。

この日もまた、仲間が増えたような気がしました。
私もずっと上の先輩にもいろいろと本当にお世話になっていますが、
私にとってずっと下の後輩と会って話して、その気持ちが少しわかったような気がしました。
時間を超えても、同じ場所で同じ目標で頑張っていた後輩。
共感できる、共有できるから、初めて会ってもそうじゃない気がしてくるのかもしれません。

みなさんも、もちろんいろんな友達・仲間がいらっしゃるとおもいます。
そんな旧知の仲で、またはそこから広がるつながる仲で
また新たな発見をしてみてはいかがでしょうか?

その午後は、松本市景観シンポジウムがありました。
ここでも、いろんな話が。
後日また、ご報告いたします。

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“絆”

2009-03-13 | 講演会・セミナー

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先日、高野登さんの講演会を聞いて参りました。
この方は、ホテル リッツ・カールトン 日本支社長。
松本大学ホスピタリティーカレッジの公開講座ということでしたが、
昨年に続き、今年も聞きに行って参りました。
今回は、スタッフ9人と共に。
昨年聞いて非常に勉強になり、ヒントも頂いて実践しようとしておりますが、
これがなかなか。。。。。
今年も、もちろん沢山勉強になりました。昨年の復習と新しいヒントと。

そのたくさんのお話の中から一つ。
人というのは、自分に関心を持ってくれる人がいることが一番うれしいそうです。
花での実験があるそうですが、3つの部屋に同じ花を置き、
一つには、毎日「きれいだね。」と声をかける。
二つめには、毎日「おまえは見にくい。」と声をかける。
三つめには、その部屋にすら入らない。
どれが一番先に枯れると思いますか?三つめの花だそうです。
マザーテレサいわく、「愛の反対語は無関心。」だそうです。

人に関心を持ってもらいたければ、まず自分が人に関心を持つこと。
人のことを感じようとするアンテナを磨くこと。ちゃんとチューニングをあわせること。
そして、キャッチしたものを次に形にしていく。
まず自分から関心を持つことからはじめ、形にしたことによって、
人から関心を持ってもらえる。このとき、人は成長できる。
サービスをはじめ、仕事は感じる考えるの連続。
ただの作業と仕事とは明らかに違う。

しかし、今日本は周りにものがあふれ、人間が弱くなっているそうです。
五感をつかった感じる力、考える力、アンテナの受信力。
このまま弱くなりすぎてしまったら。。。。。

私もまずは、アンテナをもう一度磨いてみようと思います。思い込みに気をつけて。
この大変な時代は好機だそうです。
穏やかな海では、優秀な船長は生まれない。

みなさんも今だからこそ、感じるアンテナ、まず伸ばしてみてはいかがでしょうか?


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信州松本の山々 アルプス

2009-03-12 | 信州まつもと

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昨日の朝は、町会のゴミ当番で朝6時過ぎから外に出たのですが、
久しぶりにとにかく寒い。気温は氷点下だったと思います。

ふと、北西の山々を見上げると、アルプスの山々が、赤い!朝焼けです。
「赤富士」ならぬ「赤アルプス」でした。

とっさに写真!と思ったのですが、手持ちがなく、残念ながら上の写真は、
今朝7時過ぎのものですが、この山々が赤くなったのをご想像頂ければと思います。
非常にきれいというか、幻想的でした。
澄んだ空気の寒さ、アルプスの山々、これが松本の朝だなあ。と改めて実感。

この盆地にお住まいの方は、ご覧になったことがあるかもしれませんが、
もし、ご覧になったことない方は、少し朝早く起きて外の山々を見てみてはどうでしょう?
また、旅行などで松本に訪れる方は、
冬の間天気がよければ、「赤アルプス」も見ることができるかもしれません。

私の友人も松本を車で走っていると、「山が近い!」と感嘆してくれます。
「この山並みが世界遺産だ!」とお話ししている人もいました。
現在、松本城を世界遺産にという運動がありますが、周りの街並みとの兼ね合いで、
非常に難しいといわれております。松本城しかその当時の趣を残していないと。
この山並みはもちろんずっと昔からこの姿だったのでしょう。
足下の景観は。。。
今、景観・
街並みについても、住宅の資産価値を高めるため重要だといわれております。
「家一軒からまちづくりははじまる。」と言われたことがありました。
私は、「ベンチ一つ、鉢一つからでもまちづくり。」だと思います。
それは、まず、ひとりひとりの気づきと行動・気遣いががまちづくりだと考えるからです。
東京谷中・根津・千駄木を勉強してそう感じました。

みなさんも、自分の町を少し気をつけて見てみると、いろいろな発見があると思います。
その発見により、またその町が好きになったり、何かしてみたくなったり、
それがまちづくりの第一歩なのではないでしょうか?

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CASBEE キャスビー

2009-03-10 | 住まい・建築

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今日は松本市にて開催された長野県建築士会主催の
「CASBEE戸建評価員育成認定講習」に、
会社スタッフ4人と行って参りました。

「CASBEE」とは、建築物の環境性能で評価し格付けする手法です。
環境性能といっても、断熱気密性から周辺環境、地域環境、資源環境、
エネルギー消費等々いろいろありますが、
それらを環境品質・性能と環境負荷に分類・再構成し、総合的に評価・明確化することができます。
どう評価するかというと、戸建て住宅の場合、
その住宅に対してソフトを使い各項目(80小項目)を入力し自己評価を出します。
曖昧だった部分を、しっかり分かりやすく目に見える形にしようとするものです。
また、ある一つの性能だけを突出させるのではなく、バランスが重視もされます。
正直私も、こんなに入力する項目があるのかと驚きました。

講師は、住宅技術評論家の南雄三先生。
住宅を多角的に捉え、もちろんハードの性能からソフトまで非常に詳しい先生です。
実は何年か前、先代社長の時に松本にお呼びし講演して頂いたことがあります。
その時のテーマは先生の著書と同じ、『「資産になる家・負債になる家」講演会』でした。
なんかまさに最近のテーマのような。。。
もちろん私もお話を聞きました。講演会は非常におもしろかったのですが、
まだ私が院生だったからか、その時はあまりピンときていませんでした。

今日の講習会は、テキストを使ったCASBEEの講習でしたが、
ところどころ南先生の講演会のようでもありました。
  なぜ高気密・高断熱が必要なのか。
  なぜ環境を意識しなくてはいけないのか。
  なぜ日本の家は価値が低いのか。資産になる家とは。
  なぜ日本の家は消費物なのか。
  なぜイタリア人は年収が少ないのに別荘やボートをもっているのか。
  過去や今の状況から何を勉強するべきか。
  なぜこんなに法律や制度ができたのか。
  建築業界の私達が何を考え、何をやっていくべきか、どう伝えるべきか。
  などなど
今回の先生の話は、もちろんCASBEEのことも勉強になったのですが、
私にとって、その辺のところもいろいろと共感でき刺激になりました。
以前の講演会との印象の違いに、
私自身も少し成長できたのかな。と、ちょっと感じてしまいました。

住宅産業は、今日の話を聞いても、
法律・政策をはじめ、この不況もありいろいろと変革期にきています。
その状況の中で私どもはどう変わり、何をするべきか?
勉強を重ねながら、自分を信じ、自分の仕事を信じ、つくるものを信じ、
前を向いて邁進したいと思います。
そんな想いも新たにした講習会でした。
みなさん、よろしくお願い申し上げます。

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世界遺産 客家土楼

2009-03-08 | 住まい・建築

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こんばんは

今日は、夕方同級生の美容院にいたとき、
世界遺産の番組が始まり、ナレーションで「土楼(どろう)」と聞こえてきました。
今日ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、
「土楼(トゥーロン)」というのは、「客家土楼」「客家民居」ともいわれる
中国の福建・広東・江西省に渡る地域に現存する伝統的民居です。

この民居研究をしていたのが、先週このブログにも書いた恩師の研究室でした。
一応番組最後のテロップをチェックしてみると、監修で先生の名前が出てきました。

そんなわけで、私も在学中に江西省の調査に同行させてもらいました。
江西省は四角い方形のものが多かったのですが、とにかく大きいものが多く、
山道を車で抜け田畑の中に見えてくるその存在感に圧倒されました。
騎馬民族の地域で、一族を守るためにみんなで集まって住む民居。
最盛期は約900人、今でも120戸600人あまりが住んでいるというものもありました。
建築面積が10,000㎡。100m×100mの城壁の中に、家畜も一緒に住んでいる。

調査で私達学生は、ひたすら実測するのですが、とにかくこのスケールです。
時間切れになりそうなときは、一部歩測なんてこともありました。
ちなみに私の一歩は88㎝。これが帰ってから図面におこしてみても結構あってるんです。
また電気が来てないところもあり、薄明かりの部屋で図っていると、
首元に鼻息を感じ、振り返ると牛がいた!なんてこともありました。

世界的に成長を続ける中国ですが、この客家民居の生活はほのぼのしたものでした。
子供は元気で、私達のことを興味深そうに見つめ、くっついてくる。
カメラを向けると何ともいえない笑顔を見せてくれる。
民居中、風通しの良い日陰
で佇むおじいちゃんおばあちゃん達。
一回、近くに食堂がなく、民居の一つのお宅にお邪魔し昼食を頂いたことがありました。
調理はかまどのような台所でされて、炒め物何種類かと白いご飯を出してくれました。
茶碗にご飯をもらい、その上におかずをのせて食べるのですが、これがおいしい!
みんなが入れる部屋などないので、外部通路にいすを出してみんなで食べる。
そんな雰囲気もあってか、一番おいしかったといっても過言ではないくらいでした。

この客家民居からは、華僑や政府高官になっている人たちがいるそうですが、
その人達のルーツを肌で感じさせられた気分でした。

いろいろ話は尽きませんが、最後に一つ、
客家民居をまとめた本が昨年出版されました。(上の写真)
「客家民居の世界
孫文、小平のルーツここにあり」
興味をもたれた方は是非ともご覧ください。
またある方のお言葉を借りれば、地域や学校の図書館にもご推薦ください。

この学生時代の体験は、日本ではできない本当に良いものでした。
先生はじめ、お世話になった皆さんに感謝しております。
特に私のような建築に携わるものは、空間を作るわけですから、
やはり、実際見て肌で感じるというのは大事だと思います。
そこには、写真には現れないものを感じることができるからです。
自然にそういうものは私達の仕事に反映されるんだと思います。

でも、これは建築に関わる人だけではないのかもしれないと最近思います。
今、インターネットやメディアの発達でいろいろ情報を得ることができますが、
それは、誰かが発信した情報であり、実際どうかはわかりません。
私は、人との出会いもそうだと思います。
なかなか実際見聞きし感じることはできませんが、
それをしようとする姿勢だけは、持ち続けたいと思います。

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