AKB48の旅

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マジすか学園4 第4話

2015年02月04日 | AKB
各回逐次、感想を書いてくつもりはなかったんだけど、なんか触れずにはいられない感じ。第4話、言わば「バカモノ」編の落とし所は「あしたのジョー」の力石戦だったんだけど、それって何か分かったようでいて、どうにもビミョーな感じ。予定調和というのとは違うと思うけど、なんちゃって本歌取みたいな、どっか居心地の悪さみたいなのが残る。

とは言え、今回も台詞廻しがオモシロい。ソルトにストレートに「しょっぱいのはキライ」と言わせてみたり、「(てっぺんは)退屈だよ、とっても。達成感も何もない。空虚さがあるだけ。」とさくらに向かって語らせたり。このソルトの人物造形が秀逸。

マジすか学園4の世界観の中で、前田さんの存在がどう設定されてるのか、それとも、マジすか学園1,2とはまったくのパラレルワールドで無関係なのか分からない。けれどもリアルのAKBの写像と言う視点からは、このソルトの設定は、前田さんが去ったあとの喪失感、そしてその脱学習にもがき苦しんだ当時のAKBの、見事なカリカチュアになってると見なせそう。

そこにさくらが昇ってくるという作劇は、「空白の中心」を埋めるかのごとき、正に日本的な構造となってるという見立てになるし、それ以前に、ベタではあるけどメタドラマとして宮脇さんを担ぎ上げる、そしてそれをリアルへと落とし込む、そんな願望とも取れる。と言うかファンの意識を誘導する、サブリミナルというと違うけど、ある種プロパガンダ的な仕掛けとも取れなくもない。

一方で、さくらを諭すように、みなみには敗者への眼差しを語らせてた。それってまんま仲谷明香さんの「非選抜アイドル」の視点であり、AKBの最重要な特徴の一つであるところの共同体意識ということになる。これを語る最適任者は、言うまでもなく当事者そのものと言える高橋さんなんであり、宮脇さんに対する教育的指導としても申し分ない。ホント、今回のマジすか学園4の設定は見事としか言いようがない。