わたしはこうして病床に就いておりましたが、少し良い時には雛菊や瑠璃草を以って美しきサツキの中央に聖母のために花冠を造るのを楽しみとしていました。時は皐月の中半で自然界は春の花で飾られているのに、ただ一つこの「小さき花」が病気のために、色が褪せて衰えるほど萎んできました。しかし私の寝台の傍の一つの星…即ち天の元后の不思議な御像がありましたから、この小さき花が度々その花冠を愛すべき星のほうに向いておりました。
ある日、父は私の部屋に入って来られましたが非常に心配した様子で姉マリアのほうに進み「今すぐにパリのノートル・ダム・デ・ビクツアール(勝利の姫君)の天主堂に書簡を出し、この小さき女王の全快を願うために、9日間のミサ聖祭を捧げて貰うよう、願いなさい」と申しました。ああ、私はこれを聞いて父の篤き信仰と愛情をいかに深く感動しましたでしょう。すぐに起って父に向かって「治りました!」言いたかったのですが、実際、私が全快するには是非大なる奇蹟がなければならないのでありました。ところが慈しみ深き聖母はこの大いなる奇跡を行ってくださいました。
読んでくださってありがとうございます。yui
ある日、父は私の部屋に入って来られましたが非常に心配した様子で姉マリアのほうに進み「今すぐにパリのノートル・ダム・デ・ビクツアール(勝利の姫君)の天主堂に書簡を出し、この小さき女王の全快を願うために、9日間のミサ聖祭を捧げて貰うよう、願いなさい」と申しました。ああ、私はこれを聞いて父の篤き信仰と愛情をいかに深く感動しましたでしょう。すぐに起って父に向かって「治りました!」言いたかったのですが、実際、私が全快するには是非大なる奇蹟がなければならないのでありました。ところが慈しみ深き聖母はこの大いなる奇跡を行ってくださいました。
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