皆様こんにちは。
先日幽玄の間で観戦していた碁に、このような局面がありました。

見覚えがある方もいらっしゃるでしょう。
少年少女囲碁大会、中学生の部決勝です。
当ブログでもご紹介しましたね。
上辺白の形を見ていて私は思いました。
「なんだか問題になりそうな形してるなぁ・・・」

という事で問題にしました!
黒先白死です。
頭の中で全て読み切れたら確実に高段者以上です。
詰碁に自信のない方も、ぜひ場面場面で考えてみてください。
こちらで石を置きながら考える事も出来ます。

黒1は多くの方が最初に思い付く手でしょう。
白2には黒3と出て行って、白が危なくなりますが・・・

冷静に白2と受けて生きています。
黒失敗です。

黒1も白2と受けられて後が続きません。
白4まで、結局前図と同じになって失敗です。
もっと深く踏み込まなければいけません。

正解は黒1です!
白のダメ詰まりを睨んで深々と踏み込みます。
白の応手はA~Dあたりが考えられますが、順番に見て行きましょう。

白1はスペースを広げようという手ですが、黒2から4と切られて白△が抜けます。
この図は簡単ですね。

次に白1ですが、やはり黒2と切ってダメ詰まりを強調します。
白の応手はAかBですが・・・

白1の抜きなら黒4まで、AとBが見合いで黒3子が生還します。

白1と連絡を妨げれば、黒2が好手です。
△は欠け目なので白死となります。

なお、白1にうっかり黒2と逃げるのは失敗です。
上辺で2眼作られてしまいます。

3つ目の応手、白1にもやはり黒2の切り込みです。
白Aには黒Bで良いのはご説明した通りですし、白Cには黒Aで欠け目にしてから黒Dでやはり死んでいます。

4つ目の白の応手は白2です。
これが一番難しいかもしれません。
黒、どうしますか?

黒1と慌てて連絡するのは失敗です。
白2からスペースを広げられ、生きられてしまいます。

ここで一転、黒1と右側のスペースを狭めるのが正解です。
白Aと応じればそこで黒2で死にです。
では白2と左側を守って来たらどうしますか?

黒1と逃げたくなりますが、白2から生きられてしまいます。
これは失敗です。

冷静に黒1とスペースを狭めるのが正解です。
白Aと取っても欠け目なので白死にです。
ここまで読み切れたら満点を差し上げます。

なお、初手黒1から3と打っても同じに見えるかもしれませんがこれはいけません。
左側は3の地点が唯一の急所ですが、右側は1と2の地点どちらで打つかわかりません。
可能性が複数ある場所は後に残しておくのが碁の原理です。

結果、白5まで生きられてしまいました。
黒Aに打つ事が出来ません。
久しぶりの問題は如何でしたか?
こんな狭い所にも無数の変化があります。
詰碁も碁の奥深さを表していると言えるでしょう。
苦手な方も、ぜひ簡単な問題から挑戦してみてください。
先日幽玄の間で観戦していた碁に、このような局面がありました。

見覚えがある方もいらっしゃるでしょう。
少年少女囲碁大会、中学生の部決勝です。
当ブログでもご紹介しましたね。
上辺白の形を見ていて私は思いました。
「なんだか問題になりそうな形してるなぁ・・・」

という事で問題にしました!
黒先白死です。
頭の中で全て読み切れたら確実に高段者以上です。
詰碁に自信のない方も、ぜひ場面場面で考えてみてください。
こちらで石を置きながら考える事も出来ます。

黒1は多くの方が最初に思い付く手でしょう。
白2には黒3と出て行って、白が危なくなりますが・・・

冷静に白2と受けて生きています。
黒失敗です。

黒1も白2と受けられて後が続きません。
白4まで、結局前図と同じになって失敗です。
もっと深く踏み込まなければいけません。

正解は黒1です!
白のダメ詰まりを睨んで深々と踏み込みます。
白の応手はA~Dあたりが考えられますが、順番に見て行きましょう。

白1はスペースを広げようという手ですが、黒2から4と切られて白△が抜けます。
この図は簡単ですね。

次に白1ですが、やはり黒2と切ってダメ詰まりを強調します。
白の応手はAかBですが・・・

白1の抜きなら黒4まで、AとBが見合いで黒3子が生還します。

白1と連絡を妨げれば、黒2が好手です。
△は欠け目なので白死となります。

なお、白1にうっかり黒2と逃げるのは失敗です。
上辺で2眼作られてしまいます。

3つ目の応手、白1にもやはり黒2の切り込みです。
白Aには黒Bで良いのはご説明した通りですし、白Cには黒Aで欠け目にしてから黒Dでやはり死んでいます。

4つ目の白の応手は白2です。
これが一番難しいかもしれません。
黒、どうしますか?

黒1と慌てて連絡するのは失敗です。
白2からスペースを広げられ、生きられてしまいます。

ここで一転、黒1と右側のスペースを狭めるのが正解です。
白Aと応じればそこで黒2で死にです。
では白2と左側を守って来たらどうしますか?

黒1と逃げたくなりますが、白2から生きられてしまいます。
これは失敗です。

冷静に黒1とスペースを狭めるのが正解です。
白Aと取っても欠け目なので白死にです。
ここまで読み切れたら満点を差し上げます。

なお、初手黒1から3と打っても同じに見えるかもしれませんがこれはいけません。
左側は3の地点が唯一の急所ですが、右側は1と2の地点どちらで打つかわかりません。
可能性が複数ある場所は後に残しておくのが碁の原理です。

結果、白5まで生きられてしまいました。
黒Aに打つ事が出来ません。
久しぶりの問題は如何でしたか?
こんな狭い所にも無数の変化があります。
詰碁も碁の奥深さを表していると言えるでしょう。
苦手な方も、ぜひ簡単な問題から挑戦してみてください。