新聞に中小企業が支払っている電気代が東日本大震災以後、
約3割も上昇しているという記事を見つけた。
年間平均負担額は1,000万円を超えるそうだ。
大企業は内部留保がたくさんあるから良いだろう。
しかし、中小企業の負担は大きい。
世の中は原子力発電反対派が主流を占めている。
確かに福島原発の対応はまずかったし、危機管理も
ずさんだったと思う。しかし、日本の誇れる技術で
ある原子力発電所が国内で全停止しているというのは、
いかがなものかと思う。
デメリットばかり取り上げられるが、実はメリット
も非常に大きい。地球温暖化の原因となる温室効果
ガスを排出しないし、酸性雨や光化学スモッグなど
といった大気汚染の原因となる酸化物を排出するこ
ともない。
日本の著しい経済発展の陰で、変わらぬ青い空を守っ
てきてくれたのは原子力発電だ。
中国の大気汚染を見ればわかるだろう。
今は中東原油産出国とアメリカとの攻防により原油価格
が下落しているため、生活に影響するガソリンや灯油が
比較的、安価で手に入る。しかし、まもなくこの我慢
くらべも終わるだろう。
日銀は原油価格低下が2%インフレの足かせになっている
と嘆くが、一番良いのは国内の原子力発電所を稼働させ、
安定的な電力供給を行い、国内経済を活性化させること
で健全な物価上昇を実現させることだと思う。
外国の情勢に振り回されていては、国民の財布のひもは
ゆるまないはずだ。電気代3割増に苦しむ中小企業の
56%が対処策として「人件費削減」を考えているという。
これでは大企業の賃金アップ交渉とは真逆を向くこと
になり、国民経済格差が広がる一方だ。
日本が原子力発電反対を一生懸命、叫ぶのとは対象的に
周辺諸国は次々に原子力発電所の建設を進めている。
空はつながっているということを考えれば、後ろを
振り向くのではなく、前に進んでいきたい。
子どもたちの健康が心配なのはわかる。
でも、このまま日本が世界から沈んでいったら苦労するの
も未来の子どもたちだと思う。