ゴウ先生、コメディ映画大好きです。というよりも、笑える部分がない映画だと必ず眠たくなるのです。ですから、先週まで笑いのない『スター・ウォーズ』6作にずっとかかりきりで、ヘトヘトになってしまいました。あの映画の原作とも言われる黒澤明の『隠し砦の三悪人』なんか笑えるところだらけなのに・・・。
というわけで、今週は自宅でゴウ先生の大好きなコメディ映画をボーっとしながら見直していました。そのうちの一本がこれ。
メル・ギブソンを『ブレイブハート』だけで判断してはいけません。あれはあれで好きな映画ですが、3年に1回見ればお腹一杯になれます。しかし、メルに3年に1回しか会えないのでは寂しいではないですか。やはり彼の笑わす演技に注目しながら映画を楽しむのが本当の彼のファンでしょう。
そういう意味で『リーサル・ウェポン』シリーズや『陰謀のセオリー』の笑いは貴重です。しかし、どちらも強いメルが背景にあってのこと。もう少しオバカさん映画をこの稀代の二枚目にやってもらいたいと思っておりました。
そこへ登場したのが、2000年公開の『ハート・オブ・ウーマン』です。
この映画、当時乗りに乗っていたヘレン・ハントと共演した、いわゆるラブコメです。
舞台は、シカゴの広告代理店。(もうこれだけで何となく笑えます。だってニューヨークでないというところで少し外れ気味ではないですか。)ニック(メル)は、女たらしの上に敏腕ディレクターでヒットCMを量産していました。ところがそこにダーシー(ヘレン)という女性クリエーターが上役でライバル会社から移ってきます。そのポジションにはニックがつきたかったので、ニックはどうにかしてダーシーの鼻を明かしたいと願うのです。そんな時ある事件により、ニックは女性の心理が分かるようになり、ダーシーの発想をすべて盗んでダーシーを会社から追い出そうとします。しかし、その時すでにニックはダーシーと恋に落ちてしまっていたので・・・。
これがあらすじです。地球上の物語のシンプルなこと!宇宙なんかに出て行くものではありません!
それでいて、アナキンとパドメの子供の恋ではなく、大人のロマンがそこにあるわけです。
とにかく、メルのオーバー・アクションに注目です。確かに彼の狂った演技というのは、『リーサル・ウェポン』の第一作や『ハムレット』、そして『陰謀のセオリー』でも冴えていましたが、本作ではそれに磨きがかかっています。
特に彼の両腕。この腕の動きがゴウ先生にはたまらなくおかしく思えます。あれほどのマッチョなメル(劇中彼の肉体が出てきますが、立派なものですよ)がクネクネと両腕を動かして演技するのを見ると、それだけでゴウ先生の眼(「マナコ」と読んでくださいね)は瞬きもせずパチっと開きっぱなしになるのであります。
ただし、この映画少し残念なのが、ヘレン・ハントに元気がないこと。この年公開された4本の映画(他に『ペイ・フォワード 可能の王国』、『キャスト・アウェイ』、『Dr.Tと女たち』)に出演しているハード・スケジュールのせいなのか、当時進行していた離婚のせいなのか、『恋愛小説家』の迫力がないのです。
それでも十分楽しめるのは、メルのおかげでしょうか。
なお、監督は、女流のナンシー・メイヤーズです。最近では『恋愛適齢期』でジャック・ニコルソンにダイアン・キートンという大ベテランをうまく使っていましたね。安心して見られる職人監督です。
最後に、この日本語の題名について。
原題はWhat Women Wantとなっていて、Wで韻を踏んでいるのです。このお洒落さが邦題にはないのが悲しいです。直訳すれば「女性たちが望むこと」となりますから、それよりは「ハート・オブ・ウーマン」がいいとなったのでありましょう。ゴウ先生にもよい代案があるわけではありません。しかし、原題の工夫が邦題に完全に移しきれないことは、外国映画ファンの方ならば、頭に入れて映画を楽しまれるとさらに映画が面白くなるのではと思います。
というわけで、ゴウ先生ランキング:B+
劇中ニックとダーシーがナイキのコマーシャルを作る場面が出てきますが、何かそれっぽくて、業界に関心ある人にはそうしたサイドストーリーも楽しめることでしょう。
INDECの定期上映会でもすでに上映しました。お薦めです。
なお、今週の「気になる英語表現」としてこの映画の中のセリフを取り上げますから、後発の記事をお楽しみに!
というわけで、今週は自宅でゴウ先生の大好きなコメディ映画をボーっとしながら見直していました。そのうちの一本がこれ。
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メル・ギブソンを『ブレイブハート』だけで判断してはいけません。あれはあれで好きな映画ですが、3年に1回見ればお腹一杯になれます。しかし、メルに3年に1回しか会えないのでは寂しいではないですか。やはり彼の笑わす演技に注目しながら映画を楽しむのが本当の彼のファンでしょう。
そういう意味で『リーサル・ウェポン』シリーズや『陰謀のセオリー』の笑いは貴重です。しかし、どちらも強いメルが背景にあってのこと。もう少しオバカさん映画をこの稀代の二枚目にやってもらいたいと思っておりました。
そこへ登場したのが、2000年公開の『ハート・オブ・ウーマン』です。
この映画、当時乗りに乗っていたヘレン・ハントと共演した、いわゆるラブコメです。
舞台は、シカゴの広告代理店。(もうこれだけで何となく笑えます。だってニューヨークでないというところで少し外れ気味ではないですか。)ニック(メル)は、女たらしの上に敏腕ディレクターでヒットCMを量産していました。ところがそこにダーシー(ヘレン)という女性クリエーターが上役でライバル会社から移ってきます。そのポジションにはニックがつきたかったので、ニックはどうにかしてダーシーの鼻を明かしたいと願うのです。そんな時ある事件により、ニックは女性の心理が分かるようになり、ダーシーの発想をすべて盗んでダーシーを会社から追い出そうとします。しかし、その時すでにニックはダーシーと恋に落ちてしまっていたので・・・。
これがあらすじです。地球上の物語のシンプルなこと!宇宙なんかに出て行くものではありません!
それでいて、アナキンとパドメの子供の恋ではなく、大人のロマンがそこにあるわけです。
とにかく、メルのオーバー・アクションに注目です。確かに彼の狂った演技というのは、『リーサル・ウェポン』の第一作や『ハムレット』、そして『陰謀のセオリー』でも冴えていましたが、本作ではそれに磨きがかかっています。
特に彼の両腕。この腕の動きがゴウ先生にはたまらなくおかしく思えます。あれほどのマッチョなメル(劇中彼の肉体が出てきますが、立派なものですよ)がクネクネと両腕を動かして演技するのを見ると、それだけでゴウ先生の眼(「マナコ」と読んでくださいね)は瞬きもせずパチっと開きっぱなしになるのであります。
ただし、この映画少し残念なのが、ヘレン・ハントに元気がないこと。この年公開された4本の映画(他に『ペイ・フォワード 可能の王国』、『キャスト・アウェイ』、『Dr.Tと女たち』)に出演しているハード・スケジュールのせいなのか、当時進行していた離婚のせいなのか、『恋愛小説家』の迫力がないのです。
それでも十分楽しめるのは、メルのおかげでしょうか。
なお、監督は、女流のナンシー・メイヤーズです。最近では『恋愛適齢期』でジャック・ニコルソンにダイアン・キートンという大ベテランをうまく使っていましたね。安心して見られる職人監督です。
最後に、この日本語の題名について。
原題はWhat Women Wantとなっていて、Wで韻を踏んでいるのです。このお洒落さが邦題にはないのが悲しいです。直訳すれば「女性たちが望むこと」となりますから、それよりは「ハート・オブ・ウーマン」がいいとなったのでありましょう。ゴウ先生にもよい代案があるわけではありません。しかし、原題の工夫が邦題に完全に移しきれないことは、外国映画ファンの方ならば、頭に入れて映画を楽しまれるとさらに映画が面白くなるのではと思います。
というわけで、ゴウ先生ランキング:B+
劇中ニックとダーシーがナイキのコマーシャルを作る場面が出てきますが、何かそれっぽくて、業界に関心ある人にはそうしたサイドストーリーも楽しめることでしょう。
INDECの定期上映会でもすでに上映しました。お薦めです。
なお、今週の「気になる英語表現」としてこの映画の中のセリフを取り上げますから、後発の記事をお楽しみに!
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