ナチズム ドイツ保守主義の一系譜/村瀬興雄/中央公論社/1968
ユダヤ関係者の政治的圧力により、何かとタブー視されてきたナチスの全貌について書かれた、珍しい歴史書。当時としては結構売れた本のようである。
この本の特徴は、ナチスが、ドイツ各界の保守勢力が結集、ナチスは元々あった保守勢力とは異なるアプローチで政権運営したことを記している点にある。
ナチスとて、政権奪取前は必ずしも一枚岩ではなかったことは非常に興味深い。また、ドイツ古来の保守主義とナチスが最終的に世界帝国建設のために、東ヨーロッパ、アフリカを支配、覇権奪取を目指したとの説は今日的視点でみても斬新である。
戦後、何かにつけて主要国のマスコミ(リベラル指向、ユダヤの金持ちが実質支配している)が、日本を含め各国の愛国保守主義的な政党を「(政治的に危険な)極右」だとしてレッテル貼りするのは、ナチスの復活を怖れている証左とみるべきだろう。
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