《ストレスと向き合う健全な方法》
ストレスは,特に現代の生活に付き物で,避けることはできません。とはいえ,それに対処する方法を身に着けることはできます。
聖書の原則に従うことは助けになります。
例えば,ある状況に置かれて押しつぶされそうに感じているなら,「兄弟より固く付く友人もいる」ことを思い出してください。
「友の振りをする友もあり,兄弟よりも愛し,親密になる人もある」。
(箴言・格言 18:24)
円熟した友人や配偶者に相談することができます。
社会学者のロナルド・L・ピッツァーは,「自分の内にため込んではいけない。理解を示し,心配してくれそうな分別のある人に自分の気持ちや不安を打ち明けるように」と勧めています。
聖書は,「自分の魂を豊かな報いをもって扱う」ことについても述べています。
「親切であることは自分のためになり,残酷な人は自分を苦しい目に遭わせる」。
(箴言・格言 11:17)
そうです,自分の必要を満たすのも良いことなのです。
聖書は,「一握りの憩いは,二握りの骨折りと風を追うことに勝る」と述べています。
(コヘレトの言葉・伝道の書 4:6)
自分のための時間を作りましょう。
たとえ早朝の数分間であっても,一杯のお茶を飲んだり,何かを読んだり,祈ったり,静かに黙想したりするなら,驚くほどの力になるでしょう。
適度に運動し,健康的な食事を取るのも良いことです。
子育てに関するある本は,次のように述べています。
「時間や体力が貴重でも幾らかを自分のために用いるというのは,実際のところ,自分という銀行に体力や気力などの資産を蓄えていることになります。……いつも自分を費やしている人は,補充することも必要です。そのような人は,“自己破産”しないまでも,感情的に支出超過になってしまう危険を冒しているのです」。
さらに聖書は,「温和な気質」や辛抱強さや親切など,ストレスに対処するために必要な特質を培う上でも役に立ちます。
「しかし,その霊の実は,愛,喜び,平和,辛抱強さ,親切,善良,信実,柔和,自制です。このような事に反対する律法はありません」。
(ガラテア 5:22,23)
「神に仕えるあなたは,こうしたことから逃げ去りなさい。そして,正しさ,神への専心,信仰,愛,忍耐,温和を追い求めなさい」。
(テモテ第一 6:11)
また,聖書は希望も与えています。人類の不幸の種となるものすべてが過ぎ去る新しい世の到来が約束されているのです。
『また私は,新しい天と新しい地とを見た。以前の天と,以前の地は過ぎ去り,もはや海もない。
私はまた,聖なる都,新しいエルサレムが,夫のために飾られた花嫁のように整えられて,神のみもとを出て,天から下って来るのを見た。
そのとき私は,御座から出る大きな声がこう言うのを聞いた。「見よ。神の幕屋が人とともにある。神は彼らとともに住み,彼らはその民となる。また,神ご自身が彼らとともにおられて,
彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。もはや死もなく,悲しみ,叫び,苦しみもない。なぜなら,以前のものが,もはや過ぎ去ったからである」』。
(黙示録・啓示の書 21:1~4)