gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/nishinippon/region/nishinippon-1000629690
一部引用
熊本県南部の豪雨で被災したローカル線を存続させるため、新人車掌が奮闘している。人吉市と湯前町の24・8キロを結ぶくま川鉄道(くま鉄)の永村大飛(だいひ)さん(25)は、インターネットを通じて被災状況や復旧に向けた取り組みを発信。全国の鉄道ファンから支援の声や寄付金が続々と届いている。鉄橋が流失するなど甚大な被害を受けて運休が続くが、永村さんは「絶対、廃線にはさせない」と誓う。
豪雨当日の4日、人吉市の自宅アパートは1階が水没、冠水した道路には車が流されていた。本社がある人吉温泉駅に駆けつけると、所有する全5両はエンジン部分まで水に漬かり、
走行不能になっていた。鉄橋が流失し、線路には複数箇所で土砂がなだれ込んだ。「悲しくて悔しくて。信じられなかった」。被害の大きさに立ちすくんだ。
客の8割を地元高校生が占める。「くま鉄は通学の足。廃線にするわけにはいかない」。連日、FBに被災車両の写真や復旧作業の様子を投稿した。
「(バスによる)代行輸送が決定致しました」
「列車は動かせませんが、社員一同明日に向かって奮闘中です」
コメント欄には、鉄道ファンや地元出身者から「微力ながら応援させてください」「永村さんの現場からの情報は貴重です」といった書き込みが相次いだ。
くま鉄が支援を呼びかけると、10日からの4日間で約250件の寄付金が届いた。永村さんは「こんなに思いを寄せてくれる人がいたことにびっくりした。感謝しかない」と話す。
くま鉄は「復旧には最低でも2〜3年はかかる」とみる。もともと旧国鉄時代に赤字路線として廃止対象になり、第三セクターの鉄道として存続した経緯がある。
経営基盤は弱く、出資する近隣10市町村の判断が路線存続を左右する。