亡くなった人にも希望がありますか
1. 亡くなった人に関してどんな良い知らせがありますか
イエスがエルサレムの近くのベタニヤに到着した時,友人ラザロはすでに死んで四日たっていました。イエスは,ラザロの姉妹マルタとマリアと共に,ラザロが葬られた場所へ行きました。
すぐに群衆も集まって来ました。イエスはその場でラザロを生き返らせました。その時のマルタとマリアの喜びを想像してみてください。
『そしてマルタはイエスに言った。「主よ,もしここにいてくださったなら,私の兄弟は死ななかったでしょう。でも,あなたが求めるどんなことも神がかなえてくださると今でも信じています」。
イエスは言った。「あなたの兄弟は生き返ります」。マルタは言った。「終わりの日の復活の時に彼が生き返ることは知っています」』。
(ヨハネ 11:21~24)
『イエスは,再び心の中でうめいてから,墓に来た。それは洞窟で,入り口が石でふさがれていた。イエスは,「石をどけてください」と言った。兄弟を亡くしたマルタが言った。「主よ,もう臭くなっているに違いありません。4日たっています」。 イエスは言った。「信じるなら神の輝かしい力を見る,とあなたに言いませんでしたか」。石がどけられると,イエスは天を見上げて,こう言った。「父よ,私の願いを聞いてくださり,感謝いたします。いつも聞いてくださることは知っていますが,周りに立つ人々のために言っています。あなたが私を遣わされたことをこの人々が信じるためです」。イエスはそう言い終えると,大声で叫んだ。「ラザロ,出てきなさい!」 すると,死んでいたラザロが,手足に布を巻かれたまま出てきた。顔にも布が巻かれていた。イエスは言った。「ほどいて,歩けるようにしてあげなさい」』。
(ヨハネ 38~44)
マルタは,亡くなった人に関して良い知らせがあることをすでに知っていました。神が死者を復活させて地上で再び生きられるようにしてくださることを知っていたのです。
「人は死ぬと,もう一度生きられるでしょうか。私は捕らわれている間,解放の時が来るまでずっと待ちます。あなたは呼んでくださり,私はあなたに答えます。あなたはご自分の手で造った人に再び会いたいと願います」。
(ヨブ 14:14,15)
2. 死者はどんな状態にありますか
人間は塵で造られました。
「神は地面の土で人を形作り,その鼻に息を吹き込んで命を与えた。すると生きた人になった」。
(創世記 2:7)
「あなたは額に汗して食物を得,やがて地面に戻る。そこから取られたからだ。あなたは土なので土に戻るのである」。
(創世記 3:19)
わたしたちは,肉体に霊が宿った存在なのではありません。人間が死ぬ場合,当人の中の何かが死後に生き続けることはないのです。
人が死ぬと脳も死に,したがって当人の思考もなくなります。ラザロも,自分が死んだ時のことについて何も話しませんでした。死んでいた間は意識がなかったからです。
「生きている人は自分が死ぬことを知っている。しかし,死んだ人は何も知らない。何かを得ることもない。思い出されず,忘れ去られる。また,彼らには愛も憎しみも嫉妬もすでになく,太陽の下で行われることに何の関わりも持たない」。
(伝道の書・コヘレトの言葉 9:5,6)
「あなたにできることは何でも,力を尽くして行いなさい。あなたの行く場所,つまり墓では,働くことも考えることも学ぶことも理解することもできないからだ」。
(伝道の書・コヘレトの言葉 9:10)
神は死んだ人を火による責め苦に遭わせたりなさるのでしょうか。聖書が示すとおり,死者には意識がありません。ですから,火の燃える地獄という教えは偽りであり,神を中傷するものです。
人を火によって責めさいなむという考えを,神は非常に不快に思われます。
「また,ヒンノムの子の谷にあるトフェトの高い場所を築き,息子や娘を火で焼いた。そのようなことを私は命じたことがなく,考えたこともない」。
(エレミヤ 7:31)
3. 死者が生きている人に話すことはできますか
死者は話すことも聞くこともできません。
「死者はヤハを賛美しない。死の静寂へ下る人も皆」。
(詩編 115:17)
しかし,み使い,つまり天使の中には悪くなった者たちもおり,死んだ人のふりをして人間に話しかける場合があります。
「神は,罪を犯した天使たちを処罰しないでおくことはせず,タルタロスに投げ込み,刑の執行のために濃い闇の鎖で縛りました」。
(ペテロ第二 2:4)
神(エホバ,ヤハウェ)は,死者に何かを尋ねようとすることを禁じておられます。
「あなたの中に以下のような人がいてはなりません。息子や娘を火で焼く人,占いをする人,魔術を行う人,吉凶を判断する人,呪術師,呪文をかける人,霊媒師fや占い師に相談する人,死者に尋ねる人などです」。
(申命記 18:10,11)
4. だれが生き返りますか へ続く>>>