学生らに広がる“生理の貧困”……収入減「ピルの薬代が難しく」
生理用品を満足に買えない「生理の貧困」が、若者の間に広がっています。学生らの団体による調査では、2割の学生が購入に苦労していました。一方、緊急事態宣言の延長方針で、卒業旅行を諦めた人も。コロナがもたらすそれぞれの実態を、高校生に聞きました。
■卒業旅行「中止」…宣言“延長”で
4日夜、東京・渋谷で、卒業を間近に控えた高校3年生(18)に話を聞きました。
「友達と卒業旅行に行こうと(思っていました)。卒業が3月中旬なので、そこから1週間以内で出かけられれば(と考えていました)」
4か月前から、友人6人と石川県への卒業旅行を計画。旅行雑誌も買って、プランを考えていましたが、中止になりました。高校生は「(緊急事態宣言が)2週間延長されるなら、やめようか、ということで、その話はなくなりました。みんな大学もバラバラになっちゃうので、いつ会えるか分からない。誰も責められないので、ただ、行きたかったなと(いう思いです)」と悔しがります。
高校生最後の思い出が、コロナで奪われました。
■収入減「ピルの薬代が難しく」
家計の収入が減ったことで、生理痛の緩和のための低用量ピルを断念。生理用品に使うお金も切り詰めているという
一方、別の高校3年生(18)が明かしたのは、いわゆる「生理の貧困」です。
「収入が家計全体で減ってしまって、生理用品を買いにくい家計状態になりました。低容量ピルを飲んでいて、生理痛の緩和をしていましたが、薬代が難しくなって(やめました)」
建築系の仕事をする父親は、コロナの影響やけがで、収入が半減。食費を切りつめていて、生理用品にお金を回すことが難しいといいます。
高校生
「コロナ前より安いナプキンを使うようになりました。特売の時に安いナプキンを買っておくのですが、20数枚入っているのを100円くらいで買っています」
岩本乃蒼アナウンサー
「ナプキンを使うペースは変わりましたか」
高校生
「変わりました。最近なんかは、(生理の)最後辺りになると、1日同じものをつけたりして減らしています。違和感とか、ちょっと汚いなと思いながらも、我慢するしかないなと思っています」