互いに惜しみなく許し合いなさい
「引き続き互いに忍び,互いに惜しみなく許し合いなさい」。
(コロサイ 3:13)
イエスは,快く許すことの必要性について聞き手に考えさせるため,どんな例えを用いましたか。
だれかに感情を害された時,それがクリスチャン会衆の成員であってもなくても,その人を進んで許すことは,家族,友人,隣人,神との平和な関係を保つのに不可欠です。
聖書が示しているように,クリスチャンは,頻繁に感情を害されたとしても相手を進んで許さなければなりません。イエスは,この要求が道理にかなっていることを示すために,負債を抱えた奴隷の例えを用いました。
この奴隷は主人に,6,000万日分の賃金に相当する借金をしていましたが,主人はその負債を取り消してくれました。
その後,この奴隷は出て行って,わずか100日分の賃金に当たる額を自分から借りている仲間の奴隷を見つけます。辛抱してほしいと嘆願されますが,獄に入らせてしまいます。
巨額の負債を免除されたこの奴隷の行為は主人の怒りを招きます。
主人は,「わたしがあなたに憐れみをかけたように,今度はあなたが仲間の奴隷に憐れみをかけるべきではなかったのか」と述べました。
「そうして,憤った主人は,借りているものすべてを返すまで,[その容赦ない奴隷]を牢番たちに引き渡しました」。
『その時,ペテロが来て言った。「主よ,仲間が私に罪を犯すとき,何回許すべきでしょうか。7回ですか」。 イエスは言った。「いいえ,7回ではなく77回(制限なし)です。それで,天の王国は,奴隷たちに借金の清算を求めた王のようです。 清算が始まり,王に1万タラントを借りている男性が連れてこられました。ところが,返すお金がなかったので,自分と妻と子供たち,また所有物全てを売って返済するよう王である主人から命じられました。 奴隷はひれ伏して敬意を表し,『もうしばらくご辛抱ください。全部お返ししますから』と言いました。主人は,かわいそうに思い,奴隷を許して負債を取り消してあげました。 ところが,その男性は出ていって,自分に100デナリを借りている仲間の奴隷を見つけ,その奴隷を捕まえて首を絞めながら,『借金を全部返せ』と言いました。仲間の奴隷はひれ伏して嘆願し始め,『もうしばらく辛抱してください。返しますから』と言いました。 しかしその男性は応じようとせず,借金を返すまで牢屋に入れてしまいました。 仲間の奴隷たちは,起きた事柄を見て非常に悲しみ,行って主人に全て報告しました。そこで主人は,その男性を呼んで言いました。『邪悪な奴隷よ,あなたが嘆願した時,私は負債を全て取り消してあげました。 私があなたに憐れみを掛けたように,あなたも仲間の奴隷に憐れみを掛けるべきではありませんでしたか』。 憤った主人は,借金を全て返すまで,その男性を牢番たちに引き渡しました。 もしあなたたち各自が仲間を心から許さないなら,天の父もこの主人と同じようにします」』。
(マタイ 18:21~35)