モービル機で無線機等の電源を取る場合、皆様はどうしていますか?
多くの方が「シガライタープラグ」で、と言われることが想像できます。
しかしそれは一寸マズイのではないでしょうか。
モービル機等では、送信時3~15A程度の電流が流れる為、一寸した接触抵抗でも
電圧降下が起こり、そんなシステムから送信された「特定メーカー製無線機」から
の電波は、その電波を聞けばだいたい判ってしまいます。
一番良いのは、やはり「バッテリーから直に引いた電源」を使う事です。
しかも、出来たら「付属の純正電源ケーブルより、一回り太いケーブル」を使って
引いた方が良いでしょう。(短い場合は別)
私は、最低でも 3.5Sq で、インバーター等を搭載の場合は 8Sqを使っています。
純正ケーブルは「コスト面から最低限の物」しか付けていませんので、結構な電圧
降下が出ますよ。
「アマチュア無線機の場合、純正電源ケーブルだからそれを使えば問題無い筈!」
は、問題の元です。
電源ケーブルの中間で+-の両方にガラス管ヒューズが入っていたら更に酷い事に
なる場合もあります。
そして、長い時間送信等の後ヒューズホルダーやその前後のケーブル部に熱を感じ
たら、そこは電圧降下が発生していますので、改修すべきです。
そんな事例もかなり見ています。
さて、ではどうやって電源ケーブルをエンジンルームから室内まで引き込むか?が
問われるでしょうが、私のトヨタ製ワゴン車3台は写真の様に皆同じ様な引き込みを
しています。
下の写真は私の車の電源引き込み方法です。
室内側は、エアコン室内機の裏に出ますが、狭いので体制を整え、手のひらを入れ
ケーブルの一部が指に触れた感覚で、つまみ出します。
少し前の「HAM world 2024/ 7及び 9月号の中程」に紹介されている「自称プロ?」
の配線方法は、絶対にやってはいけない危険な通線ですので、注意してください。
きっちりハメ込まれたグロメットのゴムと板金の間に通した場合、長い間の圧力や振動
で配線の被服が消耗してショートする危険もあり、又ケーブル脇の隙間からガスの侵入
や水の侵入等々でとんでもない事にもなる事も考えられ、更に長い間にはハーネスグロ
メット全体がそっくり外れてしまう場合もあります。
(実際そんな車も何台か見ました!)
よく見て貰えば判りますが、そのハーネス用グロメットには、電源等のケーブル等を
後から通せる様に「予備ニップル」が設けられていますので、そこを使わない事のほう
が不思議です。
「キーON」にしたい場合は、室内のヒューズ等からACC電源を取り出し、リレーでバッ
テリーからの電源をON・OFFする様に組むのが良いでしょう。
また、エンジンルーム奥には幾つかの「予備穴」が開けてあるモノが多く、小さなグロ
メットで塞いである場は、そこを簡単に通せる場合もありますので、助手席前のイン
パネ下(グローブボックスや下カバーを外して)やハンドル下に頭を突っ込み懐中電灯
等で探せば結構仕切り板のある穴を見つける事もできそこが使えます。
それでも無理な場合、5A以下程度の電流の場合はヒューズから分岐する方法も簡単です。
「ヒューズ電源」等 の情報は ユーチューブに沢山紹介されていますので、参考にしま
しょう。
但し、ホット側から取る場合は、近くにヒューズを入れる事を忘れない様にすべきです。
ちなみに私は今まで軽自動車~大型重機まで含め、数百台の車両系に無線機を搭載しま
した。 本日も「日野6Tパッカー車」に搭載しました!