この木造客車のモデルに惹かれたのは、もちろんGNのオリエンタルリミテッドに似ていたからですが、本当は、その前に機芸出版社の「陸蒸気からひかりまで」に出ていた「或る列車」にそっくりだったからということも大きな理由です。九州鉄道によってアメリカに発注されたこの列車は、アーチ型の飾り窓に金色の飾りを持つ豪華な木造ダブルルーフ客車でした。しかし、日本に到着したときには、私鉄民営化のために発注者の九州鉄道は存在せず、はかない運命に終わったとのことです。この「陸蒸気からひかりまで」の説明文にある「わずかに、この紙上で、この名列車は走る。飾り窓のガラスは緑色、ペン画に色はないけれども、その緑が目にしみるようだ。」との名文が忘れられずにおりました。
モデルでは、ダブルルーフの明かり窓がきれいな緑色となっています。KATOの室内灯をつけましたので、「その緑が目にしみる」ようになっております。
モデルでは、ダブルルーフの明かり窓がきれいな緑色となっています。KATOの室内灯をつけましたので、「その緑が目にしみる」ようになっております。