※本記事にはネタバレが含まれています。閲覧にはご注意下さい。
どうもです。
やはりこれは自分ら昭和のオタクの生き残りにとって必須科目かと思い初日に観てきました。
宮﨑駿監督作品 君たちはどう生きるか
です。
観た後、色々考えて語りたい事があったのですが自分がああだこうだと言う前に方々から雑多な感想が乱れ飛んでいる様なので、まずは自分的に特に気になった所を書いておきます。
もう随分前に何処で読んだかわからないのですが、天空の城ラピュタでパズーとシータがはっきりとした恋人同士にならない展開に当時のスタッフも違和感があったと。それに対する答えの一つとして宮﨑監督にとっての女性ヒロインは夭折した母親がモデルであり、元気な頃の母親と冒険したいという真のテーマがある為、突き詰めた所で構造上恋人同士にはなり得ないのだという話しでした。本作はその点でみると核心を突いたというか、正にそのものずばりと確信したところでありました。
大叔父のモデルは宮﨑監督自身なのかどうか。確かに見方によれば血縁にこだわる所が宮﨑監督と吾朗の関係を見る事ができますが、やはり高畑勲がモデルで良いのではないかと思います。積み上げた石の積み木は単純に宮﨑監督のフィルモグラフィーであり、世界の平和とかの説明は一般論のそれとは別物のように感じました。
鳥、城、塔、と永年のモチーフを遺憾無く発揮した展開にやはり胸が熱くなりました。ある人も言ってましたが鳥ってよく見たらどこか怖いですよね。カモメもハトもカラスも既にやってしまったので今回はインコでっていう。青鷺の最初のメタモルフォーゼが演出もあって凄かったですが、その後は愛らしくなるのが相変わらず面白い。また、後半に現れて美味しい所を持っていってしまったインコ大王が中々唐突で素敵です。
タレント声優は今回ほとんど気になりませんでした。と言うか、かつての頃に比べて皆んなすごく上手くなっていると思います。下手すると最近の若い声優の方が誰がやっても似た感じになってる気がします。
宮﨑作品はいつもラストがスパッと終わって拍子抜けすることが多々ありますが、日常を取り戻した登場人物には彼らの生活を含め既に興味が無いのかと。もうその頃には次の作品の構想を練っていそうです。
他にも色々語りたい事がありますが。キリコ婆さんがあちらの世界で若くてかっこいい姿で出るのだろうなと思ってたら早々に現れた所や、とにかく死のイメージが過去作と比べてかなり具体的に迫ってきてるとか。劇中説明していない部分がかなりあり、もう少しして公式非公式含めテキスト的なものを目にしたらまた書いてみたいと思います。