Jerry Emma Laura Piano

Mina, Dalida, Barbara, Laura, Lara....美人大好き! あっ、Mihoが一番好き

桑の実の神話、、、全文タイプしてやったぞよ(与太郎へ)

2016年08月19日 | 毎日の話

「源太郎、お前の下手なあらすじ説明でなくて、ちゃんと物語をかけよ」と桑の実の神話の記述に友人(与太郎)からチャチャが入った。「こちとら、大枚叩いて買った本からあらすじを書いたんで、読みたけりゃかって読めよ」と言いたいが、そこは源太郎。大人の対応にした。この高価な本は、税抜き980円の岩波文庫「ギリシャ・ローマ神話」という本。(また、何が大枚だと言われそうだが)
その第3章2話が「桑の実の神話」なのだ。全文は短いからここにタイプするが、この本は実に面白いので、ぜひ読みたい人は買ってください(岩波書店の回し者的源太郎発言)
原版は「Thomas Bulfinch」さんが1855年に執筆し、翻訳本は野上弥生子さんが1953年ごろ出版、そして源太郎が持っているのは1978年の改定版だ。

「さあ、ラウラ、マリアさまのそばでちゃんとお話を聞けよ」
「あたいじゃなくて、与太郎さんに言ってよ」
「そうだった。すまん」

 

ピュラモスとティスベ(翻訳原文)

 セミラミスの御代に、バピロニアじゅうで一番美しい青年はピュラモスで、一番美しい処女はティスベでありました。二人は隣り同士でありました。近さが二人を引きよせ、懇意の果ては恋となりました。二人は結婚したいと思いましたが親たちが承知しませんでした。けれども互いの胸に燃え立つ恋だけは、親たちもどうすることもできませんでした。二人はそぶりや目まぜで話し合って、忍ぶ恋はいっそう烈しく燃えました。ピュラモスとティスベの家を隔てている壁に、なにかの過失から石理に一つの割目ができていました。それまでは誰も気がつかなかったのを、恋人たちは見つけ出しました。恋ゆえにはどんなものも目に入るのでした。その割目が、二人の言葉の通い路となりました。優しいおとずれもその穴からやり取りしました。壁を隔てて彼方と此方に向い合って立つと、二人の気息が交り合いました。『つれない壁よ、』と二人は申しました。『なぜお前は恋人同士を隔てるのです。でも私たちは恩知らずではありません。懐かしい言葉の聞かれるのも、みんなお前のおかげなのだからねえ。』二人はこんな言葉を壁の両側からささやきました。夜になると別れをいわなければなりません。けれどもそれ以上近寄るわけには行かないので、男も女もめいめいの壁の上に別れの接吻を押し当てました。

 夜があけて、暁の女神エオスが星を追い払い、太陽が草の霜をとかす頃になると、二人はいつものところでまた出逢いました。二人は自分たちの辛い運命を敷き合った末、明日の晩そっと家を脱け出して、野へ出ようと相談をきめました。町の廓外にあるニノスの塚のところで間違いなく落ち合うことにして、もし早かったならば樹の根に腰かけて後れたものを待つことにしました。その樹は、冷たい泉のほとりにある一本の白い桑の樹でありました。こういう相談ができたので、二人は太陽が水の下に沈んで、夜がその水から拡がって来るのを気短かに待っておりました。いよいよ時刻になると、ティスベは首尾よく家を忍び出ました。そうしてヴェールで顔を隠して、ニノスの塚へ行って約束の樹の下に坐っておりました。夕暮れのうす明りの中で、そうしてただ一人で坐っているところへ、一頭のライオンが現われました。今何かを屠ったばかりと見えて、顎に湯気を立てながら、かわきを止めるため泉へ寄って来るところでありました。ティスベはひと目見ると逃げ出して、岩の窪みに隠れました。そのはずみに冠っていたヴェールを落しました。ライオンは水を飲んでしまって森にはいろうとして振り向くと、地上に落ちていたヴェールが目にとまったので、血だらけの口にくわえて振ったり、引き裂いたりいたしました。
 ピュラモスは少し遅れて、今やっと出逢いの場所にさしかかってまいりました。ところが砂の中にライオンの足跡がついているので顔色がなくなりました。たちまちピュラモスは、引き裂かれて血だらけになったヴェールを見つけました。『ああかわいそうなことをした。』彼は申しました。『私ゆえにお前を死なしたのだ。私よりも生きがいのあるお前が、私より先に生贅になった。私も後れはせぬ。こんな危ないところへ連れ出しておいて、私が居合わさなかったのは、みんな私のとがだ。さあ狼ども、岩から出て来てお前らの牙でこの罪の深い身体を引き裂いてくれ。』ピュラモスはヴェールを取りあげて、約束の樹のところに運んで行き、涙ながらに幾度も接吻いたしました。『私の血も一緒にお前の着物を染めるのだ。』ピュラモスは剱を抜いて胸に突き刺しました。血は創口からほとばしり出て白い桑の樹を真っ赤に染めました。そうして土から根元へ浸み込んで幹を伝わったから、桑の実まで真っ赤になりました。
 この時ティスベはまだ恐ろしさにふるえながらも、恋人を失望させてはならないと思って、あたりを見廻しながら隠れ場からそっと出て参りました。危うく助かった恐ろしさを、早く話したいのがいっぱいで約束の場所まで行って見ると、白かった桑の樹が赤く変っていますから、やはり先のところだったかしらと不思議に思いました。なんとなく躊躇しているうちに、誰とも知らず死にかけて苦しみもだえている人の姿が目に入りました。ティスベは立ちすくんでしまいました。彼女の全身は静かな水面をさっと一陣の風が掃った時の漣のようにふるえました。けれどもその人が自分の恋人だったとわかるや否や、ティスベは叫び声をたてて亡骸を抱きしめました。そうして創口に涙を注ぎながら、冷たい唇に接吻を押しつけて泣き悶えました。『ああ、ピュモラス(誤植と思われる)。』ティスベは叫びました。『これはなんとしたことでしょう。返事をして下さい、ピュラモス。こう申しているのはあなたのティスベでございますよ。どうぞ、その垂れたお頭をあげて下さい。』ティスベという名を聞いてピュラモスは眼を見開きましたが、またじきにつぶりました。ティスベは血にまみれた自分のヴェールと、身のない剱の鞘を見つけました。『私ゆえにあなたは御自害をなすったのですね。』ティスベは申しました。『こうなっては私とても雄々しい者になれます。私の恋はあなたの恋に負けはいたしません。何も私ゆえですから、私は死んであなたについて参ります。私とあなたを一人ぽっちに隔てた死も、私があなたについて行くのを邪魔はいたしますまい。それにつけても不仕合せな親御様たち、二人が一緒になるお願いをこばんで下さいますな。私たちを結びつけたのは恋と死なのですから、ひとつお墓に二人を入れて下さいませ。桑の樹よ、お前は私たちの死んだ記標を留めておくれ。お前の実をいつまでも二人の血潮の記念にさせておくれ。』こういいながらティスベは自分の胸に劔を突き立てました。ティスベの親だちは娘の願いを尤もだと思いました。神々も是認しました。二人の身体は一つ墓に埋められました。そうして桑の樹は今に到るまで赤黒い実を結びます。


季節外れの桑の実、、、実は神話があるんです。

2016年08月19日 | 毎日の話

 季節外れの桑の実。桑の実は普通5月ごろにみのる。ところが、この残暑になって再び実がなっている。天候不順なのか、何かおかしいのか、こんな時期に鮮やかな実を見ることは珍しい。

 

ところで桑の実に「神話」があることを知っている人は少ない。本来、桑葉はお蚕さんの主食、そして日本が「絹」という自然素材を輸出することができたのもこの桑が要。源太郎が子どもの頃、この桑の葉をお蚕さんに与えたことを覚えている。だから「神話」は日本の話かと思いきや、実は「ギリシャ神話」だったのだ。

 

そして、あのシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」のネタになったというと、「本当かよ」と思われるかもしれないが、そうなんですね。

 

どんな神話かというとこんな感じだ。

 

 昔、バビロンの街にピュラモスという青年とティズベという少女がいた。二人は隣同士に住んでいて、いつのまにか恋い慕うようになっていった。しかし、二人の親同士は仲が悪く、この恋には反対し、公に二人が会うことを許さなかった。(よくあるパターンだし、韓流ドラマなら定番だ)

 二人は、この恋が許されないなら駆け落ちして、どこか遠い所で一緒に暮らそうと、街はずれの墓場で落ち合おうと約束した。(なんで墓場なのだろう

 

 約束した夜、ティズベは親たちが寝静まるのを待ってそっと家から抜け出し、待ち合わせ場所に向かったが、まだ彼は来ていなかった。彼女は小さな泉の傍に腰を下ろし白い実をつける桑の木を眺めていた。すると、闇の中からライオンのうなり声が聞こえてきたのだ。彼女は慌ててその場を逃げたが頭にかぶっていたベールを落としてしまった。

 

 狩りを済ませ口を血で染めたライオンが泉に水を飲みに現れた。そして、落ちていたベールを見つけてしばらくじゃれついていたが、しばらくして去って行った。

 

 ピュラモスが遅れて待ち合わせ場所にやって来ると、そこに彼女の姿は無く、血で汚れ引き裂かれたベールが残されていた。彼は恋人がライオンに食べられたものと勘違いし、絶望のあまり身に携えていた短剣で自殺してしまった。その直後、もう大丈夫だろうと思って元の場所に戻って来た彼女は、自分のベールを握りしめて息絶えている彼を見つけ、彼女は彼の温もりが残る短剣でその後を追った。

 

翌日。この悲劇を知った親たちは深く嘆き悲しみ、両家の争いが原因で悲惨な死を迎えた二人への償いとして、二人を同じ墓に埋葬した。それ以来、この悲恋の結末を見届けた桑の木は、二人の血で染まったような赤い実をつけるようになり、恋人たちの深い悲しみと永遠の愛を今に伝えているという神話。

 

まぁ、神話の内容はともかく、桑にこんな物語があるということを考えると、桑の実が神秘的なものに見えてくる。子どもの頃、先生に「お前たち、掃除時間に桑の実を食べてきただろ」と詰問され、「食べてきていません」とシラを切ると、「舌を出してみろ」と言われ、嘘がバレて「げんこつ」が飛んてきた。桑の実にはそんな思い出しかない。それじゃダメじゃん源太郎!!


ラウラ、、、ゲリラ豪雨びっくりしたなぁ!!

2016年08月19日 | 毎日の話

昨日は満月。そして関東はゲリラ豪雨でした。大粒の雨が叩きつけるように降り、多くの人がずぶ濡れになっていました。源太郎は用意周到、傘を持っていたので助かりました。休みなく雷が光り、普通ならジェリーは怖くてしょうがないはずだが、和室で余裕で寝ていた。そして、真夜中に雨が上がり、大きな月が明るく輝いている中、ジェリーは眠そうに散歩してきました。

裏庭の椿を見ていたら「スイカ」じゃなくて「カラスウリ」が大きくなっていた。そして栗の実も大きなって表面がちょっと茶色に変色し始めた。確実に秋に向かっている。