ココロと機械

ココロの病を患う私の気ままなブログです

ニコンF6の結果

2013-12-02 01:26:58 | ブログ

067_2 逆光でも
先日十年近く寝かせてあったニコンF6を出したと言う記事を書
いた。
で、その結果報告なのだけれど、「笑っちゃうくらい楽チン」
極端に言えばそれで終わりだった。
何にもしない、露出補正も何もしない、ただ使いたい画角のレ
ンズと、使いたい絞りをあてがうだけで、「こう写るな」と言
うそのままのドンピシャの適正露出であった。

079暗い所でも

095 真っ白でも
これはこれでまあ何とも凄いことではあるし、ありがたいこと
ではあるけれど、なんにも考えなくていい、「凄くツマンネ」
なのだった。
元々ネガフィルムは輝度に対する諧調が広いので、デジタルカ
メラよりも似たような測光技術なら割り出した露出値から大き
く外れることは無いけれど、これには笑うしかなかった。

かえって、デジタルカメラの方が、ポジフィルムよりも扱いに
くくせっかく設定が出ても、結局その場その場で適応できない
ので面倒くさい。
もっとも、ポジフィルムは元々映画撮影用なので、紙に焼く事
を前提としていないので、諧調が狭いのではなくコントラスト
がきつい。
光に透かして見る物であり、決められた露出で撮る事を前提と
している。
それを紙に焼いて、きついコントラストの、よくある(あった)
「真っ黒な池に真っ赤な紅葉」とか「宇宙の果てのような紺碧
の空色」であったりをわざと逆に利用して(私から言わせれば)
おかしな写真を作っていたのだけれど、デジタルカメラで諧調
の狭さやコントラストのきつさが「普通に撮って出る」様にな
ってしまったので、写真用ポジフィルムのラインナップは消さ
れる一方である。

それが証拠に写真雑誌のコンテストや写真展のデジタルカメラ
の作品を見るがいい。
目がチカチカするようなどぎつい写真のオンパレードである。
何事も「やりすぎ」はつまらない、と言うか飽きる。
今では私のように(私でも普段何気ないものはデジタルカメラ
だが)フィルムで写真を撮る人は少ないだろう。
色々な掲示板やらブログやらを見ても、フィルムは「お金が掛
かる」とか「種類が無い」とか、そんなことばかり書かれてい
る・・・・が、そうだろうか。
F6は別として、フィルムカメラなぞ中古でもいい、デジタル
は新品もあっという間に「物足りなくなる」感じがするだろう。
実際はある程度の性能でもう十分なのだけれど常に新しいもの
の方が良いように思えるし、実際そうだろう。
フィルムや、フィルムの現像代などの運用費と、フィルムカメ
ラに比べて高価なそれ相応のデジタルカメラやパソコンやプリ
ンターを揃えることを考えたら、決してフィルム写真は高くは
ない。
通勤や買い物、たまのドライブなら自家用車を買うより全部そ
れらをタクシーに置き換えた方がはるかに安いのと同じである。

種類なんて、まだまだ幾らでもある、ただハナからやる気が無
いのか探そうとしないだけのことなのだ。
現像処理だってモノクロ自家現像でも薬品は幾らでもあるしカ
ラーフィルムだって近所のカメラ屋に放っておけば二時間で終
わるしオマケにCDに焼いてもくれる。

私は自分の「撮りたいもの」を撮る時はまだまだフィルムで撮
るつもりでいる。
フィルムによって、現像によって、好きなように簡単に色目や
諧調を選ぶ事ができるし、その諧調の広さが好きだからだ。
デジタルは、まだまだだと思う。
設定を自由にその都度替えられたり、諧調の広さも調節できた
り、RAWデータで持ち帰って、自分好みに色つけたり出来る
がそれはどうも写真ではなく作業のようで、「その時出た光景」
ではなくなってしまっているようでつまらない。
何とでもなってしまうのだから。

さてF6は、結局は超楽チンな「なんにもしなくていい」カメ
ラだと言う事で、これから楽したい時(は、大抵Uだが)の一
眼レフの場合に登場してもらうことになるだろう。
プログラムモードで撮ったら、子供でも素晴らしい写真が写る
であろう。
でも、やっぱり、重くて電池を気にしなきゃいけないと言う足
かせが邪魔をして、電池の要らない(又は入れなくても動く)
カメラでフィルムに焼き付ける方を選ぶのだろうな。
ゴツくて大きく重く電池を気にするカメラより、軽く何の表示
もないカメラの方が、よっぽどもって、楽なのである。

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