人生エクソダス

なんてことのない日々のこもごもをつらつらと書き連ねたり連ねなかったりする。

鉄拳7についてつらつらと述べていく

2019-10-19 14:49:19 | 格闘ゲーム 鉄拳

 鉄拳6にはバウンドという、浮かせた相手を地面に叩きつけてコンボを伸ばすシステムが採用された。

 これによって、いままでの鉄拳だと 浮かせ技→空中コンボ しかなかったので、例えば一八の腹フックみたいに中段崩れダウンみたいな状態から浮かせを決めるとコンボダメージのアップにつながったが、逆に言うとそれくらい、カウンターヒットしたら崩れるからそこから浮かせ技を決めるくらいしかダメージアップの方法はなかった。

 バウンドの採用によって 浮かせ技→バウンド技でバウンド→コンボというふうになった。もちろん崩れダウンみたいなのが入ったらそこから浮かせにいけるので今までのコンボが全部火力アップしたに等しくなった。

 

 が、鉄拳7ではバウンドを削除、かわりにスクリューやられというものを導入した。スクリューやられは空中の相手に当てることできりもみ回転させ、そこから1コンボ短めのものをつなぐ感じになった。バウンドが削除されたのはダメージが大きくなりすぎるかららしい。が、スクリューで減ったかというとそうでもなく、多少レシピが変わっただけで誰でも1コンボ半分持ってく世界であることに変わりはなく、壁に当てた時は6割7割行くのも多い。さらにアップデートで壁バウンドという、ワイヤーダメージのような特殊やられも導入されたことから、壁バウンド→コンボ→壁に当てる→コンボ とこれも火力の向上につながった。

 結局鉄拳はコンボ火力の世界であり、なんか刺さったら簡単に半分持ってかれることから、1ラウンド10秒ちょっとでけりがつくのも日常光景だ。パワークラッシュという、特定の技に上段・中段アーマーつけたのもブレーキとしてはそこまで圧倒的ではなく、結局攻めが刺されば強いが受けはそこまで強化されていない。

 鉄拳7は当初からレイジアーツというものがあった。これはレイジ状態のときに特定のコマンド入力でだいたい4割もってく技を決めることが出来るというもので、最初見た時にこれってDOA5のパワーブローじゃね?と思ったものだ。そもそもステージから落ちて別のステージに行くというのものもDOA5にあったやつなので、鉄拳DOAに似せて来てんなと思ったものだ。鉄拳6にもステージギミックはあったが、壁が割れて次のステージに行くというもので、壁責め継続みたいなものだったのでステージ崩れて別のステージにいくというのは鉄拳タッグトーナメント2から導入されたギミックだった。

 そして最初はレイジアーツだけだったが、途中からレイジドライブというものも追加された。レイジドライブはレイジアーツのように上段・中段アーマーはついてないが、強化版の普通の技という感じで、コンボパーツにすればスクリューやられを誘発したり、ポールの崩拳やフェンの体当たりのように当てたらすげえ飛ぶ感じだったりする。これらは試合中1回使えばレイジ状態ではなくなるので1回ぽっきりの逆転技という感じだが、これをいつ使うかが駆け引きになるのでちらつかせる立ち回りは重要なものの、抱え落ちしたりTIMEUPぎりぎりになってしまって破れかぶれに撃って結局時間切れたりすることもある。

 結局鉄拳7はコンボ火力がものを言うので、コンボを知らない人間とコンボを知ってる人間では1ターン当たりのダメージが全然違う。さらにスクリューを上手に使える人とそうでない人でも結構違う。下段さばきというキャラクター全員が持ってる動作からも、浮かせスクリューコンボを入れれば4割、壁に当てれば5割というどっからでもダメージ持ってくゲームゆえに、結局覚えることが多くなってしまった。逆説的に、プレーヤーの技倆が向上しており、ゲーセンでの野試合とかちょっとした大会とかでもハイレベルな戦いが見られたりする。

 

 キャラクターデザインに関しては男の充実感はさすがだが女キャラの目の不自然な大きさとかの品質のばらつきがあり、シリーズ追うごとにクリエイションパーツも種類が少なくなっている。

 6まで存在した3Pカラーともいうべき、イラストレータのデザインを落とし込んだ特注のスキンもなくなり、非常に画一的なTシャツのかさましで数をこなしている。KOTYのエロゲーのようである。髪の毛のバリエーションも6から大幅に削減されていて、肩から下まで伸びるタイプは全部リストラされた。

 同じBNEIで格ゲーを作っているのにソウルキャリバーシリーズのキャラクリの充実ぶりは5から順当に進化していると言えるが、鉄拳にそのノウハウが伝わるわけでもなく、パーツやステージの充実に関してプロデューサーがデバッグと開発費を理由に嫌がっている場面がファミ通のyoutubeで言及している。

 昔からブライアンファラン三島平八といった勝利ポーズで相手にちょっかいかけるキャラクターもさることながら、いちいちカメラに向かって突進するミゲルギガースマードックなど、いちいち喧嘩腰の勝利ポーズや、お前は弱いとか死ねなどのセリフが通常運転で跋扈する。このゲームにスポーツマンシップなど存在しない。あるのはマウント合戦であり、EXVSでエクバ遊園地や動物園と揶揄されるBNEIの精神性を煮詰めて作ってある。

 このあたりはどうしようもないのかもしれない。外部に脅かす3D格闘ゲームはDOAもバーチャも軒並み化石と化しており鉄拳1強であり、かといってストリートファイターやKOFという2D格闘ゲームとは共存できない。そもそもSNKもカプコンもそういうインフラ整備に関してやる気があるがBNEIはそこまででもない。これはとりわけコロナの影響に置かれてから顕著で、オンライン対戦大会を配信するということも圧倒的に足りてないあたりが金にならないことを厭うBNEIならではである。そしてそれでもやっていけているようなので、意見を取り入れるようなこともリロイやファーカムラムといった性能調整に露骨にしくじった奴らを生み出してようやくという程度のスピード感しかない。


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