Joy Yoga

中東イスラエルでの暮らしの中で、ヨガを通して出会う出来事あるいは想いなど。

心のバンダ

2014-03-12 14:37:58 | 日記
先週末より2週間近くの留守番。
海外での留守番生活はいまだに緊張する。
独身の頃は自分のことだけ心配していればよかったが、今は子供達の日常を守らねばならない。日常をこなすというたったそれだけのことなのに、結構なプレッシャーを感じてしまう。日常と書いたものの、私にとってのイスラエル生活は依然として充分に非日常的である。


「いざという時に対応できるのか。」
移住当初の留守番時に泥棒未遂に遭遇した経験がいまだに尾を引いているようで、主人の不在中の「もしも」について想像すると不安で仕方なくなる。ところが、今回は少しばかり不安感が軽い。
単純に留守番経験を積んだ結果であるのかもしれないし、子供達が成長して以前より逞しくなったせいもある。と同時に、不安を心の現象として片付けるスキルが上がった実感も大きい。

以前は不安に囚われて家事にすらまともに手が付かないような有り様だった。自分の中にある不安な気持ちをフィルターにして自分の外で起こる出来事を捉えてしまうので冷静で整然とした思考ができず、その結果、億劫になったり臆病になったりして行動できないというパターン。些細なことができなくてイライラしたり情けなくなったりしたものだ。
不安に限らずだが、不要な、あるいは過剰な感情をどう制すればよいのか分からずに、留守番中はそれらをとりあえず背負い込む形で肩を強ばらせていた。肩に力が入っていると呼吸も浅くなるので心の余裕はさらに失われていたのだろうと振り返る。

そうではなく、アシュタンガの練習さながらにバンダを締めて意識のドリシュティを日常の作業に向けていると、余計な感情は生まれてこない。沸き上がる感情を押し殺しているのとは違うので、別に人間らしさが失われているわけではない。いつもなら後回しにしてしまいがちなことも敢えてやる。子供達がイレギュラーに入れてくる用事も深く考えずにとにかく行動してしまうことで、確実に一日が過ぎて行く。まさに「案ずるより生むが安し」で、時間は決して止まることがないという事実もこういう時はかえって支えになる。


健全な思考は健全な行動に繋がる。実にシンプルで無駄がない。

身体面や技術面での向上についつい意識を向かせがちなヨガの練習を、こんな風に普段の暮らしにも還元できるようになったのかと思うとなんだか嬉しい。


春の到来で一気に花が咲き始めている。


ミモザかな。




ナマステ&シャローム
Nozomi

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