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KATE BUSH / AERIAL

2005-12-08 | Rock&Pops
ケイト・ブッシュ12年振りの子育て後アルバムの登場!!お待たせしてしておりました。もう発売後かなり経ちますが、これはお店でも何回か聴いていたんですが、実際にじっくり腰を据えて自宅で聴いてみると・・・一段と分からなくなってコメントを書くに書けませんでした・・・。

実際問題、ケイトはロック界でもかなりリスペクトされている人物ですが、彼女のこのアルバムを聴いている人は当然、バックアップ・メンバーのジョン・ギブリンやピーター・アースキンスと云ったジャズ~プログレ関連のメンバーがクレジットされていることに少なからず安堵と期待を抱かれていることでしょう。もともとピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアに見出されたこともあるし、10年前にはピーター・ガブリエルなどと音楽交流を深めている訳ですから、少なくともプログレ界にかなり足を踏み入れている人と云えるでしょう。(「嵐が丘」のデビューは衝撃でした)僕もそうしたバックボーンに期待しながら聞き始めたのですが、がしかし今回は・・・むむ・・・難解。1度や2度では本質に迫れない内容です。(前回もそうでしたが、彼女のアルバムは相当歌詞の比重が大きい・・)しかも決してジャズ・ロック寄りの音では無いし、かといってケルトなどの民族音楽に傾倒しているかというとそうでもない。もしかすると、彼女の方法論や表現方法においてプログレ人脈の影響をかなり受けていると云えなくは無いのか?そうした意味で現在の軽薄短小で唯物的な音楽を聴いている人間にはかなり挑戦的な内容になっているかも・・・。
 作品(敢えてそう呼ぶ)は2枚組になっており、それぞれが組曲風に仕上げてあります。(彼女このパターン好きですね)1枚目が海。そして2枚目が空のテーマとなっております。特に2枚目は空と共に象徴的に鳥の鳴き声が効果的に使われています。鳥の鳴き声(鳩など)と一緒になって歌うケイトの歌声はちょっと鬼気迫るものがあります。この作品は「聞く」のではなく「聴いて」下さい。