「少ない・・・とにかく露出が少ない。」92年一斉を風靡してデビューを果たしたDON-e(ことドニー)だが、10年振りのアルバムなのに、こうも反響が無いと自然と不安に襲われます。ヒット・チャートにも顔を出している訳でもなさそうだし、(いやもしかしたらUKのチャートには上がっているんだろうか?)どこかで大々的に取り上げられている様でも無し。一体どうなってしまったんだろう?この時点で、UKソウル自体に大きな不安を抱いていた僕には「失速」の二文字が・・・。
まぁ、そんな杞憂とは別に本国では本年度最も注目すべきアルバムとして注目度がうなぎのぼりとのことで、やや僕自身が誤った判断をしたようだ。まだデビューした当時の声質は若々しくて、当時はスティーヴィー・ワンダーと比較されたりしてたが今はちゃんと歳相応の声になると共に、音作りも独自なものを目指しているようです。もちろんプロデュース業の方も着々とこなしているようで、昨年のDOMEからリリースされたAVANIのデビュー作が記憶に新しいところです。そうした意味ではもう重鎮的な存在なのでしょうか?今回は自身のアルバムも、このDOMEからリリースされています。それにしてもUKソウルの復興はぜひ期待したいですね。オマーやクレイグ・デイヴィッドだけではなくムーヴメントとしての隆盛が欲しい!音の方は多くの人との係わりの中で培われてきただけあり、不要な音を削ぎ落とした内容の濃いUKソウルに仕上がっています。