久しぶりの更新です。
今日から数回に分け、先週火曜日開会した9月定例会の冒頭に町長より行われた行政報告をお知らせします。
平成29年浪江町議会9月定例会の開会にあたり、行政報告に先立ちまして、改めて震災によりお亡くなりになられた方々、過酷な避難生活の中で命を落とされた方々の、ご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族に対し、深く哀悼の意を表します。
それでは、6月定例会以降の町政執行状況について、ご報告申し上げます。
○平成28年度決算について、ご報告いたします。
平成28年度は、浪江町復興計画に位置付ける「復旧実現期」の最終年度として、ふるさとの再生に向けた取り組みを本格的に進めました。また、避難生活が長期化する中、町民の皆様の生活再建支援や絆の維持についても、引き続き重点的に取り組んだところであります。
具体的には、町内の住環境を確保するための災害公営住宅及び福島再生賃貸住宅の整備、将来を担う子どもたちのための認定こども園や小中学校の整備、雇用の創出を目指す産業団地の整備などに着手するとともに、一時宿泊所として「ホテルなみえ」の運営を開始、仮設商業施設「まち・なみ・まるしぇ」の開設、町内医療体制の確保として「浪江診療所」を開所するなど、精力的に取り組んでまいりました。
さらには、個人線量計の貸与、防犯カメラやパトロールによる防犯体制の強化なども実施し、町民の安心・安全の確保に努めました。
また、行政区ごとに農事復興組合が立ち上がり、農地の保全管理を実施いただいたほか、酒田地区では米の実証栽培の実施、町内で栽培された花卉などの出荷、漁業においても試験操業が続けられる中、請戸漁港に6年ぶりに漁船が帰港するなど、困難な状況下ではあるものの町民の皆様のご尽力により、生業の再生が進められています。
町といたしましても、こういった方々とともに官民一体となってふるさとの再生を推し進めるべく、様々なニーズに対しきめ細やかに対応いたしました。
このような状況のなか、一般会計の決算についてですが、
歳入総額 200億7,983万4千円、
前年度比 42.9パーセントの増、
歳出総額 182億5,599万4千円、
前年度比 36.4パーセントの増となり、
歳入歳出差引額から翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は、3億3,734万9千円の黒字となりました。
決算状況を歳入歳出別にみますと、歳入については、福島再生加速化交付金をはじめとする復興関連の国庫支出金や震災復興特別交付税などを中心に60億2,501万3千円の増となっております。
歳出では、町内の復旧・復興事業の本格化により、48億6,698万6千円の増となりました。
財政の健全化判断比率である「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」「実質公債費比率」「将来負担比率」の4指標につきましては、いずれも早期健全化基準以下となりましたが、今後も基金の繰入れや地方債の借入れに留意し、健全財政を維持していきたいと考えております。
次に、9の特別会計についてですが、全てにおいて、黒字決算となっております。
平成28年度末には一部地域での避難指示解除を迎え、ようやく本格的なふるさとの再生がスタートしたところであります。しかしながら、未だ帰還困難区域が存在しているうえ、多くの町民の皆様が町外での避難生活を続けています。
引き続き、町民の皆様の生活再建と浪江町の復興・再生に取り組んでまいります。
今日はここまで。