今年のJRAも残すところ土曜の開催のみとなりました。今日は本年最後のGⅠレース、2歳戦のホープフルSを検討してみます。2017年にGⅠに昇格して今年で8回目。レース自体は前からありましたが、GⅠとしてはまだ馴染みの薄いレースです。ここでは持ち時計や過去7年の3着以内馬の傾向を見ながら、中心馬を探してみたいと思います。
1)持ち時計
朝日杯を未勝利勝ちから制したアドマイヤズームのことを考えても、距離経験と時計の裏付けがないとこのクラスを勝つのは難しいと思います。ホープフルSの過去7年の勝ち時計の平均は、すべて良馬場ですが、全体で2分01秒3、上がりが35.5秒です。去年勝って一昨日の有馬記念を制したレガレイラの去年の勝ち時計は2分00秒2(上がり35.0)、2着のシンエンペラーはコンマ1秒差(同35.7)で、これは別格としても、2分01秒台、上がり35.0台くらいの決着になると見ています。2歳秋の時点でこれに近い時計を出していれば、一応の有力候補と考えてよいのでは、と思います。ここでは芝2000と1800の持ち時計を並べてみますが、時計的にはなかなか粒ぞろいです(〇数字は単勝人気順)。
ジュンアサヒソラ 11/16東京 未勝利 ②1着 1分59秒9 33.8
リアライズオーラム 10/13京都 未勝利 ②2着 2分00秒3 35.2
ヤマニンブークリエ 11/10京都 黄菊賞 ②2着 2分00秒5 34.6
ジョバンニ 11/23京都 京都2歳S ③2着 2分01秒1 34.3
クラウディアイ 11/23京都 京都2歳S ④3着 2分01秒2 34.3
ジェットマグナム 07/07福島 新馬 ③1着 2分01秒2 34.7
ニシノエージェント 11/03東京 未勝利 ②4着 2分01秒4 34.9 アマキヒ 10/27東京 新馬 ①1着 2分01秒7 34.0
ファウストラーゼン 11/03京都 未勝利 ⑥1着 2分01秒7 36.0
マスカレードボール 10/19東京 アイビーS ③1着 1分45秒8 33.4
ピコチャンブラック 10/19東京 アイビーS ①2着 1分46秒0 33.9
クロワデュノール 11/16東京 東スポ2歳S ①1着 1分46秒8 33.3
デルアヴァー 11/16東京 東スポ2歳S ⑤5着 1分47秒3 33.3
参考までに去年(2023年)の上位3頭の前走は以下のとおりです。
1⃣レガレイラ 10/21東京 アイビーS ①3着 1分48秒4 32.7
2⃣シンエンペラー 11/25京都 京都2歳S ①1着 1分59秒8 35.3
3⃣サンライズジパング 11/25東京 カトレアS ④15着 1分39秒0 38.0 ダート良
札幌2歳S勝ちのマジックサンズは上に名前がありませんが、時計の裏付けがなくとも、GⅢ勝ちの馬なのでマークは必要です。2000で持ち時計トップのジュンアサヒソラの時計は東スポ杯2歳Sと同日のもので、同レースを勝ち上がったクロワデュノールの時計を考えると、決して看過できない感じです。総じて今回のメンバーの時計は優秀ですが、マスカレードボールなど1800から距離を延ばしてくる組が、中山の2000に舞台が替わってどんな走りを見せるかがポイントかなと思います。
2)前走(ステップ)とレース間隔
※( )内は今回該当する馬で、〇数字は単勝人気順
〇東スポ2歳S 4頭(クロワデュノール①1着 デルアヴァー⑤5着)
〇京都2歳S 3頭(ジョバンニ③2着 クラウディアイ④3着)
〇アイビーS 3頭(マスカレードボール③1着 ピコチャンブラック①2着)
〇萩S 3頭(※該当なし)
前走との間隔では、一番多いのは中4・5週(東スポ杯2歳S、京都2歳S)で、中8・9週(アイビーS)が続くといったところです。上の馬以外で該当するのは、中4・5週では、ジュタ(新馬勝ち)とジュンアサヒソラ(未勝利勝ち)、中8・9週では、アマキヒ(新馬勝ち)とリアライズオーラム(未勝利勝ち)などです。
3)血統
去年勝ったレガレイラは典型的ですが、父サンデー系、母父ノーザンダンサー系が好配合です。これに該当するのはクロワデュノール1頭ですが、間口を広げて父がロベルト系のジョバンニも拾っておきます。
※サンデー系= 、ノーザンダンサー系= 、ミスプロ系= 、
ナスルーラ系= 、ロベルト系=
・クロワデュノール :父キタサンブラック(ブラックタイド)/母父Cape Cross(Danzig系)
・ジョバンニ :父エピファネイア(シンボリクリスエス)/母父Foot steps in the sand(Storm Bird系)
4)JRAホームページのデータ分析
JRAのホームページのデータ分析で強調されている点は以下のとおりです。
① 近年は波乱傾向も
:①人気が5勝/7年も、ここ2年は二桁人気馬が好走
② 前走op組が好走:複勝率33.3%
③ 2勝以上馬が好走:複勝率36.4%
④ 6月デビュー組が好走:複勝率38.9%
かつ距離1800だった馬の成績は3・1・2・3
⑤ 過去7年の優勝馬はすべて前走1800以上のop。
1着か負けても0.2秒差以内
クロワデュノールが断然です。続くのは、ジェットマグナム、マジックサンズ、マスカレードボール、レーヴドロペラあたりでしょうか。
5)結 論
今年最後の重賞なので穴狙いで大きな馬券を獲りたいところですが、データ的にはクロワデュノールを中心視するのが妥当です。人気にもなりそうなので、大きな波乱を見込むのはどうかなというところですが、相手には、まずはジョバンニと、少しひねって、前走の札幌2歳Sで②人気7着だったアスクシュタイン、前走でクロワデュノールに離されたデルアヴァーの再起に期待したいと思います。アスクシュタインの前走の負けの主因は重馬場と考えます。もし、今回内枠を引いて気分良く逃がしてもらえれば、母系がノーザンダンサー系だけに、意外に粘り込む可能性があると思います。デルアヴァーも前走ではクロワに完敗を喫しましたが、久々で馬体を増やしていましたし、そんなに悲観するほどの走りでもなかったと思うので、馬券圏内に残るくらいは可能と見ます。あとは、アイビーS勝ちのマスカレードボールに、札幌2歳S勝ちに敬意を表してマジックサンズでしょうか。同レースで2着のアルマヴェローチェが阪神JFを勝ったので、やや人気になってしまいそうなのが「難点」ですが。2000の持ち時計トップのジュンアサヒソラの一発も一応警戒しておきます。
ということで、
◎クロワデュノール 〇ジョバンニ ▲アスクシュタイン △デルアヴァー……
でまとめておきます。
本日もお読みいただきありがとうございました。どうか今日も暖かくしてお過ごしください。
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